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いちファンからキャストへ――ファイナルでの特別な感情

連載第5回は、シリーズ途中から“踊る”に参加し、キーとなる重要なキャラクターを演じた伊藤淳史と内田有紀!“別格な作品”に出演することになったときの気持ちから、ファイナルへの想い、メインキャストとの共演の裏側までたっぷりと語ってくれた!

言葉では表現できないくらいの驚き[伊藤淳史]

踊る大捜査線

踊る大捜査線

──劇場版のシリーズ『3』『ファイナル』の出演オファーが来たときの感想から聞かせてください。 【内田】 私はドラマ『湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル』が“踊る”シリーズとしての最初の出演だったので、『3』は久々の参加。劇場版としては初参加でした。一度“踊る”の雰囲気に触れているので、違和感はなかったですね。

──『湾岸署婦警物語』で声がかかったときのことは覚えていますか? 【内田】 もちろん!私自身も嬉しかったですけど、私以上に家族が喜んでいて。もともとテレビドラマも大好きで観ていたので、その大好きな“踊る”に婦警として出られることが本当に嬉しかったです。

──伊藤さんは『3』から抜擢されたわけですが、和久イズムを引き継ぐ重要な役ですよね。 【伊藤】 「やばい」のひと言ですね。僕もいちファンとして観ていたひとりですが、俳優の仕事をしていても『踊る大捜査線』という作品は、この作品に出たいな、出られるかな、というものではなく別格なんです。そんな作品でいただいた役が“和久伸次郎”。これはもう「やばい」なと。

──どのくらいの「やばい」だったんでしょう? 【伊藤】 ちょっと意味が分からないくらいの“やばい度”ですね(笑)。“踊る”に出られることだけでも嬉しい!どんな役でもいい!と思っていたので、よくある表現ですけど、言葉では表現できないくらいの驚きでした。そして、内田さんも言っているように、家族や周りのリアクションが大きくて。周りからの「えっ!?あの“踊る”に出るの?」っていう、そのリアクションでさらにびっくり(笑)。

──周りの反応で“やばい度”もさらにアップ? 【伊藤】 ですね(笑)。もう、やばい、やばい、やばい!って感じです(笑)。

──(笑)内田さんの演じている夏美は“女青島”という位置付け。しかもスペシャルドラマの主役でしたよね。 【内田】 “女青島”を演じることができるなんて、嬉しすぎてやばかったです(笑)。一番嬉しかったのはエンドロール!TVシリーズでは織田さんが歩いているところにエンディングテーマがかかってスタッフロールが流れるんですけど、(織田さんと)同じ歩幅で、同じように歩いて、同じようにふり返って走っていくという、まったく同じカットを撮ったんですね。そのエンディングが嬉しくて、嬉しくて。

強行犯係メンバーの家族的な仲の良さ[内田有紀]

踊る大捜査線

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──いちファンからキャストへ──という流れがあるからこそ、これで終わりなのかという寂しさを含め、さまざまな感情を抱いたんじゃないですか? 【伊藤】 そうですね。『3』のときもみんなでよく話をしていたと思うんですけど、初参加という緊張の方が大きくて、会話の記憶が少ないのが残念でもあって……。なので、今回の『ファイナル』の現場は特別に仲の良さを感じたというのはあります。
【内田】 警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係という、青島さんの部下として集められたメンバーなので、家族的な仲の良さがありましたね。
【伊藤】 そうそう。でも「ここからだっ!」と思っていた矢先のファイナル宣言だったので、ちょっと悲しいものはありますね。最初の台本に「OD4」と書いてあったので、『4』ということは、がんばれば『5』も『6』もあるんだろうな、と思っていたんです。それがある日スタッフから「ニュース見た?」って連絡が来て、ニュースを見ると「“踊る”、15年に幕。ファイナル製作決定!」みたいな記事が……。ほんと衝撃的でした。

──(笑)ちなみに亀山さんいわく、『3』の制作時に『4』でファイナルだというのは決まっていて、監督や織田さんには伝えていたそうです。 【伊藤】 えーっ!聞いてないです!『3』のときは『4』をやることすら知らなかったですから。
【内田】 心の準備ゼロだったよね。
【伊藤】 って、これ愚痴になってます(笑)?

──いえ、それだけこのシリーズに愛を持っているということじゃないですか。 【内田】 そうですよね。
【伊藤】 ですね。

──『ファイナル』のここがすごい、ここが『ファイナル』ならではだなと思ったこと、またワクワクしたのはどんなところですか? 【伊藤】 今回の『ファイナル』では、いい意味でのくだらなさや笑いが散りばめられていて、シリーズがもともともっている“らしさ”がつまっていると感じました。でも、そんな矢先のファイナルで……。

──伊藤さん、スピンオフを狙っていたとか? 【伊藤】 そうなんです、僕、スピンオフ立候補したんですよ!
【内田】 えっ!? ほんとに狙ってたの?
【伊藤】 ユースケさんと亀山さんとお話をしていたときに、ユースケさんが「和久のスピンオフお願いしますって言え」って。ユースケさんのスピンオフ『交渉人 真下正義』はそうやって生まれたから、お前も言えってそそのかすんです。で、乗せられて亀山さんに言ってみたんですが、鼻で笑われてしまいました(笑)。
【内田】 そんなことがあったんだ(笑)。

メインキャストそれぞれとの共演の感想

踊る大捜査線

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──内田さんが『ファイナル』でワクワクしたことは何ですか? 【内田】 私も『3』は今までの“踊る”らしさというよりも新しい風が吹いているな、と感じていました。そして、この『ファイナル』でまた“らしさ”が戻ってきたのかなと。あと、『ファイナル』の公開前に放送されるスペシャルドラマ『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』を並行で撮っていたんですけど、それがまた“踊る”テイスト満載で楽しいんです。昔からのファンにとっては、そうそう!“踊る”ってこういうときにこういうことをするよね?みたいなことが満載。楽しかったですね。

──そうなんですね。続いて、織田さん、深津さん、柳葉さん、ユースケさんについて、共演した感想を聞かせてください。まずはユースケさんから。 【伊藤】 ユースケさんはですね……(真似をしながら)「伊藤くんね、僕はもう卒業するから、伊藤くんがさ、僕の立場目指してがんばってくれよ」と、いつも言われていました。現場を常に盛り上げてくれるムードーメーカーでもありましたね。たとえば、刑事課で作業をしているところに署長が入ってくるというシーンの本番直前に僕のところに来て、「この本番中にズボン脱げ!」って言うんですよ。そういう指示はしょっちゅう。たぶん、そういうことの言えるポジションになれ、と言っていたのかなと思います(笑)。

──ちなみに、ユースケさんの指示を実践したことは? 【伊藤】 ないです(笑)。実践したらマジで怒られますから。

──ですよね(笑)。内田さん、柳葉さんの印象を聞かせてください。 【内田】 “踊る”のずっと前からファンで、大好きな俳優さんなんです。とくに好きなのは、コメディでの柳葉さん。女優さんとのかけ合いが最高におもしろくて、撮影中にも昔のドラマについていろいろと話を聞かせていただいたりしました。ただ、そうやって楽しく会話をしていても、いざ室井さんになると途端に空気が変わる。普段の柳葉さんはものすごく気さくで話しやすいけれど、室井さんになったときの柳葉さんは近寄りがたくて。それがまた役者としてすごいなぁと感心させられました。

──室井オーラはやはりすごいんですね。深津さんの話は……。 【伊藤】 僕がします!深津さんとはドラマ『西遊記』でご一緒させてもらっているので、僕はずっとお師匠さんって呼んでいて、深津さんには八戒って呼んでもらっていたんです。で、この現場では僕はすみれさんって呼んでいたんですが、深津さんはまだ八戒って呼んでいて、結局ずっと八戒でした……。というのはどうでもいい話で(笑)。現場でいつもスッとそこにいる感じ、そのたたずまいが大好きでした。ロケ中に「お昼さぁ、お蕎麦食べに行こうよ!」って誘ってもらったり、ほんとに優しくて素敵な方です。

──最後に、織田さんの印象、織田さんのすごさを聞かせてください。 【内田】 織田裕二さんは、役者としての織田さんと、織田さん自身としての織田さんと境目がないというか、もう、すべてが織田さんなんです。それがすごい!すべてのことに関して真剣な方なので、たまに真剣なのか、それとも真剣にふざけているのか分からないときがあって(笑)。そういう瞬間がものすごく楽しいんです。
【伊藤】 そうそう!冗談から始まった会話だったので、「えっ!マジすか?織田さーん!」って冗談っぽく返していたら、冗談のはずがだんだんと真面目な話になって──。おっ、真面目な話に切り替わったな、と思っていると逆にすごい冗談が返ってくるんです(笑)。
【内田】 そうなんですよね。真面目にがんばって登ったはしごを一気に外されて落とされる感じですね(笑)。
【伊藤】 でも、僕自身は織田さんのその冗談と真面目の具合をつかんでいたと思っていたんですけど……。
【内田】 うん、つかんでいたよね。伊藤くんの和久役は青島の相棒的役柄。なので、撮影中も撮影以外でもそういう存在になろうとしていた伊藤くんはすごかったです。織田さんの話なのに伊藤くんの感想になっちゃった(笑)。織田さんは、とにかく真面目でユーモアがあって、最高に格好いいんです。

(文:新谷里映/写真:片山よしお)

プロフィール

伊藤淳史 1983年11月25日生まれ。千葉県出身。
子役として活躍。2000年にCM『カロリーメイト』(大塚製薬)のワカゾー役でブレイク。以降、フジテレビ系ドラマ『電車男』『チーム・バチスタ』シリーズなど話題作で主演を務める。2012年、映画『劇場版 SPEC〜天〜』に出演。

PROFILE詳細

内田有紀 1975年11月16日生まれ。東京都出身。
1993年度ユニチカ水着キャンペーンガールでデビュー。フジテレビ系ドラマ『時をかける少女』(1994年)などで主演を務める。同年に歌手デビュー。以降、幅広い分野で活躍する。2012年、フジテレビ系ドラマ『最後から二番目の恋』に出演。

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踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

 湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生。数時間後に被害者は射殺体で発見される。使用されたのは、警察が押収した拳銃。緊急招集された捜査会議では、全ての捜査情報を管理官・鳥飼へ文書で提出することが義務付けられ、所轄の捜査員には一切の情報が開示されない異例の捜査方法が発表される。

 そんななか、第2の殺人が発生。そして、捜査員たちを嘲笑うかのように起こった第3の事件。「真下の息子が誘拐された……!」――疑念を抱きながら必死に真実を突き止めようと捜査する青島。その捜査こそが、青島、最後の捜査になるとも知らずに……。

監督:本広克行
脚本:君塚良一
出演:織田裕二 深津絵里 ユースケ・サンタマリア柳葉敏郎
伊藤淳史 内田有紀 小泉孝太郎北村総一郎 小野武彦 斉藤暁 佐戸井けん太真矢みき
筧利夫小栗旬 香取慎吾

2012年9月7日(金)全国東宝系ロードショー
(C)2012 フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー

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