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奈良の美しい景色と国宝の建築美が融合した総本山・長谷寺へ


奈良県の桜井市にある初瀬山の中腹に本堂が建つ、「花の御寺」と古くから称される長谷寺というお寺があります。数多くの美しい牡丹が咲き乱れることで有名です。長谷寺と言うと、鎌倉の長谷寺を思い浮かべる方もいらっしゃるかとは思いますが、奈良県の長谷寺は真言宗豊山派総本山のお寺なのです。そのため総本山長谷寺とも呼ばれています。今回はその総本山長谷寺をご紹介します。

総本山長谷寺とは

写真:Masahiro Tokito

創建は奈良時代、8世紀前半頃と推定されていますが、詳細は不明。長谷寺は平安時代中期以降、観音霊場として貴族の信仰を集め、現在においても西国三十三所観音霊場の第八番札所です。中世以降は武士や庶民にも信仰が広まります。
鎌倉の長谷寺をはじめ各地に十一面観音を本尊とする「長谷寺」を名のるお寺は数多く存在するため「大和国長谷寺」や「総本山長谷寺」と区別されています。
重要文化財の仁王門。門の両脇には仁王様もいらっしゃいます。この重厚感や存在感たるやまさしく重要文化財と思わせる造りになっています。

美しき登廊

写真:Masahiro Tokito

重要文化財の仁王門「仁王門」をくぐると、それはそれは美しい「登廊(のぼりろう)」が目に飛び込んできます。この「登廊」、上・中・下の3棟から構成されていて、登廊の天井には長谷型と呼ばれる丸い灯籠がいくつも吊るされています。
果てしなく続くように見える「登廊」は399段あります。登れるか不安に感じる方もおられるかもしれませんが、傾斜や高さは緩く、あまり苦に感じずに登れます。
そこは「花の御寺」と言われる由縁、登廊の両サイドには季節ごとに美しい花が咲くため花を愛でながらゆっくり上ることができます。

懸造

写真:Masahiro Tokito

ゆっくり登廊を上り、本堂へ。
長谷寺は初瀬山の中腹に建っており、京都の清水寺本堂と同じく懸造(舞台造)になっています。「懸造」というのは床下に組んだ柱で建物を支える造りになっているもので、観音様を本尊とするお寺の本堂によく見られる造りです。奈良県では東大寺二月堂も「懸造」となっています。写真を御覧いただければわかりますが、本堂の目の前には高低差が生み出す美しい景色が広がります。普通のお寺では味わえない開放感を味わえるのも「懸造」が生み出す魅力の一つです。

歴史ある本堂

写真:Masahiro Tokito

長谷寺の本堂は創建後から室町時代1536年までに7回焼失しており、ご本尊の十一面観音像も再興され現在は8代目です。
現存の本堂は、三代目将軍・徳川家光の寄進を得て、1650年再興されています。その完成度の高さ、美しさ、技術力の高さは実際に足を運んでいただければ感じていただけるかと思いますが2004年に国宝に指定されています。

五重塔

写真:Masahiro Tokito

1954年、戦没被災者慰霊のため五重塔は長谷寺本堂の西側に建立されました。五重塔内部には、ご本尊として大日如来を祀っています。そしてすぐ近くには、「三重塔跡」が残っています。現在はそのお姿を見ることができない三重塔は、1876年の落雷で焼失してしまったそうです。
寺伝によると、686年、僧の道明が三重塔を建立し、その後、僧の徳道が十一面観音像を祀って開山したというが長谷寺の始まりとされています。
そのため重要な「三重塔跡」は残されています。「五重塔」と「三重塔跡」はセットで見ておきたいところです。

おわりに

美しく牡丹が咲くことでも有名な「花の御寺」総本山長谷寺。歴史、由緒をとっても奈良県が誇る古社です。初瀬山の中腹に本堂が建つゆえ多少の階段を上る必要があるわけですが、その大変さを打ち消すような美しい景観や静けさが包んでくれる素敵なお寺です。古くから多くの人々の心を掴んで離さない魅力は、将軍・徳川家光を動かし、国宝に指定されるのも納得の場所です。
牡丹が咲く4月下旬から5月上旬が特にオススメとされていますが、それ以外の時期でも総本山長谷寺の魅力は変わらないと思います。是非、一度、総本山長谷寺を満喫されてみてはいかがでしょうか。

■関連MEMO
長谷寺
http://www.hasedera.or.jp/

【トラベルjpナビゲーター】
Masahiro Tokito

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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