森本稀哲氏の処女作『気にしない。どんな逆境にも負けない心を強くする習慣』では、少年時代から北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ、埼玉西武ライオンズで迎えた引退試合まで、40にも及ぶエピソードを収録。著者自身が抱えた問題から何を学び、どのように解決してきたのか――ポジティブになれる何かを必ず感じ取ってもらえるはずです! 読後、前向きになれるコンテンツを本書から紹介します。
病気のことを一番イヤがっていたのは自分自身だった
やがて「もう髪の毛なんて生えなくていいや。これが帝京の森本だ!」と自分のスタイルを確立しようと決意したとたん、僕の体に驚くべき出来事が起こります。
なんと、念願だった髪の毛が生えてきたんです。
「病は気から」ということわざがありますが、その信憑性は僕が保証します。
僕が髪を伸ばすとどうなるのか?
生えてきた髪の毛は、くるくるの天然パーマでした。年配の方は、和田勉さんや、「鉄腕アトム」のお茶の水博士を想像してもらえればわかると思いますが、クジャクが羽を伸ばしたような状態の髪型です。
僕は「なんか想像と違うな」という気分でした。
生えてきた喜びよりも、「なんで、ここにきて生えてくるの?」という思いでした。
剃らなきゃいけない面倒くささを感じながらも、髪の毛が生えてきてからは、毎日T字カミソリで剃っていました。
よく銭湯に行くと、その行為を見た人が、「血、出ないんですか?」と聞いてきますが、「何年、剃っていると思っているんですか。愚問ですよ」と笑顔で返しています。
ヒゲ剃りのほうが、よっぽど血が出ます。ヒゲのほうが後から生えてくるようになったので、歴史が違いますからね。
それにしても、なぜ髪の毛が生えてきたのでしょう。...