2016-01-29

オトナの社会科見学 ―下町工場編― Vol.2 新興化学

オトナの社会科見学  ―下町工場編―

 東京都大田区。ここは日本有数の“町工場の街”。1980年代の最盛期からは数を減らしつつも、今でも約4000もの工場が軒を連ねる。世界でココでしか作られていないモノや、小さいけれど高い技術が詰まった部品など、あらゆるものが作られている。

 ところで、“下町工場”とはよく聞くけれど、どんなところなのだろう。散策中に見つけた株式会社新興化学さんをのぞいてみた。

 中では大型の機械が独特な音を立てて動いている。何を作っているのか聞いてみたところ、コピー機の中の樹脂製の部品だそう。金型を作り、そこにプラスチックの樹脂を流して成形、それらの組み立てまでを行っているとか。普段はあまり目にしないけど、これがなくてはコピー機は動かない。そんな、小さいけれど重要な部品がここでは作られている。

 独特のリズムと音で、不思議と見続けてしまうこれらの機械。何をしているかというと…

エアープレス機
圧搾空気を使ってプレスする機器。高速で部品の組み立てを行っている。

NCフライス
フライスという切削工具を回転させて、平面・溝・歯車などの切削加工を行う工作機械。1ミクロンのズレも生じない。キレイなオレンジ色の液体は切削油。削った鉄とドリルが絡まないようにするためのもの。

射出成形機
プラスチック製品を加工する機械。樹脂を溶かして金型に流し込み、固めて形を作るというもの。ウィンナーのように出ている白いものは、使う樹脂を替えるために機械の中を洗浄したときに出てくる、いわゆるゴミ。

型彫放電加工機
放電作用を使って形を加工する機械。海外ではほとんどが刃物で加工しているが、それだと細かなキズができることがある。刃物加工ではできない、1ミクロン単位での加工が可能。

大型機械で作られたパーツたち

 上の機械加工を経て生み出されたモノがこちら。社会人なら毎日のようにお世話になっている、コピー機の内部に使われている部品だ。一度は見たことがあるかも?

主に使われているのはこの部分!

機械と手作業、高い技術が集まる下町工場

 今回お邪魔した新興化学さんでは、上で紹介したような最新技術を駆使した大型機械はもちろん、下町工場らしい、職人が手作業で行う繊細な作業技術も強み。従業員10名にも満たないような小さな工場も数多くある、東京都大田区。“モノ作りニッポン”を支えている現場を体験した。


昨年の夏に撮影したという、従業員とご家族の集合写真。和気あいあいとした雰囲気

【インフォメーション】
株式会社 新興化学
住所:東京都大田区大森東2丁目34番地10号
設立:昭和44年7月25日
公式サイト:http://ps-shinkoh.jp/