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2015-11-27

オトナの社会科見学 ―芋焼酎工場編― Vol.1霧島酒造

オトナの社会科見学  ―芋焼酎工場編―

Person <キーパーソン> 急成長の影に“ユニーク専務”がいた事実

 霧島酒造のキーパーソンといえば、なんといっても専務の江夏拓三さん。霧島酒造は日本一と前に書いたが、その立役者であるこの専務さんもスゴイ!  同社の看板商品『黒霧島』(1998年誕生)を生み出し、販売戦略を成功させたヒットメーカーなのだ。

 当時、白麹仕込みの『白霧島』しかないなか、食事を邪魔せずに楽しめる、クセのない味わいの『黒霧島』を発案。それは、ずっと大切にしてきた “焼酎文化は食文化とともにあり”という考えから生まれたもので、焼酎を前面に出さずに地元の美味しい食とともに訴求するスタイルに徹した。 これが広い層に受け入れられた。また、“黒麹仕込み”という特性を強調して、当時食品ではタブーとされていた黒色のラベルを採用。 その後の健康ブームのときに“黒”が付く食品の人気が高まり、ヒットへの追い風になったとか。信念と独創性がこの専務さんの強みであり、ヒット商品を生み出す秘訣のよう。

 さらに、こっそり社内の人に聞いてみると、この専務さん、商品開発以外のところでも独創性を求めていて、しかも愛に満ち溢れているそう。 上の画像を見てほしい。これ、なんと社内用のプレゼン資料。カラフルな筆ペンで書いているとか。 「自分自身で筆を手に取り集中して文字や画を書くことで、クリエイティブな発想がフツフツと沸いてくるのです。このようにあえてアナログな手法を取り、自分自身の感性を日々磨いています。」とは本人談。 歴史ある企業が変革を遂げるときには、“ちょっとした変わり者”の存在があるようだ。