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「キティ6位」に衝撃? “殿堂入り”も“引退”もしない、苛烈な投票イベントでも生涯現役貫くサンリオキャラクター
注目のきっかけはAKB48総選挙、コロナ禍の危機はファンの結束で乗り越えた
「いちご新聞の1企画として始まり、2010年からはWEB投票も加わって投票数が一気に増えました。とはいえ当時も、あくまでサンリオキャラクターファン内部の“知る人ぞ知る”イベントで。テレビの地上波の情報番組の方からは『言っても、サンリオのキャラクターだけですよね』と、あまり大きく取り上げられることもなかったんです」
それが、現在のようにメディアを賑わせる一大イベントになったきっかけのひとつは、あのAKB48総選挙だった。
「たまたまAKB48総選挙とサンリオキャラクター大賞関連の発表日が重なった年があり、スポーツ新聞の記者さんがトピックにしてくださったんです。当時は総選挙ブームと言いますか、いろんな企業が類似のイベントを行っていて、『サンリオも?』と言われたりもしましたが、うちは実はかなり昔からやっていました!と説明して驚かれました(笑)。でも、その頃から世間的にも徐々に認知が広がっていき、ありがたかったですね」
投票数は、毎年のように過去最多を更新。だが、存続の危機かと思われた年もあった。それが、2020年のコロナ禍だ。この年はサンリオショップでの店頭投票が行えずに開催が危ぶまれたが、蓋を開けてみれば前年超えの投票数だったという。
「2020年は『ピンチのときこそ支え合おう』とファン同士が推しキャラクターの応援を呼びかけ合い、そのコメントが拡散されてさらに多くの方々に知っていただけました。私たちも不安の中での開催だったのですが、結果的にみなさんの思いを強く受け取ることができた年になりましたね」
ファンにとっては、推しキャラクターに直接応援を届ける機会であり、その成果が順位となって表れる。まさに、熱狂の可視化ともいうべきイベントだ。キャラクターたちが長く深く愛されるためにも、大きな役割を果たしていると言えるだろう。
「キャラクターをきっかけに世代を超えて会話が生まれる。そんな1年に一度のお祭りでありたいですね。順位を付けるものではあるけれど、それだけでなく、今年も多くのみなさんに笑顔になっていただけたらと思っています。WEBサイトでの投票のほか、全国のサンリオショップなどでも投票を実施しているので、今年のかわいい戦いに参加していただけるとうれしいです」
(文:児玉澄子)
■2023年サンリオキャラクター大賞 公式サイト(外部サイト)
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