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夫婦をつなぐクスッと笑える”海苔文字”弁当「年上の夫を楽しませたい」
ご主人のためのお弁当作りが、今では自身の楽しみに変化
【あや】 主人とは知人の紹介でお見合い結婚したのですが、お互いのことをよく知らないまま結婚したので、新婚生活もどこかぎこちなくて(笑)。毎日作るお弁当に海苔で文字を書いて笑わせたら面白いかも…と思いつき、今から8年前に始めました。
――2014年にTwitterを始められるとすぐに「言葉のセンスが秀逸」「面白い」と話題となりましたが、注目を集めてから変化はありましたか?
【あや】 海苔文字の題材は、歳が離れた年上の主人を楽しませるため主人が青春時代に聞いた70年代〜80年代の洋楽や邦楽をモチーフにすることが多いのですが、始めた当初は、ほとんど知らなくて。でも、今はフォロワーの皆さんが、おすすめの曲や歌手の経歴、楽器のことなど、さまざまなことを教えてくださるので、音楽の幅が広がりました(笑)。
【あや】 お弁当をツイートするとその曲についてのリプライもたくさんいただくので、皆さんと音楽の話をするのが私にとって今、一番楽しみです。
――ご主人のために始めたお弁当作りが、今ではご自身の楽しみになっているんですね。ちなみに、最初に作った作品も音楽ネタだったんですか?
【あや】 一番最初は…忘れてしまいました(笑)。でも、はじめの方に作ったもので記憶に残っているのは、主人の働く会社の名前とロゴを海苔文字で書いたお弁当です。「とても上手だね」って笑ってくれて嬉しかったですね。
――会社のロゴ…なかなかシュールですね(笑)。職場での“海苔文字弁当”の反響をうかがっていますか?
【あや】 お昼時間になると、お弁当の写真を撮ったあと、海苔文字の上からふりかけをかけて隠して食べているとのことで誰にも知られていないと思います(笑)。
8万いいね!SNS人気は“スター魚(ウォ)ーズシリーズ”
【あや】 主人のお気に入りはカラオケで必ず歌う、太田裕美さんの名曲弁当シリーズです。『木綿のハンカチーフ』は、もめん豆腐を入れて「木綿豆腐のハンカチーフ」に。『さらばシベリア鉄道』はパエリアを入れて「さらばパエリア鉄道」の海苔文字を添えました。主人は青春時代、作詞家の松本隆さんの歌を毎日聴いて過ごしたとのことで、太田裕美さんの名曲のほかにも、C-C-Bや近藤真彦さん、松田聖子さんなどが歌う“松本作品”を多く作っています。
――近藤真彦さんの『ハイティーン・ブギ』をもじった、蕗(ふき)弁当「ハイティーン・フキ」もユニークでした。あやさんのお気に入りは?
【あや】 私のお気に入りは、4月1日のエイプリルフールのときにつくった「旅に出ます探さないでください」です。あわてて職場から「冗談だよね?」と連絡がきました(笑)
【あや】 SNSでは“スター魚(ウォ)ーズシリーズ”が好評でした。数あるエピソードをいろいろな魚で表現しているんですが、『クローンの攻撃』は、のどくろを入れて「のどクローンの攻撃」。『ジェダイの帰還』では小さい鯛の煮干を入れて「ジェ鯛の帰還」、『最後のジェダイ』は、鯛のお頭を入れて「最後のジェ鯛」。シリーズをいくつかまとめて投稿したら8万いいね!をいただきました。
「主人と私にとって“海苔文字弁当”は涙と笑いがつまった魔法」
【あや】 もともとは子供がまだ赤ちゃんの頃、3時になると夜泣きで起きていたのがきっかけです。あやしついでに、そのまま起きてお弁当を作っていました。2人の子供も6歳と3歳になったのですが、今もそのときの起きる癖がとれず、3時に起きて作っています。おかずは晩御飯の残りなので手間はかかりません。おかずをつめたり海苔文字を切るのに30分〜1時間です。
――作り終わってもまだ早朝4時ですが、そのあとは?
【あや】 そのまま朝ごはんの下ごしらえをし、そのあと録画しておいた大好きな番組『空耳アワー』や『探偵ナイトスクープ』を見たり音楽を聴きながらうとうとしたり、家族が寝ている唯一の1人の時間を朝までゆっくり過ごしています。
【あや】 主人と私にとって“海苔文字弁当”は、お互いがどんなに仕事や育児で疲れていても、また喧嘩しても、一瞬でリセット出来る涙と笑いがつまった魔法。お弁当を使ったコミュニケーション手段です。これからも続けていきたいと思っています。