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菅田将暉、歌手にまで“憑依”できる稀代の演技者

 俳優の菅田将暉が2017年1月28日公開の映画『キセキ‐あの日のソビト‐』に出演し、4人組ボーカルグループ・GReeeeNの名曲「キセキ」を“吹き替えなし”で歌う予告編が解禁された。その歌声に、「GReeeeNに似てる」「これぞまさに奇跡」「本物と区別がつかない」など、絶賛の声が相次いでいる。菅田と言えば、同世代の俳優の中でも、際立った個性派・演技派俳優であり、“憑依系”のカメレオン俳優。“憑依系”の代表に山田孝之がいるが、菅田は若手では随一。今作では、演技だけでなく本物のミュージシャンにまで“憑依”してしまったようだ。

認知度の高いが、ベールに包まれたアーティストを演じる難しさ

  • 映画『キセキ‐あの日のソビト‐』でグリーンボーイズのメンバーとしてCDデビューする菅田将暉(写真:鈴木一なり)

    映画『キセキ‐あの日のソビト‐』でグリーンボーイズのメンバーとしてCDデビューする菅田将暉(写真:鈴木一なり)

 映画『キセキ』は、GReeeeNの名曲「キセキ」の誕生秘話を描いたドキュメンタリー色の強い作品。リーダーのヒデを演じる菅田と、その兄でミュージシャンの夢破れたプロデューサー・ジンを演じる松坂桃李とのダブル主演で、菅田の仲間に横浜流星、成田凌、杉野遥亮を配した“GReeeeNまんま”を描いた物語だ。GReeeeNは、楽曲や歌唱力のレベルの高さは誰もが認めるところで、顔出しをしていないベールに包まれたアーティスト。その上、劇中で歌唱する「キセキ」(11月9日より先行配信)や「道」は、多くの人に認知された大ヒット曲で、菅田をはじめとする4人組はその“ハードルの高さ”をクリアしたばかりでなく、来年1月24日には「グリーンボーイズ」としてCDデビューすることが決定しているという。

 「以前から、俳優さんがドラマの設定のままにCDデビューすること自体はよくありました。柴咲コウさんが、映画『黄泉がえり』で演じたRUI名義で発売した主題歌『月のしずく』はミリオンヒットになりましたし、沢尻エリカさんもドラマ『タイヨウのうた』(TBS系)の主人公・雨音薫名義(CDはKaoru Amane)で、ドラマと同タイトルの曲を出すなど、いくらでも例はあります。ただ、彼女たちは成功例ですが、いくら劇中の設定であっても、場合によっては、批判の対象になる可能性もあります。特に実在のバンドを劇中カバーする場合などは、バンドファンからの反発がありえますから」(エンタメ誌編集者)

歌(声)までも“化ける”ことができる“全方位型・憑依俳優”

 しかし、『キセキ』の予告編を見る限り、菅田らの歌唱は相当なクオリティを持っており、ただの“番宣デビュー”にしては本格的である。菅田は2009年、『仮面ライダーW』(テレビ朝日系)で役者として初主演を飾って以来、『民王』(同系)で総理大臣の父・遠藤憲一と入れ替わるちょっとおバカな大学生役や、映画『デスノート Light up the NEW world』の狂気に満ちたテロリスト役、さらには現在放送中の『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)での実は覆面作家のモデル役などに至るまで、非常に“振り幅”の広い役柄をこなしてきている。

 現在、第一線で活躍する若手俳優の特徴のひとつとして、いわゆる“塩顔男子”に分類されるルックス同様、どの役においてもナチュラルでサラリとした安定感のある“イケメン”を演じ、良い意味で役の印象を残さず、毎回違った役を好演している。一方の菅田は、どの出演作品でも役に“乗り移り”、視聴者に強烈な印象を残すあたりは、ひと回り上の世代の山田孝之や松山ケンイチを思い起こさせる、“憑依系俳優”“カメレオン俳優”であることは間違いない。

 「たしかに菅田さんは、今回の映画ではGReeeeNさんにまで迫って、声やノリがまるで本物のミュージシャンのようだったので驚きました。俳優さんで歌が上手い人もいますが、彼のように歌(声)までも本人に成り切る俳優さんは、そうそういないでしょう。その上、最近では、『ファンタ』のCMでも見事なラップを披露してましたし、ひょっとしたら菅田さんの“枠”は、俳優業以外でも音楽界やその他、何のジャンルでも“本格派”として通用するものなのかもしれません」(前出の編集者)

 過去には、歌手として人気が出たタレントやアイドルが、俳優業さらには司会業などで大成した例はある。しかし、俳優業からミュージシャンなどの異業種で大成した例は、特に男性となるとあまり聞かない。もしかしたら俳優・菅田将暉は、これまでの常識を覆すような“ニュータイプの芸能人”として、確固たる実力と実績、信頼を兼ね備えた役者として何者にも“化ける”ことができるという、今までにいない“全方位型・憑依俳優”なのかもしれない。
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