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世界が注目する日本の“だし文化” 手軽でおいしい本格派“カップうどん・そば”に脚光

 近年、日本文化の世界文化遺産や無形文化遺産への登録の話題が続き、日本を訪れる外国人観光客はより増加傾向にある。そんななかで、世界からいま再び熱い注目を集めているのが、ヘルシーで美味しい“和食”。とくに料理人や学者など日本をよく知る外国人たちの間では、和食の基本ともいわれる“だし”に熱い視線が注がれている。

外国人観光客の訪日目的 1位は【日本食を楽しむ】

 2014年は過去最高の1300万人(日本政府観光局調べ)を突破と、年々増加する日本を訪れる外国人観光客。今年は9月10日時点でそれを上回る1342万4000人を記録。世界文化遺産登録の話題なども続いたことから、日本人気は衰えることを知らず、引き続き好調のようだ。そんななか、日本を訪れた外国人観光客の間で話題になっているのが日本食。リピーターも増えるなか、今や訪日の目的の1位は【日本食を楽しむ】ことになっている。

 アンケート調査『HOT PEPPER「訪日旅行者の実態調査」2014』によると、【日本食を楽しむ】が訪日目的のダントツの1位。2位【都市で買い物を楽しむ】、3位【自然や風景を見て回る】、4位【温泉に入る】といった“観光”を上回っているところが注目される。2013年に日本の伝統的な食文化である「和食」が無形文化遺産に登録されてから、それまで以上に世界的に大きな注目を集めた日本食。観光客が増加の一途をたどるなか、外国の日本料理店とは異なる本物の日本食のおいしさが口コミなどで広く伝わり、今や旅の目的のメインになっていることがうかがえる。日本食の満足度についても、【満足】【やや満足】とする回答が95%に上っている。

 そんな和食のなかでも、外国人が和食でイメージする定番の「寿司」や「天ぷら」はもちろん人気なのだが、一方で日本通の外国人の間で注目を集めているのが、和食の伝統的な素材のひとつである「だし」。8月に放送された情報バラエティ『世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?』(TBS系)でも、有名うどんチェーンに行列を作る外国人の様子を取り上げていたが、外国人旅行者の31%が【そば・うどん店】を訪れており、だしの味のよさとそれを使った和食が世界から脚光を浴び始めているのだ。

世界が注目するだしの味わいとヘルシーさ

 日本では一般家庭でも日頃から使用していてなじみのあるだしだが、外国人にとってはものめずらしいものだろう。そもそもだしとは、魚や野菜から得られたエキスのことを指し、うま味成分を含む汁状の調味料として使われる。いろいろな種類があり、メニューによって使い分けられているが、それが和食の味わいのベースになっている。日本でだしが発達した理由は、かつお節や煮干し、昆布、干ししいたけなど、日本にある食材がだし作りに適しているためといわれている。乾燥させた素材はうま味が凝縮しているうえに、それが水に溶けやすい状態のため、簡単にだしを取ることができる。

 そんなだしを活用して作られる和食には、主に糖質と脂質で作られる西洋料理のようなこってり感がないのが特徴。かつお節やにぼしに含まれるイノシン酸は、魚や肉類に多く含まれる核酸であり、食品を美味しく感じさせたうえ、脂質や糖分に劣らぬ満足感を引き出し、それが満腹感にもつながっている。

 鎌倉女子大学名誉教授、だしソムリエ協会理事の成瀬宇平氏は、だしの効能について「だしに使われる食材の多くはミネラルが豊富で、とくに全国的によく使用されるかつお節のグルタミン酸は、腸内の運動を活発にし体温を上昇させるので、脂肪を燃焼させ肥満を防ぐ働きがあります」と説明する。

 また、海外でのだしの近年の評価については「日本のだし文化は、だし=UMAMI(旨味)として少しずつ認知され始めているようです。2013年に和食がユネスコ無形文化遺産の登録されたことや、2015年の食の祭典『ミラノ万博』の影響もあり、近年さらにだしの味わいやヘルシーさが世界から注目されています」(成瀬教授)という。

 今年劇場公開された日仏合作ドキュメンタリー映画『千年の一滴 だし しょうゆ』は、千年にわたって受け継がれてきている和食文化にフォーカスし、日本文化への関心が高いフランスやドイツを中心に大きな反響があったという。まさにだしが世界に進出している様子がうかがえる。

最高のだしにこだわったカップうどん・そばの再評価

 そんなだしへの関心の高まりと相まって、いまとくに日本を訪れる外国人旅行者からの関心が集まっている和食のひとつが、和風カップ麺だ。日本人だけでなく、あっさり味付けが好きな外国人も、ジャンクフード好きな外国人も、日本のその味に一目置く。和風カップ麺市場は2010年度から継続して伸長を続けており、和風だしが使用されているカップうどん・そばの人気が高まっていることがうかがえる。

 カップうどん・そばの代表といえば、日本人にはおなじみの歴史ある定番商品であり、外国人からも好評の「赤いきつね」と「緑のたぬき」。そのおいしさには理由がある。1963年に即席麺では初となる和風タイプの即席袋麺「たぬきそば」を発売した東洋水産が、“カップ麺に合う”ことを重視して長年に渡ってだしを研究。「和風即席麺」という市場の確立に寄与したという自負のもと、水産会社ならではの独自の製法により最高のだしを作り上げているのだ。

 東洋水産では「削り節やだしの素などの商品も製造しており、水産物を原料とするだしの加工技術やノウハウには自信を持っています」と語る。最高のだしのもとになるかつお節には、「荒節特有の華やかな風味のかつお節」と「燻香が強くインパクトのあるかつお節」の2種類をブレンド。このブレンドによって、華やかながらもインパクトのある味わいを実現している。さらに、通常の煮出しただしとは異なり、麺そのものの主張が強いカップ麺とのベストマッチを追求し、かつお節を粉末にしてそのまま入れることで、麺に負けないだしの風味を実現している。

 そしてもうひとつ、おいしいだしのポイントを教えてくれた。「だしをおいしく味わうには、『香り』は非常に重要な要素です。だしの豊かな香りを最大限に引き出すために、かつお節を粉砕する際の粒度を一定にしなければいけません。また、粉砕する際、一般的には熱処理工程を経る必要がありますが、繊細なかつお節は熱を加えると香りが飛んでしまいます。そこで試行錯誤の末、熱処理工程をなくすことに成功しました。そのため、かつお節の削りたてのような香りを残すことができ、だし本来のおいしさを味わっていただけるのです」(東洋水産)

 また、「赤いきつね」と「緑のたぬき」が時代を超えた40年近いロングセラーになっているのには、あまり知られていない要因もある。その時代にあわせた改良を加えていることだけでなく、日本全国で東日本、西日本、関西、北海道のそれぞれの地域の好みにあわせてだしの原料と味のバランスを変え、地域ごとになじみのある味で、全4種類が発売されている。

 今まさに海外で注目されているだしと、そのだしの味が手軽に楽しむことができることで人気を集めているカップうどん・そば。この先、日本を代表する食のひとつとしてますますファンを広げていきそうだ。そして、そんな世界的になりつつあるブームは、われわれ日本人がこれまであまり意識していなかったカップうどん・そばのだしの美味しさを日本でも再認識、再評価させるかもしれない。

外国人によるカップうどん「赤いきつね」座談会

初体験での驚き!日本ならではのこだわりの味に感嘆
 独特の食文化を持つ日本は、ナチュラルな食材を使用していることや、あっさりとした味付けなどが、多くの外国人からも注目されている。そのなかでも日本独自の“だし”を使った和食は、世界各国の有名シェフらも魅了し、影響を及ぼすほど。そこで、日本在住の外国人に和食とだしについて聞いてみた。さらに、手軽においしく食べられることで人気のカップうどん「赤いきつね」を初体験してもらった。

あっさり風味で見た目もキレイな和食文化に驚き

  • ウクライナ出身のアンナ。日本には13年暮らしている

    ウクライナ出身のアンナ。日本には13年暮らしている

  • オーストラリア出身のブロディー。日本に来て5年

    オーストラリア出身のブロディー。日本に来て5年

  • フランス出身のヴィンセント。まだ日本は1年半ほど

    フランス出身のヴィンセント。まだ日本は1年半ほど

――日本滞在はどのくらいになりますか?
アンナ私はもう13年ほど日本に住んでいます。ウクライナ出身です。
ブロディー5年ぐらいです。オーストラリアから来ました。
ヴィンセントフランスから来ました。僕はまだ1年半経ったところです。

――日本に来て日本食に関して驚いたことは?
ブロディー納豆に驚きました。日本に来るまではネバネバしたものを口にしたことがなかったんですが、新しい食感で美味しかったです。はじめはニオイになかなか慣れませんでしたけど。あと、居酒屋で頼んだサワーに梅干しが入っていて驚きました。でも、飲んでみたら美味しかったです(笑)。
アンナウクライナではほとんど塩とコショーで料理に味付けをするのですが、日本では醤油、みりん、酒など調味料の多さに驚きました。一番驚いたのは、砂糖を料理の味付けに使うことです。“甘辛い”というのは日本独特ですよね。
ヴィンセント僕は味噌汁に驚きました。例えばチキンや魚などのスープのようなわかりやすい味ではなく、いろいろな“うまみ”を感じられたんです。フランスでは味わったことのないような繊細な味でしたね。
アンナ日本にはインスタントの味噌汁もあって、簡単で美味しいのがすごくいいなと。ウクライナに帰るときに、お土産に持って帰るととても喜ばれるんですよ。ボルシチに味噌を少し足してアレンジしているという知人もいます。日本の伝統の味と合わさってより美味しくなるっていいですよね。
ブロディーオーストラリアでも缶詰に入った味噌汁が売っていて飲んだことがあるんですけど、味噌を水で溶いたものにわかめと豆腐が入っているだけでコクがなくて……。あとで知りましたけど、だしが入っていないんですよね。日本で味噌汁を飲んだときは、味が全く違っていて驚きました。
アンナ味噌汁に入っているわかめも食べたことがなかったので新鮮でした。
ヴィンセントそれすっごくわかります! フランスでは海草類は食べないんです。でも食べてみると美味しくてビックリでした。

――好きな日本食はありますか?
ブロディーお世話になっていたホストファミリーとよく食べていたんですけど、鍋料理が好きです。なかでもキムチ鍋のような辛い鍋が好きで、今でもよく食べています。
アンナ鍋もそうですけど、鉄板を使ってお好み焼きを焼いたり、家族みんなで集まってひとつの料理を食べるというのがとても楽しいです。日本は食文化をとても大事にしていて、お腹いっぱいになることで満足せず、見た目にもこだわっていてハッピーになれる要素がたくさんありますよね。あとヘルシーなところも好きです。ウクライナに住んでいる友人に比べると、もしかしたら私の方が若く見えるんじゃないかなって(笑)。脂っこいものも少ないですし、新鮮な魚や野菜、大豆などを使っている食事を摂っていますから。
ヴィンセントほんとヘルシーなものが多いですよね。納豆も健康に良いと聞いたので、毎日食べています。苦手な外国人も多いと思いますが、僕は最初から好きでした。
アンナ私もネバネバ系は慣れてなくて最初は苦手だったんですけど、どんどん美味しく感じるようになって、今は大好きです。

複雑な味を出せる日本特有のだしのすごさ

――先ほど話に出ていましたが、だしが今海外からも注目されています。みなさんは、そんなだしを使った庶民的和食の代表とも言えるうどんやそばは食べますか?
アンナ1〜2週間に一度はそばを作って食べます。最初はうどんやそばの種類が豊富なことに驚きました。つゆと麺だけで何がそんなに違うんだろうと。でも、どんどん種類の違うものを食べていくうちに味の違いがわかってきました。
ヴィンセント家ではそばを作って食べますが、うどんは外食で食べることが多いです。一番好きなのは卵と天かすと明太子が乗っているうどん。すごく美味しいんですよ!
ブロディー日本に来て最初に食べたうどんが手打ち麺のお店のものだったんですが、その麺がとっても美味しかったのを覚えています。自分でもニンニクやしょうが、野菜を鍋に入れてうどんを作ったりします。だしを入れて具材を変えればバリエーション豊かなうどんが作れますし、簡単なのがいいんですよね。
アンナ私も夏場はだしをとって冷やして、そこに細かく刻んだ梅干しと麺を入れて、しらすと青じそを乗せたうどんを作ります。冬場は鴨とガラでだしをとって、鴨の残りの肉をサッと茹でて麺と水菜を入れたうどんを作ったりします。

――だしという存在を知ったのは何がきっかけですか?
アンナ和食を作ろうと思って勉強したのがきっかけです。あとは、ラーメン屋さんに行って自然とだしの存在を意識するようになりました。ウクライナでは肉を煮込んでスープにしたりしますけど、日本では魚からもだしをとると知って驚きました。
ヴィンセント僕は味噌汁にうまみを感じて、それでだしを知りました。複雑な味を出せるのがすごいですよね。
アンナ私、最初にかつお節を見たとき「何だろう? 木みたい。堅そうだけど……」って(笑)。まさかそれがだしをとる素材のひとつだとは思いもしませんでした。
――カップ麺にも、ラーメンだけではなくて、うどんやそばがあるのはご存知ですか? 手軽においしく食べられる和食ということで、外国人にも人気が高まっているんです。
アンナウクライナにもカップ麺はありますが、種類が少ないです。具がほとんど入っていなくて、美味しいと思ったことはなかったですね……。日本のカップ麺はすごく種類が豊富で、具もちゃんと入っていて美味しいですし、たまに食べますよ。でも、うどんとそばのカップ麺は今まで食べたことありませんでした。
ヴィンセントカップ麺は、フランスのスーパーや韓国料理の店で買って食べたことはあるんですが、日本に来てからは妻が料理をしてくれるので食べる機会は少ないですね。うどん、そばがあるのは知りませんでした。
ブロディーオーストラリアのカップ麺はチキン味とバーベキュー味しかないんです。しかもチキンやバーベキューの味がほとんどしないですし(笑)。それに対して日本のカップ麺はすごくこだわりがあって、お店の味に近づけようと努力しているなと感じます。日本でカップ麺はよく食べていますけど、いつもラーメンですね。うどんやそばのカップ麺は食べたことないです。

こだわりのカップうどんの味を知ってもらいたい

――では、「赤いきつね」をご用意しましたので、ぜひ召し上がってみてください。日本では誰もがよく知っている約40年の歴史がある人気商品で、だしにはこだわり抜いた商品です。
アンナ美味しいです! だしの繊細な味が出ていますね。モチモチしている麺につゆが染みていて、麺にも味があって美味しく感じます。でも、さっぱりしているんですね。女性でも食べやすいと思います。味が濃いカップラーメンのイメージとは違いました。具も卵やかまぼこなどが入っていて見た目も綺麗ですし。
ヴィンセント油揚げにだしの味がすごく染みています! 油揚げってこんなに美味しかったんですね、初めて知りました(笑)。5分で簡単に本格的なうどんが食べられるって最高ですね! 香りも良いです。
ブロディー僕、辛いのが好きなので七味全部入れちゃいました(笑)。味がしっかりしててすごく美味しいです。その割にしつこくなくて、ラーメンよりも食べやすいかもしれないです。お店で食べるうどんと変わらないんじゃないですか。これだけの味で、いつでもすぐ食べられるってすごいですね。

――人気の理由を味わっていただけましたでしょうか。
ヴィンセントフランスにいる友人たちにもぜひ食べてもらいたいです。こんなに美味しいカップ麺があるんだよと教えてあげたい。
アンナもっと日本に来る外国人の方に知ってもらいたいです。私でさえカップ麺のうどんがあることを今知ったので。みなさん食べたら絶対に驚くと思いますよ。こんどウクライナに帰るときのお土産はこれにします(笑)。
ブロディーでも、今まで教えてもらったことがなかったのは、日本の人にはこの味が普通なんですよね。もっと外国の人に教えてあげてほしいです。こんなにこだわって作られた本格的な味を、安くて気軽に食べられるって日本ならではかもしれないですよね。

“だし”にこだわり続ける「赤いきつね」「緑のたぬき」

  • 武田鉄矢と赤マルダッシュ☆

    武田鉄矢と赤マルダッシュ☆

 開発から原料の仕入れ、加工、製造、販売に至るまで、すべての行程において妥協をゆるさず、だしへこだわり続ける東洋水産。そんな同社の発売から35年以上経つロングセラー商品が「赤いきつね」「緑のたぬき」。
 公式サイトでは、発売以来、常に時代に合っただしづくりに取り組んできた商品へのこだわり、ブランドヒストリー、地域によって味が異なるバラエティ豊かなラインナップ、テレビCMを紹介中! CMには武田鉄矢がプロデュースするアイドルグループ“赤マルダッシュ☆”も出演している。
◆「赤いきつね」「緑のたぬき」公式サイト(外部サイト)
◆武田鉄矢プロデュースのアイドルプロジェクトとは?(外部サイト)

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