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ブレイクは必然?過去の積み重ねが開花した高畑充希

昨年くらいからドラマや映画など話題作への出演が続き、急激にメディア露出が増えた、誰もが気になっているであろう若手女優・高畑充希。
メインの役どころは少ないが、サブ的な立ち位置での好演で、観るものにしっかりと印象を残している。
ORICON STYLE調べの『2014年 ブレイク女優ランキング』では7位。
独特な存在感を放つ、今まさに気になる存在だ。そんな高畑とはどんな人物なのか。

◆中学生の頃から舞台で培われた演技力

 映画『アオハライド』で、主人公の双葉(本田翼)の恋敵となる唯を演じている高畑充希。双葉の初恋相手だった洸(東出昌大)が長崎に転校していた頃の同級生。彼を追って東京に来て、「時間を止めないでほしい」という双葉のきれいごとを看破し、「あたしは洸ちゃんがどげんしてもほしい。そのためだったら何だってする」というシーンがあった。

 静かな迫力。覚悟の違い。女子の一途さが怖いぐらいだった。その後の双葉が打ちのめされてベッドにうつ伏せになっているシーンにも、説得力をもたらす。こうした空気感で見せる演技は、20歳過ぎの女優になかなかできるものではない。『鉄道員』で高倉健が笛を吹くだけで涙を誘ったりしたのは、ベテランのたたずまいがあってのこと。

 だが、高畑充希はそういう演技を今までにもやってきた。NHK朝ドラ『ごちそうさん』で注目され、出演作が増えてブレイク女優にも挙げられるが、関係者や昔から彼女を見てきた人には「何を今さら」感が強いはず。

 彼女は舞台出身。幼少の頃から親に連れられてよく観劇に行き、13歳で現在所属するホリプロが募集した『山口百恵トリビュートミュージカル ブレイバックpart2〜屋上の天使』の主役オーディションに合格。2005年に舞台デビューしている。2007年からは、ミュージカル『ピーター・パン』の主役(8代目)を6年にわたり続けた。17歳のときに『奇跡の人』で、寺島しのぶや菅野美穂らも演じたヘレン・ケラー役も。彼女の突出した演技力は、中学生の頃からごまかしの利かない舞台で培われた部分が大きい。

 ただ、デビュー前はオーディションにたびたび落ちていた。『山口百恵トリビュートミュージカル』のオーディションは合宿を含めて5次審査まであり、「自己PRの瞬発力がないので、時間をかけて、じっくり私を知ってもらえたのが良かったかも」と振り返っている。

◆デビュー後の足跡は“時間をかけて、じっくり”

 その「時間をかけて、じっくり」は、デビュー後の足跡とも重なる。いわゆるアイドル売りをされず、若手の登竜門だった『3年B組金八先生』(TBS系)に生徒役で出演してからも、ベースは舞台に置いたまま。同年代の可愛い女優が現れたり消えたりするなか、着実にキャリアを重ねた。そして、映画『書道ガールズ!!』、ドラマ『Q10』(日本テレビ系)など映像にも徐々に進出。主役ではないものの、演技力が評価を受ける。そして、ここ10年で最高視聴率を記録したNHK朝ドラ『ごちそうさん』出演で、一気に認知度を高めた。

 ヒロイン・め以子の嫁ぎ先の西門家の六女・希子役。長女にいびられるめ以子を慕い、自らも内向的な性格から殻を破る姿を見事に演じたが、喫茶店の街頭宣伝の場面で歌った劇中歌「焼氷有りマスの唄」でも印象を残す。脚本の森下佳子が彼女のミュージカルを観て、「ドラマでもあの歌声を」と入れたもので、歌唱力と美声が大評判になった。

 だが、これも昔から彼女を知る人には「何を今さら」という話なのだ。ミュージカルでの実績はもちろん、すでに7年前に“みつき”名義で歌手デビューもしている。コブクロの小渕健太郎がプロデュースを買って出て、その後も竹内まりや、川嶋あい、矢井田瞳といった面々から楽曲提供を受けている。歌にも以前から光るものがあった。

 すべてにおいて、今まで積み重ねてきたものが花開くタイミングに来ただけ。というか、もともと咲いていた花に、世の中が気づいたという方が正確だろう。高畑充希自身も「今までと何ら変わらず仕事をしているだけ」と話している。カテゴライズするなら同年代の女優たちより、小日向文世、佐々木蔵之介、堺雅人といった劇団出身の俳優たちの売れ方に近い。年齢こそ遥かに若いが、13歳から舞台に立ってきただけに、彼らのような芝居の練度が感じられる。かつ、まだ23歳。実力派として本当のブレイクは、さらに年齢を重ねてからだろう。
(文:斉藤貴志)

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