2016-06-24

元AKB48・野呂佳代&元宝塚歌劇団・遼河はるひが
「女の園」で生き抜く秘訣を伝授!

元AKB48・野呂佳代&元宝塚歌劇団・遼河はるひが
「女の園」で生き抜く秘訣を伝授!

2013年にシーズン1が配信されるや、あっという間に人気に火がついたNetflixオリジナルドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』。おもしろくなければ即刻打ち切りという厳しいアメリカにあって、最新のシーズン4が配信開始されたばかりか、シーズン7まで既に決定しているという異例の盛り上がりぶりだ。若い頃の「ちょっとした過ち」で、まさかの女性刑務所入りとなったごく普通のアラサー女子が、強烈キャラの囚人たちにもまれながら、怖いもの知らずを武器に体当たりで臨む「塀の中のサバイバルコメディ」は、刺激的なことこの上なし! 環境は違えども濃密な「女の園」体験を持つ元AKB48・野呂佳代と元宝塚歌劇団・遼河はるひの二人に、同作の魅力や女の園ならではのサバイバル術を語ってもらった。
つい自分と重ね合わせて見てしまう 過去の自分を思い出した(野呂)
野呂佳代&遼河はるひ

――シーズン3までを見終えて、いかがでしたか?
遼河はるひ海外ドラマって、たまにすごく説明じみたものがあるじゃないですか。シリーズの冒頭で飽きちゃうことがあって、少し海外ドラマに対して苦手意識があったんです。でも、『オレンジ〜』は最初から勢いが全開。突然の獄中生活なんて、本当なら気が滅入る話なのに、冒頭からコミカルに描いてありますよね。のめり込むように観ちゃいました。
野呂佳代女囚たちはそれぞれに一生懸命なんだけど、小さなドジをしたり、歯車が噛み合わなかったりして「あー、やっちゃった」となる何気ないシーンが好きです。ペンサタッキーっていう狂信的なキリスト教徒の子が、自作の巨大な十字架を無理に礼拝堂にかけようとして、礼拝堂ごと壊しちゃうじゃないですか。ああいうシーンは本当におもしろいですね。「刑務所ドラマ」っていう言葉から連想する重さがなくて、身構えずに見られるのがいいです。

――遼河さんの中で印象的なシーンは?
遼河シーズン3の「母の想い、娘の想い」という回ですね。刑務所で母の日のイベントが催されることになって、そのときの悲喜こもごもが描かれます。受刑者たちがいつも獄中で見せる、女としての顔やサバイブしてる顔とはちょっと違った表情がとてもいいんです。子どもへの笑顔が素敵な「母の顔」もあれば、独り身の女性は子どものいないやるせなさに落ち込んだり、自分を捨てた母への想いを募らせたり。いろいろな境遇や想いが垣間見えて、ホロッときちゃいました。
野呂でも、「さすが、このドラマ!」っていう展開もしっかりあるんですよ。さっきまで母の顔だったのに、トイレに入ったら赤ちゃんをさっさと脇に置いて、おむつにしのび込ませたドラッグを……みたいな。涙アリ・笑いアリだけど、悪もアリ(笑)。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』

――自分と似ているなと感じた登場人物はいましたか?
野呂誰だろう? 自分がどんくさいのは確かなんですよ。でも主人公のパイパーのどんくささとはちょっと違うような……。『オレンジ〜』を見ていてよみがえったのは、林間学校の思い出。「消灯後は出歩き禁止」って言われてるのに、つい隣の部屋にちょっかい出しに行きたくなっちゃうタチなんです、行動が派手なので。とはいえ気は小さいので、引っかき回したり騒動を起こしたりまではできないんですけどね(笑)。ともかく、そういうイタズラをすると、必ず一人だけ見つかったり逃げ遅れたりする要領の悪い自分を思い出しました。
遼河いるいる。私は要領いい(笑)。
野呂だから、もし私が『オレンジ〜』の世界の住人だったら、絶対に罪をなすり付けられる側ですね。でも、あっちこっち立ち回るのだけはうまいから、最終的にはお目こぼしされる気がする。こんなふうに、ついつい自分と重ね合わせたり、この中にいたらと想像しちゃうパワーがこのドラマにはあります。

ちょっとパイパーに似てます 言わなくてもいいことを言っちゃう(遼河)
遼河はるひ

――「女の園あるある」はドラマにありましたか?
遼河私もこんな経験あるな、っていうことが多くてビックリ。女の園の場数を踏んでいる自分にも驚きました(笑)。特に「あるある」なのはグループのトラブル。たとえばAとBという2つの派閥の間でいざこざがあると、「Aでこんなことがあったらしいよ」とか「Bの誰それがこう言った」と噂が流れて、対立が激しくなったり、グループが崩壊したりしますよね。ああいうの、苦手なんです。私は人づてに聞いたりしたことは絶対に信じない。自分の目と耳だけ信じるようにしてます。……でも私もちょっと主人公のパイパーに似てるかな……(笑)。

――どういうところでしょうか?
遼河しっかり者に見られがちなんですけど、うっかり抜けているところもあって。そして正義感もそれなりに。だから、言わなくてもいいことを言っちゃって叩かれます(笑)。ダンマリをきめこんで得する人っていますよね。「よし、私も見習って次からは絶対に黙っていよう」と思うんだけど、その場になると、やっぱり言わずにはいられない。
野呂遼河さんははっきりとした意志があって曲がったことが嫌いそうだから、確かにパイパーに似てるかも(笑)。

野呂佳代

――女の園の鉄則やルールで驚いたことは?
野呂女の園に限ったことじゃないんですけど、同じ言葉でも、私が言うのと別の誰かが言うのとでは違う意味合いになる、ということを芸能界にいると痛感しますね。その人の立場や持ち前のキャラクターによって、同じ言葉が違う意味を持っちゃう。そこのところをわかっていないと、この世界ではやっていけないですね。
遼河すごい、客観的!
野呂私、人間観察力はすごくあるんです。ただし、それを活かせているかどうかは別。群れの中で誰がボスかを見極めるのも早いし、「ふところに入り上手」でもあるんですけど、いざそれを活かそうという場面になると、急にアタフタしちゃって(笑)。『オレンジ〜』の世界で私は生き残れないかも……。

ブレない部分を持っておくことが重要(野呂)

――ほかに何か気づいたことはありましたか?
野呂『オレンジ〜』を見ていて、女子ならではの包容力にも改めて気がつきました。身もフタもない言い方をすれば、「寝返る早さ」(笑)?昨日は敵でも、心の奥の正直な部分が見えたりすると、「今日は仲間」になる。
遼河そうそう、許容するときはとことん許容する。これは女子の本能かも。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』

――では最後に、経験から得た独自のサバイバル術があれば教えてください。
野呂いろいろなびいたり、人に合わせて適応したりすることも必要かもしれないけど、ブレないところをひとつ持っておくといいと思います。自分にとっての最後の砦みたいな。そうすれば、なびいたとしても、少なくとも自分は納得してなびいているわけで、どこかで「自分らしく」いられるんじゃないかな。裏返せば、これは私に足りない点なんですけどね。すぐに人に意見を求めてしまって、ブレブレです(笑)。
遼河私はまったく逆かな。自分がこうと思ったら、絶対に曲げない人なんです。だからこそ思うのは、しっかり芯を持ちつつ、状況によっていろいろな色に染められる余白を残しておきたいですね。芯があっても、あまりガチガチだと生きにくい。いろいろな色に染められる余地を残しておいて、自分が楽にいられるところを目指すのが美しいのかなと。
野呂さすが! 人間、最終地点はそこですね。
遼河心地よくなりすぎると、私みたいにいつまでも一人ってことになりかねないから、気をつけてね(笑)。いろいろな色に染まる余地というのは、人間のチャーミングさにつながると思います。主人公のパイパーが白人、ヒスパニック、ブラック……刑務所にいるいろんな人たちと、紆余曲折ありながらも心を通わせていくことができるのは、そういうチャーミングさがあるからじゃないかな。

(文/鈴木裕子 写真/西田周平)
野呂佳代&遼河はるひ

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』はNetflixで見よう!
Profile
野呂佳代

野呂佳代
1983年10月28日生まれ、東京都出身。2006年、AKB48第二期メンバーオーディションに合格し、チームKに加入。2009年からはSDN48キャプテンとしても活動し、2010年にAKB48、2012年にSDN48を卒業する。現在はタレントとしてマルチに活躍している。

遼河はるひ

遼河はるひ
1976年2月2日生まれ、愛知県出身。1996年、宝塚歌劇団に入団し、男役として活躍する。2009年に退団後は、舞台、テレビなどで活動している。また初の書籍、「遼河はるひのフリーザーバッグまる活ごはん」(KADOKAWA)が好評発売中。

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『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』

 アメリカでベストセラーになったノンフィクション手記が原作の獄中ドラマ。フィアンセと幸せな暮らしを送っていたアラサー女子の主人公が、ある日突然、刑務所に収監されるところから物語は始まる。若気の至りでしでかした過ちが災いし、リッチなNYライフから一転、彼女は獄中の人に。オレンジの囚人服に身を包んだ「お嬢さま然」とした彼女は、百戦錬磨の受刑者たちにとって、いじりがいのある獲物となってしまう。強烈な個性の受刑者たちと、そのヒエラルキーの中で、主人公はどのようにサバイブするのか? 人間模様の教科書のようなドラマチックコメディ群像劇!

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』はNetflixで見よう!

Netflixとは?
 世界190ヶ国以上、8100万人を超える会員を抱える、世界最大の定額制オンラインストリーミングサービス。スマートフォンやタブレット端末、PCだけでなく、テレビ、ゲーム機やセットトップボックスなど、あらゆるインターネット接続デバイスに対応。低料金の月額で見放題になるサービスで大ブレイク。ハイクオリティな映像と、テレビドラマや映画では描けないエッジの効いた描写とストーリーのNetflixオリジナルドラマも人気を集めている。

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