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(更新: ORICON NEWS

綾瀬はるか『ちょっとヘンな部分も含めてきっかけになれば(笑)』

国民的女優・綾瀬はるかが最新主演映画『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』で演じたのは、驚異的な鑑定眼と記憶力を活かしたユニークな鑑定スタイルで、さまざまな謎に挑むスーパーヒロイン・凜田莉子。綾瀬独自のしなやかな視点で、時に天真爛漫に、時に鋭く、本作の魅力について語る。

演技で補った感受性の豊かな部分

――NHK大河ドラマ『八重の桜』で、ヒロイン・新島八重の激動の生涯を演じ切った後の初仕事に本作を選んだ、その心とは?
【綾瀬】 もともと絵画もミステリーも好きなので、世界的に有名な『モナ・リザ』を中心に事件が展開していく物語と聞いただけで、おもしろそう! という考えで出演を決めました(笑)。これまで鑑定家という役を演じたこともなかったので、莉子への興味もありました。

――鑑定家という特殊な職業については、どのような準備を?
【綾瀬】 いただいた資料を読んだり、普段から鑑定家の方たちが持ち歩いている白手袋やルーペなどの仕事道具に触れてみたり、いろいろと取材をされてきた佐藤信介監督からもお話をお聞きしました。撮影前に意識していたのは、本作の原作にあたる9巻では、莉子のバックボーンについては詳しく描かれていませんが、原作の1、2巻に描かれている、沖縄の波照間島で、家族に愛されて陽気に育った莉子の人柄や感受性の豊かな部分は、お芝居で垣間見せていきたいなと。

――普段の莉子は至って普通……よりも若干、天然系のキャラクターですが、いざ鑑定を始めると、周りの空気が一変するほどの鋭さで、事件の真相に迫っていきますね。
【綾瀬】 鑑定をするときの、鑑定スイッチが入って、スッと切り替わる変化をどう表現していくかが大事になると思っていました。集中して自分の世界にクーッと入っていく莉子が、どれくらいのスピードで難しい専門用語を喋るのか、目線はどうするのか? 現場で監督といろいろなパターンを試してみて、一点を見つめて、少し早口くらいのスピードで鑑定するというスタイルに落ち着きました。撮影が始まってから、鑑定シーンにCGで文字を浮かべるといった、具体的な世界観を監督に提示されたのですが“あぁ、なるほど!”とすごく腑に落ちた感じがありました。記憶術を使ってフランス語をマスターするシーンでは、匂いを嗅いだり、笑ったり泣いたり、莉子の感受性を活かした様子をわかりやすく見せることで、映画を観てくださる方が、ちょっとヘンな部分も含めて、莉子のキャラクターをつかむきっかけになれば楽しいかなって(笑)。

自然とふたりの関係を作っていく感じ

――写真撮影時にスタッフのみなさんと、今日の綾瀬さんのパンプス×ソックスのレッグファッションについて盛り上がるなかで、“元祖靴下女優”と呼ばれたのに対して、三つ折りソックスを履いていそうなイメージの女優さんをさらりと挙げた目利きっぷりには、役を通して鑑定眼が磨かれたのか、莉子のような聡明さがキラリ!? そして磨かれたといえば、フランス語で啖呵を切るクライマックスは、大河女優の貫禄を彷彿とさせるカッコいいシーンに!
【綾瀬】 本当ですか? ひと言なのに発音を直されて、何度もNGになったんですよ(苦笑)。フランス語は、ごまかしのきかない“r”の発音が難しかったですね。早口だから大丈夫だろうと思っていても、フランス人の耳は騙せなくて(笑)、何度も練習しました。


――松坂桃李さん扮する小笠原との絶妙なコンビネーションには、続編の期待もおのずと高まって……。
【綾瀬】 原作のイメージとは、けっこう見た目も違う小笠原でしたが、松坂さんのなかでしっかりとビジョンをお持ちだったので、現場で実際に見て“あ、小笠原ってこんな感じなんだ!”と感じたままに掛け合って、自然とふたりの関係を作っていく感じでした。波照間島でのシーンが、一番印象に残っていますね。小笠原が一線を越えて、莉子の心に入ってきた瞬間だと思ったので。急に小笠原が男らしく見えました。


――4月の完成披露会見では、男性の鑑定ポイントについて「笑顔には人柄が出る」という明言が飛び出した。芝居をするうえで、その役がどう笑うのかを考えることも?
【綾瀬】 けっこう考えます。莉子の場合、原作ではあまり笑わないけれども、時々つっと微笑むときのギャップが印象的に描かれていましたよね。映画だとどうだろう……。まずガハハとは笑わないけど、シーンによっても違うしなあ。ただ、小笠原と一緒にいるときは、少し余裕のある笑みというのかな。そんな感じがしていました。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:片山よしお)

万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−

 名画モナ・リザの40年ぶりとなる再来日が決定し、万能鑑定士Qの店主莉子(綾瀬はるか)が臨時学芸員として推薦される。彼女の密着取材を続ける雑誌記者悠斗(松坂桃李)とパリへ向かい、ルーヴル美術館で行われた採用テストに合格する。そして、もう1人テストにパスした美沙(初音映莉子)と一緒に講義に出席するが……。

監督:佐藤信介
出演者:綾瀬はるか 松坂桃李 初音映莉子 
【公式サイト】
2014年5月31日(土)全国東宝系で公開
(C)2014 映画「万能鑑定士Q」製作委員会

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綾瀬はるか 撮り下ろし☆PHOTO GALLERY☆
<鑑定士連載インタビュー Vol.1>松坂桃李『いつも胸に秘めている』
『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』公式サイト

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