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実写『魔女の宅急便』キキ役・小芝風花が乗り越えたプレッシャー

 ジブリアニメとして大ヒットした名作『魔女の宅急便』。児童文学の世界的ロングセラーがもとの同作が、2014年ついに実写映画化された。主演はオーディションから抜てきされた新人、小芝風花。魔女の血を引く少女キキとして、スクリーンで最大級の輝きを見せた彼女だが、やはりその裏には大きなプレッシャーとそれを乗り越えるまでの苦悩があった。小芝が“キキになるまで”を語る。

「私がキキなんだ」と実感するまでを語る小芝風花(写真:鈴木一なり)

「私がキキなんだ」と実感するまでを語る小芝風花(写真:鈴木一なり)

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――最初にオーディションの話を聞いたときは?
【小芝】 最初にオーディションのお話を聞いたときは「実写化するんだ!」って驚きました。家族全員ジブリ作品が大好きで『魔女の宅急便』ももちろん観ていたんです。だけど、私が抱いていたキキのイメージと、私自身のイメージはちょっと違うかなって思っていたから、オーディションはまったく自信はありませんでした。受けると決めてからも無理だという気持ちの方が大きくて、「どう思われてもいい」と思いながら、飾らずに素のままで臨みました。

――世界的に愛される名作ですが、その存在の大きさは意識していた?
【小芝】 オーディションに受かってからは、今回の実写版がファンの方々に受け入れられるのかな、私で大丈夫なのかなといった不安が強くなっていきました。演技に関しても最初の頃はなかなかうまく行かなくて……。私、相手が誰の場合でも同じ演技ばかりになってしまっていたんです。清水監督に「16歳ならではの演技が見たいのに、全部一緒だ」と言われたこともありました。そのとき、私を選んでくれた方々を後悔させてしまっているんじゃないかという気持ちが湧いてきて、すごく落ち込みました。でもお母さんに相談したら「選んでくれたのは監督やスタッフさんたち。あなたは余計なことは気にしないで、やることをしっかりやりなさい」って言われて。「それもそうだな」って吹っ切れて、がんばろうっていう気持ちになりました。

――ひとつ成長した瞬間ですね。
【小芝】 だけど、その後もすごく悩んだ時期があったんです。撮影が始まったばかりの頃はシーンごとに「このセリフはこう言っていいですか? こう動いて大丈夫ですか?」って監督に聞いてばかりいたんです。そうしたら「アドバイス出すのは簡単だけど、それじゃあ誰でも同じキキになってしまう。オーディションで選ばれたのは小芝。だから小芝のままでいいんだよ」っておっしゃっていただいて。自由に動いてもいいし、セリフも言いにくい所があれば変えてもいいと。言われた通りに動く方が、自分のアイディアを表現するより簡単なんですよね。初めてそのことを実感しました。最初は何もできずに戸惑ったりもしたけど、ちょっとずつ勇気を出して自分なりの表現が出来るようになっていきました。自分のアイディアを口に出すこと自体勇気が要るし、言ったことは実際にできなくちゃいけない。そんなダブルのドキドキがありましたけど、そうすることで清水監督とよりコミュニケーションを取れるようになった感じがしました。

――キキ役として自信をもてたのはどのタイミングでしたか?
【小芝】 いつものびのび演じていたんですけど、やっぱりすべてが終わるまで不安はありました。撮り終えた作品を観て初めて、実感というか、気づくことが出来た感じです。「私がキキなんだ」って。
(文:奥浜有冴、編集部)

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