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“25時間眠り続けた”綾戸智恵、「不死鳥のように」完全復活

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 ジャズシンガーの綾戸智恵が13日、都内で行われた映画『オーケストラ!』のトークイベントに指揮者の衣装で出演し、「不死鳥のように戻ってきました」と完全復活をアピールした。3月19日に自宅マンションで倒れて都内の病院に入院した綾戸は、同24日に退院したが、「入院時は25時間、眠り続けましたが、“蘇れ”“蘇れ”と言っているような点滴を受けていました」と説明し、「自分の健康を過信したらいけないと反省している」と話した。綾戸は熊本、福岡での公演をそれぞれ延期と中止にしたが、同27日の大阪・浪花ホールの公演よりライブ活動を再開している。

映画『オーケストラ!』のトークイベントに指揮者の衣装で出演し、完全復活をアピールした綾戸智恵 

映画『オーケストラ!』のトークイベントに指揮者の衣装で出演し、完全復活をアピールした綾戸智恵 

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 綾戸は入院時、胃潰瘍も患っていたが、「だいぶ良くなって、体重も1、2kg増えて戻ってきました」。4年前に脳こうそくを患った母の介護については「もっとご近所づきあいを仲良くやってきたい。音楽を続けていくために、私生活もうまくやっていかないと」と語った。また改めて「ワイドショーでニュースになっているのを見て、自分がいかに大きな仕事をさせてもらっているのか、思い知りました。元気になれたのは、本当にみなさんのおかげです」と感謝を述べつつ、原信人とシャープ&フラッツとコラボした新作アルバム『MY WAY』(4月21日発売)もしっかり宣伝していた。

 同映画は、国の政治的な理由で活動の場を奪われ、いまや落ちぶれてしまった天才指揮者がかつてのオーケストラ仲間を集めてニセの楽団を結成し、パリで行われるコンサートに出場するというストーリー。チャイコフスキー、モーツァルトなどクラシックの名曲の数々とともに贈る登場人物たちの一発逆転劇は、昨年フランスで公開されると大ヒットを記録した。

 綾戸は「プロセスはいろいろあっても音楽をやりたいという一念でまとまるオーケストラの仲間たちの物語。ステージに立つ喜びとか、自分とクロスするものがある」と同作に深く共感。“宣伝マン”を快く引き受けたという。トークショーでは、「生まれた国も人種も違う、自由奔放な楽団員をまとめる指揮者は、いかに大きな心が必要か。いかりや長介さんやハナ肇さんらリーダーを務める人はすごい」などと、ユーモアたっぷりに作品の見どころを話した。

 また、自身の音楽歴についても「幼稚園に通い出した頃にピアノを買ってもらって、クラシック音楽からスタートした。おばはんになる前はお嬢だったんですよ〜。今、笑ったの誰?」と“浪花のおばはんトーク”で観客を笑わせた。そして中学生の時に「手が小さくて、ドから1オクターブ上のドまで手が届かないことに苦労していた。それでドの音をミに変えたりしながら弾いていたら、アレンジするならジャズをすればと勧められた」ことがきっかけでクラシックからジャズに転向したことを明かし、40歳でCDデビューしたことには「遅いという人もいるが、心のスタートはいつでもいい」と含蓄のある言葉を残し、自身の“音楽愛”をのぞかせていた。

 映画『オーケストラ!』は4月17日(土)より全国公開。


 綾戸智絵

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