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北野誠、お笑いブームに喝っ!「芸人が育てられていない…」

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 若手芸人よ、“漫才の原点”を大切にせよ! タレント・北野誠が自身初のプロデュースとなるお笑いライブ『誠魂Vol.1』(4月20日 大阪・御堂会館)のPRのため東京・六本木のオリコン本社を訪れた。「(笑いを)板の上で作りこむ良さを知ってもらいたかった」と企画を立ち上げた経緯を説明した北野は、芸歴20年以上のベテランらしく「今のテレビ業界は、お笑いを育てていない!」と昨今のお笑いブームをバッサリと斬った。

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 「ここ10年で、長いネタを披露する番組が消滅してしまった」。演芸、とくに漫才の“時間短縮化”に北野は「今のネタ披露って、5分が限界でしょ。M-1グランプリだって5分程度。時代の流れもあるけれど、(お笑い番組で)視聴率を取れる瞬間ってやっぱり限られてくる。でも、本当にそれで面白いのか?とずっと疑問を感じていた」と語る。

 現在、東名阪それぞれの地域でレギュラー番組があり、若手芸人らとの交流も多い北野は、さらにお笑いの面白さの基準が“雰囲気”になってしまっていることを危惧する。「今の若い芸人さんは、ギャグがないと(ブレイクは)難しい。でも、それが“受ける”ってのは1〜2分が限界。お年寄りの方が『世界のナベアツ』を理解して楽しめるのかな? (ギャグに頼らない)場所でも笑いの面白さは存在するんです」。

 北野の友人である漫才コンビ・浅草キッドはネタの初おろしを必ず舞台で披露するという。「芸人って、やっぱり板の上で鍛えられるもの。吉本興業の芸人が活躍できるのは、常設の小屋をいくつも持ってるから。その点、うちの会社(松竹芸能)は『B1角座』(大阪・道頓堀)が閉鎖されてしまうけどね」と苦笑する。

 「15分をフルに使ってネタを披露するという“漫才”の原点に立ち返り、その良さを伝えていきたい、テンポやリズムが求められる昨今のお笑いブームのなかで、それに“逆行”しながらも多角的にお笑いの良さを伝えたい」という北野の目線は2011年の地上波デジタル放送完全移行のタイミングをとらえている。

 それについて北野は「テレビもラジオもこれから過度期を迎える。特にテレビは、チャンネル数が増えることによってコンテンツ不足に陥ることも十分考えられる。そういう中で、このイベントが新たなお笑いコンテンツとしての役割を担えればなって思うんです」と熱く語った。

 誠が今回の企画を立ち上げたもうひとつの理由として、同じ高校の1年先輩で落語家の桂小春團治が、昨年発表されたNewsweek日本版の『世界が尊敬する日本人100』に市川海老蔵、葉加瀬太郎らと共に選ばれたことがあげられる。これを「本人も事務所も知らなかった状態」と苦笑する北野だが、本来もっと高い評価を得るべき人間が、時代の流れに飲み込まれてしまうことに警鐘を鳴らしているのだ。

 最後に北野は「若手にもここの舞台を目指して貰えるようになったら嬉しいですね」と笑顔を見せた。テレビのみならず、大阪では深夜ラジオを20年続けている“芸能界の伝道師”の挑戦は、まだ始まったばかりである。

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