アニメ『ルパン三世』の銭形警部の声などで知られ、今年3月5日に呼吸不全のため亡くなった声優で俳優の納谷悟朗さん（享年83）の「お別れ会」が21日、恵比寿・エコー劇場にて、しめやかに営まれ、声優の野沢雅子、栗田貫一ら300人が参列した。

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　3年前に納谷さんと会ったのが最後だったという野沢は「次はいつ会えるか本当に楽しみにしていた」と寂しい表情を浮かべるも「でもあの世から、見ててくれる。また次に会える日を楽しみに、きょうは約束してきました」と故人を偲んだ。

　『ルパン三世』でルパンの声優を務める栗田は、物まねから本格的に声優業へ挑戦した当時を振り返り「（納谷さんに）ずっと見守っていただいていた」と述懐。さらに声優として右も左もわからなかったという栗田を「自信を持ってやりなさい！」と激励してくれたといい「『（みんなが）お前についていく』という言葉をもらいました」と、納谷さんとのエピソードを明かした。最後には、ルパンの声で「とっつあ〜ん（銭形警部）。寂しいね〜。ずっと追いかけてもらいたかったよ」と呼びかけた。

　夫人で女優の火野カチ子氏は、涙で声を詰まらせながら、参列者に対してあいさつ。在宅介護で納谷さんと過ごした最後の1ヶ月を振り返り「最後はお互いの魂が溶け合って、堅く結ばれたと実感しております。夫婦として最良の形で締めくくれた。40年間の彼との思い出を抱きしめて生きていきたい」と最後は力強い口調で、前を向いていた。