「カスハラ(カスタマー・ハラスメント)」という用語は浸透し、企業やサービス提供店が、客の理不尽な言動に悩まされるケースが増えている。そんな「カスハラ」の代表例でもある悪質なクレームから“助けられた”エピソードを披露した漫画家も〜さん(@mori2ta)。普段は無口な常連客の“神対応”に感動し、働き方への意識も変化したと語る。一方、保育園の現場でもクレーマーは存在し、『保育園トラブル モラハラ園長と闘います』(KADOKAWA刊)では、延長保育を理解しない親から「金取るんか!」というクレームが寄せられたエピソードが綴られている。理不尽なトラブルに巻き込まれた2作を紹介する。
■「気にしないでええからね」常連客の思いがけない優しさに感動
漫画家も〜さん(@mori2ta)の“飲食店時代”シリーズは、スタッフとして実家の飲食店を手伝っていた当時のエピソードが描かれている。中でも「無口な常連さんの思い出」は、Twitterで大きな反響を集めた。
激怒する客に叱られるも〜さんの様子をみていた常連が、「君は悪くなかった」「気にしないでええからね」と声をかけてくれたという内容。ほとんど会話をしたことがない常連だったが、も〜さんは突然の出来事に感動し、「癒されてガン泣きした」という。
「今まで注文を聞く時くらいしかお声を聞いた事がなかったので、どのような人かわからず(大体の方がそうですが…)、ひょっとして会計をお待たせしてしまったなどで、引き続き叱られるんじゃないかなと身構えてしまったんです。思いがけず優しいお言葉を頂いたことにとても感動して、温かい気持ちになりました。えぐられた傷に回復魔法をかけられた気分でした(笑)」
後日、いつも通り「無口」に来店してくれるところも好印象だったという。仕事ぶりを見てくれる人がいるだけで、励みになることもあるだろう。
「飲食店はハードな仕事で、朝から晩まで走り回っても低賃金で、頑張っても報われないと思いがちでしたが、普段からちゃんと見てくれて、認めてくれる人がいたこと。さらに、つらい時にかばってくれたことが、本当に嬉しかったです。ありがたいなと思ったので、最後のシーンは心からの言葉でした」
Twitterでは、同じく飲食店で働く読者から共感の声が多数寄せられていた。も〜さんは、「理不尽なクレームは本当に可能な限り減ってほしいし、そういった経験をされた方に、今後いい出来事がたくさんたくさん起こるといいなと思いました」とメッセージを寄せている。
■保育園の現場で起きたクレーム、延長保育に「そんな制度知らんわ!」支払いを拒む保護者
子どもたちの笑顔と笑い声が溢れる保育園。しかしその水面下では、保育士を悩ますさまざまなトラブルが起こっているケースも多いという。漫画『保育園トラブル モラハラ園長と闘います』(KADOKAWA刊)では、著者のたぷりくさんの実体験をもとに、奮闘する保育士の姿が描かれている。
中でも印象的なエピソードが、お迎えが遅れた場合の「延長保育料金」の請求に対して、非常識な態度を取る保護者の言動だ。「そんな制度知らんわ!」「たかが数分過ぎたら金とるんか」などと、激昂する父親が描かれている。
「作中のケースは別の保育士の体験ですが、クレームを言ってこられる保護者はやはりいます。丁寧に説明してお願いするとか、信頼関係がよく築けているベテランの先生が対応するなど、保育士間で対応に気を遣っています」
たぷりくさんは、子どもだけでなく保護者との関係構築も心がけているという。
「トラブルを防ぐには、保育士と保護者間の信頼関係、普段からのやりとりの多さが関係するかなと思います。怪我をした、怪我をさせた、などの話を突然されて、ネガティブな受け止め方をしてしまう保護者もいるかと思います。でも、その日あったことや子どもの小さな成長、それらを日頃から伝えていれば、何かトラブルがあった際にもお話がしやすいし、受け止め方も違うかと思います。『普段から子どもをしっかり見てくれているんだな』という安心感を持ていただけるように、日頃から保護者間との信頼関係を築くことを意識しています」
同作では、様々なクレームに奮闘しながらも、保育士の日々の奮闘や子どもたちへの想いが添えられている。「マイナス部分だけでは終わらせたくない」と語るたぷりくさんの想いは、読者から「いい保育士さんも多い」「いつもお世話になっている」など、たくさんの共感も集めていた。
■「気にしないでええからね」常連客の思いがけない優しさに感動
漫画家も〜さん(@mori2ta)の“飲食店時代”シリーズは、スタッフとして実家の飲食店を手伝っていた当時のエピソードが描かれている。中でも「無口な常連さんの思い出」は、Twitterで大きな反響を集めた。
激怒する客に叱られるも〜さんの様子をみていた常連が、「君は悪くなかった」「気にしないでええからね」と声をかけてくれたという内容。ほとんど会話をしたことがない常連だったが、も〜さんは突然の出来事に感動し、「癒されてガン泣きした」という。
「今まで注文を聞く時くらいしかお声を聞いた事がなかったので、どのような人かわからず(大体の方がそうですが…)、ひょっとして会計をお待たせしてしまったなどで、引き続き叱られるんじゃないかなと身構えてしまったんです。思いがけず優しいお言葉を頂いたことにとても感動して、温かい気持ちになりました。えぐられた傷に回復魔法をかけられた気分でした(笑)」
後日、いつも通り「無口」に来店してくれるところも好印象だったという。仕事ぶりを見てくれる人がいるだけで、励みになることもあるだろう。
「飲食店はハードな仕事で、朝から晩まで走り回っても低賃金で、頑張っても報われないと思いがちでしたが、普段からちゃんと見てくれて、認めてくれる人がいたこと。さらに、つらい時にかばってくれたことが、本当に嬉しかったです。ありがたいなと思ったので、最後のシーンは心からの言葉でした」
Twitterでは、同じく飲食店で働く読者から共感の声が多数寄せられていた。も〜さんは、「理不尽なクレームは本当に可能な限り減ってほしいし、そういった経験をされた方に、今後いい出来事がたくさんたくさん起こるといいなと思いました」とメッセージを寄せている。
■保育園の現場で起きたクレーム、延長保育に「そんな制度知らんわ!」支払いを拒む保護者
子どもたちの笑顔と笑い声が溢れる保育園。しかしその水面下では、保育士を悩ますさまざまなトラブルが起こっているケースも多いという。漫画『保育園トラブル モラハラ園長と闘います』(KADOKAWA刊)では、著者のたぷりくさんの実体験をもとに、奮闘する保育士の姿が描かれている。
中でも印象的なエピソードが、お迎えが遅れた場合の「延長保育料金」の請求に対して、非常識な態度を取る保護者の言動だ。「そんな制度知らんわ!」「たかが数分過ぎたら金とるんか」などと、激昂する父親が描かれている。
「作中のケースは別の保育士の体験ですが、クレームを言ってこられる保護者はやはりいます。丁寧に説明してお願いするとか、信頼関係がよく築けているベテランの先生が対応するなど、保育士間で対応に気を遣っています」
たぷりくさんは、子どもだけでなく保護者との関係構築も心がけているという。
「トラブルを防ぐには、保育士と保護者間の信頼関係、普段からのやりとりの多さが関係するかなと思います。怪我をした、怪我をさせた、などの話を突然されて、ネガティブな受け止め方をしてしまう保護者もいるかと思います。でも、その日あったことや子どもの小さな成長、それらを日頃から伝えていれば、何かトラブルがあった際にもお話がしやすいし、受け止め方も違うかと思います。『普段から子どもをしっかり見てくれているんだな』という安心感を持ていただけるように、日頃から保護者間との信頼関係を築くことを意識しています」
同作では、様々なクレームに奮闘しながらも、保育士の日々の奮闘や子どもたちへの想いが添えられている。「マイナス部分だけでは終わらせたくない」と語るたぷりくさんの想いは、読者から「いい保育士さんも多い」「いつもお世話になっている」など、たくさんの共感も集めていた。
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2023/04/26