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田村淳、地上波TVに感じる息苦しさ トランプ報道にも疑問「米メディアも信用できない」

 お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号田村淳(43)が、新書『日本人失格』(集英社新書)を出版した。奇しくも同日には、宗教団体『幸福の科学』に出家した清水富美加(22)が「千眼美子」の名義で『全部、言っちゃうね。』(発刊元:幸福の科学出版)を、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で逮捕され、不起訴で釈放となった歌手のASKA(59)が『700番 第二巻/第三巻』を出版。予期せぬ競合に、淳も「いやーヤバい時期になりましたね。何とかね、取り上げていただきたい」と苦笑いを浮かべるしかなかった。

■閉塞的な日本へ皮肉 今の地上波TV「息苦しい」

 今の日本を憂い、自らの思いをつづったという同書だが、攻撃的なタイトルは、もちろん強烈な皮肉。「自分の意見がストレートに伝えられないとか、ルールが多すぎるとか、構造がシンプルじゃないとか、無駄なことが多いとか、行き詰まることが多い。何事にも疑問を持たず、誰かが作ったシステムや制度を忠実に守るのが今の日本では合格だと思うんですけど、だったら僕は失格でいい。もし『自分は合格だ』っていう人がいたら、ぜひ会ってお話させていただきたいですね」。9割型、自分の言いたいことを吐き出せたと充実した表情で明かす淳だが、さすがに思いの丈を「全部、書いちゃうね」とまではいかなかったようだ。

「本になるよっていう時に、ギリギリのところまで残していたページがあったんですけど、それは“老害芸能人”について。ただ、その辺は、ちょっとあまりにも誤解を招くというか、文章だけで、その部分が独り歩きしそうなので、省きました。まだ生きたいし、芸能界で生活したいので(笑)」。

 これまで、地上波テレビを主戦場として数々の人気番組のMCとして君臨してきたが、同書の中では「もはや地上波では夢のビックリ箱を作りづらい状況にある。そのせいで息苦しくもなっているのだが、少し横にズレてBS・CSに場を移してみたら、まだまだビックリ箱を作れる余地があった」とつづっている。個の魅力を伝えてきたはずのテレビ業界にまで、同調圧力が蔓延していると嘆く淳だが、そんな中でも闘っている地上波の番組もあると力説する。

「チャレンジしているなと思うのは、くりぃむしちゅーの有田(哲平)さんがやっている『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ)ですね。この前、ゲストで出させてもらったからこそ思ったんですけど、こういう異色の番組があってこそだなって。あとは、テレビ東京さんのワンコンセプトで押していく番組はスゴい。ひとつにこだわることで、マイルドだけど尖っているっていうものを打ち出せるのかなって。『路線バスの旅』とかも、路線バスに特化するって尖っているなって思うんですけど、出ている人がマイルドでバランスが取れている。あれは、若い人にも観られると思いますね」。

■トランプ大統領の報道に疑問 上杉隆氏の『リテラシー』問題は「早く裁判を」

 同書の冒頭には、米・フェイスブック社を訪れた時の様子が書かれており、個を尊重した自由な社風から、日本の悪しき慣習との違いを説いている。そんな米国では、時には差別的な表現も含んだ過激な言動で賛否両論を巻き起こしてきたドナルド・トランプ氏が大統領に就任。その点については「僕は、メディアがトランプさん嫌いなだけで、アメリカのメディアが“トランプを何とかして失脚させたい”っていうことの和訳を、日本でそのままやっているから『トランプ=悪』みたいになっているんじゃないかな」と、情報を鵜呑みにする危険性を指摘する。

「入国拒否みたいなのもありましたけど、調べていったら入国審査をテロ支援7ヶ国には厳しくするってことなのに、入国拒否って伝えちゃうんだって思って。アメリカのメディアも信用できないし、日本のメディアも信用できないなって思いました。あれくらいパワー持った人じゃないと、世の中変わんないだろうなと思いますね。ただ、日本人でトランプさんみたいな人が誕生するかって言ったら、誕生しないと思う。例えば、ホリエモン(堀江貴文)さんがやろうとしたことだって、みんなで足を引っ張って、結局は強制捜査されるまで持っていく世の中なので、日本には誕生しないタイプのリーダーじゃないかな」。

 時事番組の司会を務めるだけあって、メディアリテラシーを兼ね備えている淳だが、リテラシーといえば、2014年から放送されていた冠番組『淳と隆の週刊リテラシー』(TOKYO MX)が2016年7月16日の放送回よりタイトルを『週刊リテラシー』へと変更。ともにメインMCを担当していた、ジャーナリスト・上杉隆氏(48)の東京都知事選挙出馬に伴う、一時的な対応かと思われていたが、同年8月13日の放送で上杉氏の降板を発表。その後、都知事選出馬後の出演に関する認識をめぐって、局と上杉氏側の意見に食い違いが表沙汰となるなど、何とも歯切れの悪い展開となっている。この一件を、淳はどう見ているのだろうか。

「立候補することをMX側も承服していたのかが争点だと僕は思う。降板はMX側が判断したことなので従いますけど、何が正解だったのかとかは『裁判で争う』って言ったまま進んでないから、どこに着地するんだろうなって。2016年のうちに片がつくかなと思っていたら、片付いていないので、早く裁判して白黒ハッキリつけるのが、応援してくれていた番組の視聴者への義理の通し方かなと。上杉さんは、欧米のジャーナリズムをすごく掲げているじゃないですか? それで『白黒ハッキリつける』っていうことだから、両方とも早く裁判をやってください」。

 テレビ局が関わる問題であることから、地上波では難しいが、公平を期すためにBS・CS放送の淳の番組で公開での決着をつけるのはどうかと提案すると、苦悶の表情を浮かべた。「うわー、もう関わりたくない。まず、白黒ハッキリしないと関われないというか…。こんなこと言ったら、また『田村淳、上杉隆に関わりたくない』って書くでしょ。その見出しだけは勘弁してくださいね(笑)」。

 強力なライバルと発売日が重なったが、好調なセールスを記録し発売3日目で重版も決定。淳の鋭く核心を突くストレートな言葉は、多くの“日本人”の心に届いているようだ。



関連写真

  • 今の地上波TVの息苦しさを語った田村淳 (C)ORICON NewS inc.
  • 新書『日本人失格』を発売する田村淳 (C)ORICON NewS inc.

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