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謎解きブームの仕掛け人 現役東大生・松丸亮吾さん「みんなが解ける謎を作りたい」

 フジテレビ系で放送中の『今夜はナゾトレ』(毎週火曜 後7:00、14日は2時間SP)で、東京大学謎解き制作集団「AnotherVision」が提供する最先端の“暗号謎解き”が、毎回、面白いと話題だ。一度時解きはじめたら答えがわかるまで気になってその場を離れられなくなる中毒性、謎が解けた時に“なるほど!”と脳がスッキリする爽快感がたまらず、ヤミツキになる。

東京大学の謎解き制作集団「AnotherVision」代表・松丸亮吾さん。東大工学部2年生、21歳

東京大学の謎解き制作集団「AnotherVision」代表・松丸亮吾さん。東大工学部2年生、21歳

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 AnotherVisionは、“脱出ゲーム”のプロデュースをはじめ、昨今人気となっている“謎解き”という新たな遊びを、東京大学から発信する頭脳集団だ。メンバーの中でも同番組への出演がきっかけで、“イケメン東大生”としても注目を浴びる、東京大学工学部2年生でAnotherVision代表の松丸亮吾さん(21)に話を聞いた。

■必ず初めて見る問題を作る 試験シーズンは大変です(笑)

――“謎解き制作集団”とはなんですか?

 「謎解きというものが娯楽のジャンルとして定着しつつありまして、それを東大生である僕たちが作ってみよう、とできたのが、AnotherVisionです。謎解きとして、よくあるのが制限時間内に目的を達成するために、謎を解きながら進んでいく、脱出していくようなゲームです。そういう場所にみんなが集まる体験型の謎解きゲームでは、自分たちが主人公になれる、という面白さがあります。一方で、『ナゾトレ』では、謎の部分に重点を置いて、一枚で勝負するという形で謎解きを作っています」

――AnotherVisionは、普段どんな活動をしているのですか?

 「サークルのメンバーは100人ほどいまして、謎解きに挑戦しに行ったり、謎解き問題を作ってみたりしています。それが評価されて、いろいろな企業さんからも声がかかるようになりました。テレビ番組の問題を作るようになったり、日本赤十字社の献血キャンペーン用の謎解きを制作したり、下北沢の謎解きカフェ用に制限時間が60分のイベントを作ったり…」

――『ナゾトレ』に提供している謎はどのような流れで制作しているのですか?

 「『ナゾトレ』制作メンバーは24人ほどいるんですが、毎回、期間内に謎を作ってもらって、何十問かのうち面白い3問だけをピックアップします。そこから24人でさらなる改善ができないか検証したり、ヒントの出し方を考えたりしています。最高の状態で出題するために、ギリギリまでノンストップでブラッシュアップすることもあります。気づくと朝までやっていることも…」

――謎自体はどうやって作っているのでしょう?

 「あるメンバーは、使いたいアイデア(暗号や法則や解法)を見つけて、そのアイデアを生かせる言葉が実際に世の中にあるか探し出して、実証することで謎を作っています。僕も似ていて、どういうことを仕掛けたら楽しいかをまず考えて、そこからいきなり問題と答えを直結して出すのではなく、みんなに気付かせるためにはどういう伏線を張ったら面白いか、どういうことを仕込んだらより面白くなるかを考えて作っています」

――『ナゾトレ』の謎作りで大事にしていることは?

 「必ず初めて見る問題を作るようにしていて、ベタ問(ベタな問題)は出さないようにしています。謎解きって“これ見たことある”という問題は面白くないんですよね。みんなが同じスタートラインに立ってヒラメけるかどうか、が大事なので」

――毎回新しい謎って、ずいぶんハードルが高いですね。

 「逆に、ベタ問に見せかけて実は違う、という問題を作ることはありますね。固定観念ができるほどそれを利用して裏切ったりできるので。あとはヒントを3つ出しているのですが、そのヒントにも細かく仕込んでいたりします」

――ヒントにも?

 「はい。僕がヒントを振る時のVTRもぜひ注目してみてください。答えがわかっていない人にはよりヒントになりつつ、答えがわかっている人もニヤっと楽しめるような伏線を仕込んでいます」

――それは気づきませんでした。次回の放送ではそこにも注目してみたいと思います。そんな謎を作るのは大変そうですが、どんな時に作っているのですか?

 「試験シーズンは大変です(笑)。みんなネタ帳を持ち歩いていて、道を歩いている時や、電車内で思いついたりしているようです。僕もスマホにメモしていて数百個ぐらい貯まっています。あとはお風呂で頭を洗っている時とかによく思いつきますね」

■解答者のリアクションを見るのが醍醐味

――松丸さんがAnotherVisionの代表になった経緯は?

 「大学に入学してすぐにAnotherVisionに入ったのですが、1年生の11月の駒場祭で『お前が仕切れ』と無茶ぶりされて。それで“RPG世界”を舞台にしたゲームを作ったらかなりの大反響になったんです。そこからいろんなゲームを作るようになって、3月に代表を変えないといけなくなり、前代表から『お前がやれ』と指名されて…。まだ2年になったところだったんですが、代表になりました。トップに立つことで、いろんなゲームに監修として関わるようになったので、それが面白いです」

――あらためて謎解きの醍醐味とは?

 「個人的には、対策を練って勝つためにやる、というよりも、純粋にまっさらな状態で自分で考えてピンとヒラメいた時の喜びが大きいと思います。自分が思っていなかったことをヒラメく瞬間が快感かと。やればやるほど新しい発見が生まれていくし、ネタがつきないので…」

――作る側の醍醐味は?

 「リアクションを見ることですね。自分が作った謎を人に面白いって言ってもらえるのって、悪い言い方すると承認欲求が満たされるんです(笑)。よく誰も解けない難しい謎を作ろうとしてしまいがちですが、僕たちは解けない謎を作るのではなくて、みんなが解ける謎を作ろうとしています。そのためにもいろんな伏線を散りばめているし。知識がなくても小学生でも解ける謎というのは、解けるはずなのに気づかないと解けない、だからこそ解けた時はうれしいし、解けなければ悔しい、そういう楽しみがあるんです」

関連写真

  • 東京大学の謎解き制作集団「AnotherVision」代表・松丸亮吾さん。東大工学部2年生、21歳
  • フジテレビ系『今夜はナゾトレ』に出演して注目を浴びる東京大学の学生たちによる謎解き制作集団「AnotherVision」
  • 答えは2月14日放送、フジテレビ系『今夜はナゾトレ』 東大生&京大生が出題! ひらめきクイズ2時間SPで発表
  • 東京大学の学生たちによる謎解き制作集団「AnotherVision」代表の松丸亮吾さん、21歳
  • フジテレビ系『今夜はナゾトレ』くりぃむしちゅー(有田哲平、上田晋也)、タカアンドトシ、柳原可奈子が出演

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