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佐々木蔵之介、命の尊さ実感した独取材 ロケ2日後にテロ事件

 俳優・佐々木蔵之介が出演する読売テレビ・日本テレビ系『ドイツが愛した日本人 〜佐々木蔵之介が巡る、ある医師の物語〜』が、5日の午後3時より放送される。第二次世界大戦のさなか、ドイツの地方都市・ヴリーツェンで自らの命と引換えに人々を救い続けた日本人医師・肥沼信次さんの足跡を追うドキュメンタリー番組。12月中旬には実際に現地に足を運んだ佐々木だったが、ベルリン中心部のカイザー・ヴィルヘルム記念教会では訪れた二日後にテロ事件が発生。命の重みを強く実感することとなったドイツロケを振り返った。

佐々木蔵之介 (C)ORICON NewS inc.

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 肥沼さんは第二次世界大戦前夜の1937年にドイツに渡り、名門・フンボルト大学に留学。戦況が悪化する中、その功績を認められアジア人初の教授資格を得るかと思われたが、39年に開戦した第二次世界大戦の戦況が悪化し、その夢は叶うことはなかった。大使館から日本人に帰国を促す指示が出る中、肥沼さんはドイツに残り、北東部のポーランドとの国境に近い古都・ヴリーツェンへ。十分な薬もない中、伝染病の発疹チフスに苦しむ人々の治療にあたり続けた。

 佐々木はドイツ訪問前、ナチス台頭の時代に同性愛者迫害をテーマにした舞台『BENTO ベント』に主演していたこともあり、「肥沼さんの足跡はぜひたどってみたいし、とても興味があったので、すぐに引き受けました」とオファーを快諾。肥沼さんが歩んだ道のりを追ってヴリーツェンやブランデンブルク門、ベルリンの壁などを訪れた。

 そして当時、ドイツで一番有名だというクリスマスマーケットが開催されていたカイザー・ヴィルヘルム記念教会周辺でロケを行った二日後の晩、最後のカットを撮り終え現地でスタッフとともに食事をしていた佐々木の元に舞い込んだのは、同所で発生したテロ事件の一報だった。

 「クリスマスマーケットをあちこちでやっていて、本当にきれいなんですよ。マーケットを取材した日の夜、日本の大使館に行きまして、お話をさせていただいた。その時に『人混みは気をつけて』という話もして…その翌々日ですね。ブランデンブルク門で最後のカットを撮って、夜の食事に行った時にコーディネーターが『あっ、テロがあった』と…。『あそこだ。どういう事だ』と…」。ちょうど佐々木が歩いた場所の通りを挟んだ向かい側にトラックが突っ込んだ。

 「翌日、帰路のフライトはお昼出発だったので、朝、起きてもう一度そこに行きました。警察、中継車が来ていて、各国からの報道陣もいっぱいいました。あんなに楽しかった所でこんな残念な事が起きるなんて…。なんでこんな事で人の命が…と思いました。悔しいです」と無念さをにじませた。

 肥沼さんの存在を知り、墓を守り続ける現地の人とふれあい、その偉業を確かめつつも間近でテロの恐怖を実感した佐々木。「僕がここで何か言うことでもないですけど、番組を見ていただいたら、命の大切さ、命の尊さは感じていただけるのではないだろうかと思います」と力を込めていた。

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