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今、注目のトレンドセッター「パリピ」とは?

 若者の流行を生み出す重要な消費者層として「マイルドヤンキー」を提唱した原田曜平氏が、4月に新刊『パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす』を発表した。同書で指摘するのはマイルドヤンキーにも大きな影響を与えるトレンドセッター「パリピ」だ。

■「パリピ」はハロウィンを流行に導いた“火付け役”

 著書『ヤンキー経済――消費の主役・新保守層の正体』(幻冬舎新書)において、注目すべき消費者層として“マイルドヤンキー”の存在を指摘し、多くの企業のマーケティングにも影響を与えた原田曜平氏が、本年4月に新刊『パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす』を発表し、早くとも話題となっている。

 同書では、近年急速に盛り上がりを増したハロウィンの火付け役として「パリピ」(パーティーピープルの略)を挙げ、彼らが「“楽しく騒げる場”、“友人を集める理由”として、ハロウィンを輸入し、自分たちなりにアレンジしていった結果、大規模なイベントに成長した」と解説する。このほか、「パリピ」が火付け役となったものとして、「自撮り棒(セルカ棒)」や、「カラーラン」「バブルラン」などの「ラン系イベント」、EDMフェス「ULTRA JAPAN」などを挙げ、「若者全体の構成比ですと10%程度ですが、感度が高く、情報拡散力のある「パリピ」こそが、今、最も重要なトレンドセッター」(原田氏)と述べる。

 原田氏が、彼らの存在に辿り着く過程には「マイルドヤンキー」に対するマーケティングもあった。

「『ヤンキー経済』発表後、その層の存在は理解できたが、彼らは地元に籠っているため、接触するには地元のショッピングモール等でチラシを配るか、イベントを打つくらいしかできない、という声を聞きました。でも、彼らの情報源もまた「パリピ」だったのです。「ULTRA JAPAN」などを見てもわかりますが、「パリピ」に訴求することは、「マイルドヤンキー」に辿り着く近道にもなります」(原田氏)

■「パリピ」は海外からの影響を強く受ける

 そこで同書では、「パリピ」周辺を取り巻く若者集団を、属性別に分類。若者の流行の伝播の流れを、「フィクサー」→「パリピ」→「サーピー」→「パンピー」に整理している。「パリピ」は社交的でコミュニケーション力が高く、SNSの利用頻度も多い。さらに楽しむためにはお金、時間、労力を惜しまない。また、ここで注目される傾向の1つとして、彼らは外国人とのコミュニケーションを好む傾向にあるという。

「海外からの影響を強く受けるのも「パリピ」の特徴です。昨今人気の「カラーラン」も「ULTRA」も“海外で人気のイベント”という点で共通します。それらを“いち早く、楽しむ”ところに彼らの満足があるのです。また、彼らの“海外かぶれ”を良く表している行動としては、海外で時々目にする「カワイイ」や「アバンチュール」などとプリントされた、日本人からすると滑稽にも見える“カタカナTシャツ”を、あえて外国人を真似て着るという逆輸入現象も見られます。私はこの現象を“セカンドインパク”をもじって、“セカンドインバウンド”と呼んでいます」(原田氏)

 ここにこそ、ビジネス活用のヒントが詰まっている。海外の最新のトレンド情報や人気のイベント情報を、ただ持ち込むのではなく、トレンドセッターである「パリピ」に焦点を絞り、届けることができれば、あとは比較的、スムーズに情報は広まっていくだろう。ただし、原田氏は「彼らは帰国子女などが持ち込む、リアルな海外の情報に反応しており、大人の手で下手にローカライズさせるのではなく、日本への流入に当たっても、“フィクサー”や“パリピ”の協力を得るなど、可能な限り彼らに任せたほうが良い」とも語る。このような「パリピ」の海外志向をより深く理解することは、洋楽市場の回復や、昨今、活況が続くライブエンタテインメント市場のさらなる拡大に向けても大いに有効となるだろう。

(コンフィデンス 16年5月16日号掲載)



関連写真

  • 『パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす』 原田曜平著 新潮新書・刊
  • 「パリピ」周辺分類図(『パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす』より転載。一部編集部により改編)

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