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石丸謙二郎、『世界の車窓から』マンネリがいい まもなく放送1万回

 テレビ朝日で1987年6月より29年間続くミニ紀行番組『世界の車窓から』(月〜金 後11:10※系列各局で放送時間が異なる)が、今月29日に放送1万回を迎える。放送開始から一度も交代することなくナレーションを務めているのは、俳優の石丸謙二郎(62)。1万回を目前に感慨もひとしおの様子で、「役者としての黎明期から始めているから、ナレーションだけでなく役者としても育ててくれた番組です」と、インタビューに応じた。

テレビ朝日『世界の車窓から』4月29日に放送1万回を迎える。初回からナレーターを務めてきた俳優の石丸謙二郎(C)テレビ朝日

テレビ朝日『世界の車窓から』4月29日に放送1万回を迎える。初回からナレーターを務めてきた俳優の石丸謙二郎(C)テレビ朝日

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 番組は、世界各地の鉄道を紹介するドキュメンタリー。窓から見える美しい景色はもちろん、沿線の街・名所、遺跡などの観光地など、さまざまな情景を音楽に乗せて送る。列車内の乗客、乗務員、あるいは駅構内の様子を映し出すこともある。番組テーマ曲は、溝口肇作曲による「世界の車窓から」。現在までに104の国と地域を訪れ、列車の走行距離は地球19周分にもなる。

■1回も休むことなく1万回「まさか現実になるとは」

 放送1万回は、現在放送中の日本のテレビ番組では、2015年5月27日に放送1万回を迎えた『徹子の部屋』(同局系)に次ぐ長寿番組第2位。この快挙にに石丸は「生まれてから自分の名前『石丸謙二郎』をおそらく1万回も言ってないと思うんです。それを考えると、タイトル『世界の車窓から』を1万回読んでいるとなると、1万回の量を感じました。およそ30年…ぼくの人生の約半分しゃべってるんだよね」としみじみ。

 「毎日放送しているから1000回まではあっという間だったけど、当時、冗談でこれにあと0がもう1個つくとスゴイねなんて言ったら、みんなドッと笑ったんだよね。そんな馬鹿な、そうしたらおじいちゃんになってるよ、なんて笑っていたんです。それが、まさか現実になるというのが面白い」と感想を語った。

 これまで、1回も休むことなくナレーションを務めてきた。「1万回休まず続けてこられたのは、健康な体をくれた親に感謝です。あとは、役者がやらないようなウインドサーフィン、山登り、岩登り、スキー、自転車…自然の中で体を動かすことが好きで、じっとしてられないことが健康の秘けつかな」。

 ピンチは1度だけ。「舞台が続いたときに声をやられて、ナレーション録りのスケジュールを延ばしてもらったことがあったんです。ギリギリで回復したのでなんとか間に合ったけど、もしかしたら代役になってしまうかというピンチでした。その後は、若いころよりもだんだん声が出るようになったんですよね。この番組で鍛えられた」と話す。

■番組が長く愛される理由「いい意味のマンネリ」

 番組が長く愛され、続いている要因について石丸は「番組を変えなかった、いい意味のマンネリがあるからだと思います。30年もやっていると違うことをやってみたくなるじゃないですか。スロー映像を駆使したり、映像を加工してみたり、その時代に合わせて変化させようとします。変わったのは、テレビが横長になったとか、ハイビジョンになったとか、少しずつ僕の声が大人になったことぐらい」と分析。

 「今まで一度もこうやって読んでほしいと言われたことがないんです。自由にどうぞ、それがこの番組のスタッフのすごさ。そのときの気分、初見で映像を見たときに感じたものを大事にしてくれた。モニタって列車の車窓のように見えるでしょ。頬杖をつきながら、本当に車窓から見ているような気になるんです。『あなたのナチュラルな声はどれですか?』って聞かれたら、この番組の声でしょうね」。

 1万回は「お正月を迎えたような区切り」でもあり、「通過点」とも。「線路はどこまでも続いている! 童謡にあるように線路はどこまでも続いているから、世界中の線路はまだまだたくさんあるんです。年代によってなくなる線路もあれば、新しくなる線路もあるし」と、番組の可能性は尽きない。

 「将来、僕がやめちゃっても…歳をとったら誰かにやってもらいたいなと思う気持ちはありますよ。『世界の車窓から』が素敵な番組として、みんなに観てもらいたいという気持ちはずっと持ってますからね。でも、一応、僕ね、97(歳)までは生きることにしてるんですけどね(笑)」。ライフワークとなったこの番組を手放すつもりはないようだ。

 「1万回より、その前夜の9999回が楽しみ。大みそかという感じでカウントダウンに気持ちが高まる気がします。ドキドキする。意外に1万回を迎えてしまうとリフレッシュして次に向かう気持ちになるのかな」と話している。

 記念となる放送1万回目では、インド北西部・ラジャスタン州の古都ジョードプルを出発する。北インドの大地を走る2400キロの旅も終盤戦。美しい朝焼けを横目に、夜明け前のジョードプル駅から300キロ西のオアシス都市ジャイサルメールまで、広大なタール砂漠を走る新たな旅が始まる。

関連写真

  • テレビ朝日『世界の車窓から』4月29日に放送1万回を迎える。初回からナレーターを務めてきた俳優の石丸謙二郎(C)テレビ朝日
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  • テレビ朝日『世界の車窓から』1万回の記念回は、インド北西部・ラジャスタン州の古都ジョードプル駅から300キロ西のオアシス都市ジャイサルメールまで、広大なタール砂漠を走る(C)テレビ朝日
  • テレビ朝日『世界の車窓から』1万回の記念回でオアシス都市ジャイサルメールを目指す(C)テレビ朝日
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