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中島美嘉、映画『NANA』ヒットでの葛藤「自分が存在しない年あった」

 昨年12月25日にバレーボール・清水邦広選手と結婚した歌手の中島美嘉。女性としての幸せをつかんだ現在の心境、女優として大ヒット映画『NANA』で主人公のNANA役を演じた苦悩、デビュー15周年を振り返り語った。

◆『NANA』の主人公が1人歩きし、中島美嘉が存在しない年があった

――守るべき人、自分を守ってくれる最愛のパートナーと出会い、人生の転機を迎えたことが、自身の変化につながったというのはありますか?
【中島】 それはおおいにありますね。正直、旦那さんに出会うまでの自分はものすごくネガティブだったんです。これは暗く聞かないで欲しいんですが、耳の病気のこともあったから、「やります、頑張ります」と言っても、思うようにできないことが多々あって。そのときは消えてしまいたいといつも思っていました。

――そこまで精神的に追い詰められていたとは。
【中島】 今だから言えるけど、自分が存在しない年があったんです。ちょうど映画『NANA』が終わってから5、6年ぐらいかな……。自分にとって『NANA』の存在はものすごく大きくて。実は初めて私自身がやりたいと思って、自ら掴みにいった作品だったんです。

――センセーショナルを巻き起こしたうえに、NANAはまさに中島さんそのものといっても過言ではないほど、役にハマってましたよね。
【中島】 友達から「美嘉そっくりの主人公の漫画が映画化されるらしいよ」って話を聞いて、実際に読んでみたら、蓮の花やヴィヴィアン・ウエストウッドの服が好きとか、自分でもビックリするぐらい、共通する部分ばかりで。これは私がやるしかないでしょ? と思って、いざチャレンジしたのはいいんですが、それからことあるごとに「NANA、NANA」と言われて。でも、私はNANAじゃないし、この先もずっと中島美嘉ではなく、NANAとして自分は存在していくのかな? 本当の私はダメなのかなって。

――疑心暗鬼になっちゃいますよね。
【中島】 嬉しい反面、反発心もあって。今思うと、その時期の私は超グレてましたね(苦笑)。でも、それまでずっとバラードを歌い続けてきて、バラードも大好きだし、自分の声に合っていると思うんですが、実はロックも好きで。カップリングやアルバムではロックを歌っていたのに、どうしてもロックのイメージがつかなかったけど、『NANA』によってロックなイメージがついたんです。だから、中島美嘉のイメージを広げてくれたという意味でも、今では感謝しています。でも、当時は芸能人としての中島美嘉というものが私の中で存在しなくなってしまって、とにかく苦しくて仕方なかったです。

◆結婚しても、今まで通り自分らしくありたい

――改めて15年を振り返ってみていかがですか?
【中島】 本当にあっという間でしたね。自分が存在しなかった、戦っていた5年間を「全部捨ててやれ」って、自分で消去して、開き直ったら、一気に見える景色も心持ちも自然と変わっていったんです。以前は、すごく人見知りなのもあって、インタビューがものすごく苦手で。

――しかも、中島さんに対する世間のイメージもあったと思うし。
【中島】 デビュー当時は、周りの人たちからイメージが崩れるからって、あんまりしゃべらないようにって言われて。

――本来の自分とは違うのに、イメージだけがどんどん先行しちゃうのは、確かに息苦しくなりますよね。
【中島】 実は三枚目なんですよ(笑)。もともと肝が大きい方じゃないし、カッコつけていたわけじゃないんだけど、今はどんな思いを込めて作ったのか、聴いてくれる人たちに届くように、私がちゃんと説明すること、素直な想いを告げることが大事だなって。

―一女性としての転換期を迎えたことで、アーティストとしてもひと皮剥けたと。
【中島】 一番は結婚したことだと思うんですけど、それと同時にツアーがあって、そのときに改めて中島美嘉という存在を感じることができたんです。

――15周年を経て、さらに20周年とこの先の活動に期待が膨らみますが。
【中島】 正直、結婚したからといって、何かが大きく変わったり、急に落ち着いたりするつもりは無いですね。今まで通り自分らしくありたいと思います。

(文:星野彩乃)



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