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ヒット作を呼び寄せる?産み出す?クールな佐藤健の演技への熱さ

 昨年の映画『るろうに剣心』、春期の連続ドラマ『天皇の料理番』(TBS系)などヒット作品に出演し続ける人気俳優・佐藤健。最新主演映画『バクマン。』では、初恋を実らせるべく一路漫画家を目指す高校生の純情チェリーボーイを好演。たゆまぬ向上心で芝居に挑む、クールなようで熱い佐藤の仕事観に迫った。

◆死ぬ気でやるってことの連続なんです

――昨年大ヒットした主演映画『るろうに剣心』シリーズでは、革新的なアクションシーンで日本映画史に偉大な足跡を残しました。新しいことへの挑戦は、作品に参加する上で大きなモチベーションになりますか?
【佐藤】 すごくなります。人がやったことよりも、自分たちで切り拓いていく方がワクワクします。前回こうやってヒットしたから、同じ方法でヒットを目指そうってことにはあまり興味がなくて。前例なんてないけどやるでしょ? みたいな方が惹かれます。

――原作は20巻まで続く『バクマン。』や、ドラマ『天皇の料理番』で、息の長いキャラクターを演じた経験を通して、これからも続いていく仕事や人生についてのビジョンに変化はありましたか?
【佐藤】 変わらないですね。そのときにやりたいことをやれていればいいと思っています。そのためには結局、いまベストを尽くすことしかできないと思っていて。10年後、こうなっていたいとかは考えないんですけど、(いまよりも)よくなっているためには、いま目の前のことに、自分のできるベストを尽くす。そして、その次はまた、それまで以上のことをやっていく。その結果が未来になるわけだから。目の前のことにベストで取り組んでいくなかで、いつか転機みたいなことが来るのかもしれないけど、それは予期できないこと。とりあえずいま僕は、もっともっと俳優としてやっていきたいし、もっともっと上を目指して、次やる作品は『バクマン。』も含めて、いままでよりいい芝居をしたいと思ってやる。まずそれを死ぬ気でやるってことの連続なんです。

――いい芝居とは、どういうものだと捉えていますか?
【佐藤】 わかりません。でも、いちばんはやっぱり、観た人に何かを残すということだと思います。観た人の心を動かすこと。どういう形かは、役によって違うと思いますけど。

◆男だったらひとつの分野でいちばんになれよ

――自分の演技に、達成感を感じることはありますか?
【佐藤】 ほぼないです。お芝居をするときは、いろいろ考えてしまうとよくないんです。でも、無(の状態)になれたからといって、いいわけでもなくて。『バクマン。』での涙のシーンも、無にはなれていたのかもしれないけど、かといって手応えを感じたわけではない。撮り終わって、完成作を観ても、やっぱり反省点はあるし。あのシーンがよかったって言ってくれる人がいて嬉しいけど、自分がいいと思っているかというと、意外とそうじゃなかったりするんです。

――演技へのものすごいエネルギーを感じる、手厳しさですね。いま興味があるのは、どんな役ですか?
【佐藤】 やってみたいことはたくさんあります。特殊メイクとかやりたいですね(笑)。全然違うふうになりたい。自分のビジュアルに飽きたので(笑)。ティム・バートン作品のジョニー・デップみたいな、全然違うことをやってみたいです。『ダークナイト』(2008年)のジョーカーみたいな役もいいですよね。

――今年は『トイレのピエタ』のカメオ出演にも驚かされました。お仕事は、どのように選んでいるのですか?
【佐藤】 単純におもしろいと思えるか、というところです。そのおもしろさは、作品によって違うけど。例えば『バクマン。』はクリエイター陣の新しいものを作りたいとか、革命的なことをしたいという感じがすごくおもしろそうだったし、大根(仁)監督や川村元気さん(プロデューサー)にもすごく魅力を感じたこともありました。『天皇の料理番』はとにかく(森下佳子さんの)台本がすばらしいから、というのがありました。そのつど違うけど、何かひっかかったり、魅力を感じるところがあるか、です。

――『バクマン。』での漫画家・川口たろう先生の名言に「連載するまでは『うぬぼれ』『努力』『運』、連載を勝ち獲ってからは……『体力』『精神力』、最後は『根性』」とありました。好きな仕事を全うするために、佐藤さんは何が必要だと思いますか?
【佐藤】 それはいろいろありますよ。人との出合いも間違いなくそうだし、運的な要素もすごく大事だし。僕は男だから、男目線で言うと“男だったら、ひとつの分野でいちばんになれよ!”って思うんです。その感じ、その気持ち、その精神があればいいんじゃないですか(笑)。

――それって、まさに“ジャンプ三原則”じゃないですか!
【佐藤】 そう(笑)。そういう精神とか、考え方って、マンガから教わったものだと思います。
(文:石村加奈)



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