小説『グッド・バイ』は、太宰治の未完の遺作。新聞連載を予定し13回分まで書いた時点で、自身が入水自殺を遂げ、絶筆となった作品。その遺作を2015年9月、劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)が脚本・演出を担当し、7年ぶり再始動する“KERA・MAP”の第6回公演『グッドバイ』として舞台化が決定。世田谷パブリックシアター他で上演する。 田舎に妻子を残し単身東京に暮らす男・田島周二は、雑誌編集者という体裁の裏で闇商売でしこたま儲け、はたまた何人もの愛人を抱えているという不埒な男。しかし一転、妻子を呼び寄せ闇商売から足を洗い、真面目に生きようと愛人たちと別れる決心をする。田島が愛人と別れるため手を組む美女・キヌ子、彼の多くの愛人たち、そして彼らを取り巻く人々をKERAが新たな視点で描き出す。
2015/06/23