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渡辺麻友、悲願の総選挙1位…苦悩の時期と今の心境を語る

 先日の第6回AKB48総選挙で長年の夢だった1位を獲得した渡辺麻友。過去5回の総選挙ではすべてTOP5入り。AKB48メンバーのなかでも、誰もが認めるザ・正統派アイドルとしてファンから熱い支持を受けながらも、これまでトップの座は遠かった。一昨年の2位から昨年は3位へ。そこでの人知れず落ち込んだ苦悩の時期を乗り越え、今年ついに念願の頂点に上り詰めた渡辺が、総選挙から一息ついた今、現在の心境を語ってくれた。

ポケモン映画でナレーションに初挑戦し、またひとつ夢がかなったと語る渡辺麻友(写真:逢坂 聡)

ポケモン映画でナレーションに初挑戦し、またひとつ夢がかなったと語る渡辺麻友(写真:逢坂 聡)

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◆『1位になる』と宣言してからの一年間

 2007年にAKB48に加入し、2009年から始まった選抜総選挙では若手の筆頭として常に選抜メンバー入りを果たしていた渡辺。アニメ好きな一面や、CGとも呼ばれる整った顔立ちも人気を呼び、次期エースとしての高い期待が常に浴びせられてきた。そんな渡辺は、総選挙における得票数は右肩上がりながら、熾烈な競争にさらされるなか、順位はかならずしも上がり続けたわけではなかた。これまでの順位と得票数を見ると、第1回:4位(2,625票)、第2回:5位(20,088票)、第3回:5位(59,118票)、第4回:2位(72,574票)、第5回:3位(101,210票)、第6回:1位(159,854票)。

 第4回で2位になったときには、次年は1位を獲得すると宣言したが、フタを開けてみると第5回では3位と後退する結果に。そのとき味わった苦痛は今も鮮明だ。しかし、その経験があったからこそ、今回の1位があると確信している。

「一昨年の総選挙で『1位になる』と宣言してからの一年間は、『宣言したからがんばらなきゃ!』って考え過ぎて、肩に力が入り過ぎていて。自分自身でも堅苦しくなり過ぎていたところがありました。その結果が3位。真面目にがんばり過ぎちゃって、見ている人からしたら、あまりおもしろみがない人間だなって思われていた気がします。だからこの一年は自然体で、今まで見せていなかった一面を出したりと、そういうことを心掛けていました」

 今の渡辺から漂う雰囲気は、どことなく以前よりもリラックスしていて自然体。いい意味で力が抜けている感じが、いろいろなことをよい方向に動かしているのかもしれない。

「今回の総選挙までの日々は、自分でも『肩の力を抜いて自然体でいよう』と心掛けていました。いろいろ経験して落ち着いてきて、自分を客観的に見られるようになってきたからこそ出来ることなのかな。20歳になってやっとそう思えるようになりました」

◆AKB48のなかで3人しか見たことがなかった景色

 14歳ですでにアイドルとして活動し、年齢を重ねるとともに、その幅を広げながらたくさんの経験を第一線で積み重ねてきた。そして今、そこからさらに一皮むけた渡辺が、これまでAKB48メンバーのなかで大島優子、前田敦子、指原莉乃の3人しか目にしたことがなかった景色を見る日がついに来た。それが“1位の景色”。

「今まで見たことがないような……言葉ではうまく言い表せない、まばゆい光に包まれている、そんな景色でとても感動しました。あの景色を見たくて、そのためにずっとがんばってきました。1位になった人しか見たことがない景色だったから……その新しいひとりになれたことがすごくうれしかったです」

 感極まりながら振り返る渡辺。頂点にかける想いの熱さは、大雨のなかで行われた選抜総選挙での立ち居振る舞いにも表れていた。その日のあまりの寒さに、スタッフがステージ上のメンバーに毛布を配っていたが、渡辺がそれを受け取ることはなかった。

「私たちより長い時間、雨のなかずっと観てくださっているみなさんがいたので」

 ステージ上で上着を羽織ることもなく、衣装姿のままたたずむその姿に、多くのファンが気づいていたことだろう。そんな姿勢が渡辺のすべてを物語っている気がする。しかし、ストイックなばかりではなく、自身の弱さも明るく打ち明けてくれるところも、彼女らしさのひとつ。

「(総選挙までの日々は)ギリギリまでそんなにプレッシャーはないんですけど、2〜3日前くらいから徐々に感じ始めるんです。当日とかはもう本当にダメで……。逃げ出したくなるときもあるんですけど、でも出なきゃダメなので(笑)。それを毎年繰り返しています」

◆センターとして引っ張るこれからのAKB48

 渡辺がセンターに立つ今、絶対的エースだった大島優子が卒業。これからのAKB48を背負い、先頭に立って新たな道を歩む渡辺は、今回の1位選出を受けて改めて自身を見つめながら、AKB48の新たな方向性に思いを巡らせて気持ちを引き締める。

「注目度も今まで以上に大きくなると思うので、しっかりと気を引き締めて、1位としての自覚を持って行動していきたいです。でも、だからといってあまり考え過ぎず、あくまでも自分らしい“センター”でいようと思います」

 そんな渡辺は、AKB48のアイドル活動と平行して、大好きなアニメの声優の仕事もこなす。そこでも、ちょうど今、ひとつの夢がかなった。ずっと好きだったというポケモン映画の最新作『ポケモン・ザ・ムービーXY 「破壊の繭とディアンシー」 同時上映「ピカチュウ、これなんのカギ?」』でナレーションに初挑戦した。

「すごく不思議な感じです。昔の自分は、まさか将来こんなふうに(大好きなポケモンに)携われるとは、まったく思っていなかったので。このお話をいただいたときは、夢の様なお仕事ができるって、もう本当に驚いてしまって、信じられませんでした。人生、何が起こるかわからないですね(笑)」

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