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利便性向上で好評、ライブグッズのSuica決済スタート

 ソニー・ミュージックコミュニケーションズ(SMC)が、電子決済に関連する決済インフラ等を提供するトランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)の「TMNシンクライアント決済サービス」を利用し、日本で初めて、コンサート会場でのアーティストグッズ販売における、Suica決済の対応を開始させた。

14年1月25日、26日に東京・日本武道館で行われた『リスアニ!LIVE-4』で、交通系電子マネー決済を初めて運用した

14年1月25日、26日に東京・日本武道館で行われた『リスアニ!LIVE-4』で、交通系電子マネー決済を初めて運用した

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 数年前からアイデアは出ていたが、13年3月に交通系ICカードの相互利用が可能になったことをきっかけに「全国各地で行われるコンサートのグッズ売り場でも、Suica(交通系電子マネー)が使えるのではないか」(SMCマーチャンダイジングカンパニー 加藤洋一氏)という考えからこのプロジェクトは始まった。最初のハードルは有線ネットワークを敷設できない環境にも対応するため、WiMAXによる無線環境での交通系電子マネー決済を実現することだったという。

 「TMNは主にスーパー、ドラッグストアなどの店舗の決済システムを手がけてきましたが、屋外、移動店舗など、有線環境を敷けない場所を担当するのは今回が初めてでした。しかもWiMAXを利用した電子マネー決済はこれまでどこも行っていなかった事案。仮に電波が混線してしまうと決済ができなくなりますし、コンサート会場など、数千人、数万人のお客様が携帯電話等を使用される環境のなかで、システムを円滑に作動できるかどうかも未知数でした。現場で試験を繰り返しながら、約半年をかけて実際の運用に辿り着いたということですね。クレジット決済の導入など、コンサート会場でのグッズ販売において確かな実績があるSMCとの取り組みだからこそ実現した面もあると思います」(TMNマーケティング・営業戦略企画部 田中文昭氏)

■武道館イベントでテスト ユーザーの反応も上々

 交通系電子マネー決済のために必要なコストは、従来のクレジットカード決済のシステムとほぼ同じ。実際に運用する際も「電子マネー事業者の契約、決済に必要な端末、WiMAXの通信回線を用意すれば、基本的には実現可能」(加藤氏)と煩雑な手続きも不要だという。最初の運用となった『リスアニ!LIVE−4』(1月25日、26日/場所:日本武道館)でも、販売のオペレーション、ユーザーの反応ともに大きな問題もなく、上々のスタートとなった。

 「現金、クレジットカードに加えてSuicaが使えるようになったことで、グッズを購入する際のお客さんのストレスもかなり軽減されていたようです。実際、グッズ売場の出口で調査してみると「会計が速くて便利」「Suicaが使える卓を増やしてほしい」という前向きな声が多く聞かれました。販売サイドもスムーズに対応できていましたね。これまでクレジットで使っていた端末に交通系電子マネー決済用のリーダライターを追加接続するだけで使用でき、金額の打ち間違えさえなければ、特に問題はないと思います」(加藤氏)

 2月7日、8日に行われた9mm Parabellum Bulletの日本武道館公演でも実施されるなど、着実に実績を積んでいる。現場のオペレーション、ユーザーの意見などの検証を重ねながら、「今年の夏以降は全国で使えるようにしたい」(加藤氏)という。グッズ販売を円滑にし、購入者の待ち時間の大幅な短縮も期待できる。コンサート制作をはじめとして、幅広くエンタテインメント事業を手がけるSMC にとっても大きな強みとなりそうだ。(ORIGINAL CONFIDENCE 14年3月3日号掲載)

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  • 14年1月25日、26日に東京・日本武道館で行われた『リスアニ!LIVE-4』で、交通系電子マネー決済を初めて運用した
  • 『リスアニ!LIVE-4』グッズ販売ブースでの交通系電子マネー決済の様子
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