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元外交官・阿曽沼和彦氏、『グラミー賞』7度目の挑戦「受賞するまで辞められない」

 米音楽界最高峰の祭典『第56回グラミー賞』(現地時間26日開催)でジャマイカ在住の元外交官、阿曽沼和彦氏がプロデューサーとして参加したアルバム『レゲエ・コネクション』が「最優秀レゲエ・アルバム」にノミネートされた。これまでに7回ノミネートされた阿曽沼氏は「いつか必ずグラミーを取りたい。あの蓄音機の形をしたトロフィーをこの手に持つまではやめられませんね」と意気込んでいる。

『第56回グラミー賞』で「最優秀レゲエ・アルバム」にノミネートされた元外交官で音楽プロデューサーの阿曽沼和彦氏

『第56回グラミー賞』で「最優秀レゲエ・アルバム」にノミネートされた元外交官で音楽プロデューサーの阿曽沼和彦氏

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 「今回も目標だったノミネートを果たせて、ホッとしています」と胸をなでおろすも、他候補に「ボブ・マーリィの息子ジギーとスヌープ・ライオンという強敵がいて、正直、厳しい状況ではあります」と弱腰になっている。「これまで何回も経験があるんですが、受賞できないと本当に落胆して、もうその場で帰りたくなるんですよ」と振り返りも、「人気アーティストが披露する素晴らしいパフォーマンスに圧倒され、“また来年も”という闘志がわいてくるんです。毎年のようにアルバムを出せているのも、『グラミー賞』授賞式での感動があってこそなんです」と『グラミー賞』への思いは強い。

 ノミネート作であるジャマイカ出身のリズムセクション、スライ&ロビー・アンド・ザ・ジャム・マスターズの『レゲエ・コネクション』には、元ちとせleccaら日本人アーティストのほか、EXILEやAAAなどの楽曲を手がける作曲家・宅見将典もギター、キーボード演奏で参加。「宅見さんや元さんも授賞式にいらっしゃる予定なので、みんなで喜びを分かち合えたらうれしい」と受賞を強く願う。

 阿曽沼氏は外務省の職員として赴任し、ジャマイカに30年間暮らしている。「スライ&ロビーと知り合って交友を深め、彼らの音楽をプロデュースさせてもらうことになって、外務省を退職したんです」と外交官から音楽プロデューサーへ転身し、「同僚たちから『やりたいことがあってうらやましい』と言われました。その反面、ジャマイカの人からは『安定した職業を捨てるなんて馬鹿か』とも言われましたけれど(笑)」と周囲の反応もまちまち。「今でもよく『後悔していないか?』と聞かれるんですけど、半分自分に言い聞かせるように『後悔していない』と答えています。でも、あのまま外務省にいても先は見えていたので、クリエイティブな仕事ができて良かったと思います」と振り返る。

 阿曽沼氏は、「実は外交官とプロデューサーを兼任していた頃に作ったアルバムが一度グラミーを獲得しているんですが、そのときはまだ公務員だったので、私の名前は入っていないんです」と明かし、「やっぱり音楽をやるからにはグラミーを取りたい、取らなきゃいけない、そんな義務感にも似た思いに突き動かされている気がします」と使命感に燃えている。

 最多ノミネートはJAY-Zの9部門。続いて、ジャスティン・ティンバーレイク、マックルモア&ライアン・ルイスら5人が7部門の候補に選ばれた。日本人では阿曽沼氏のほか、シンセサイザー奏者・喜多郎の『ファイナル・コール』も「最優秀ニューエイジ・アルバム」候補に。『第56回グラミー賞授賞式』は、1月27日(月)午前9時からWOWOWプライムで生中継(同時通訳)される。

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