今月11日に食道がんのため亡くなった女優・淡路恵子さん（享年80）の葬儀・告別式が22日、東京・青山葬儀所にてしめやかに営まれた。生前、淡路さんと親交のあったジャズシンガーの綾戸智絵が弔辞を読み、無言の対面を果たした。

【写真】その他の写真を見る

　淡路さんとは電話友達で、昨晩の通夜が初対面となった綾戸は「やっと会えましたね。いろんな会い方がありますが、こんなのは初めてです」。淡路さんとは生前、何度も会う約束をしつつも、かなわなかったことを悔やみ「ホンマはもっとしゃべりたかったけど、こっからは携帯ではなく、目をつむったらしゃべってくれる。電話のいらん会話ができます」と、遺影に語りかけた。

　綾戸は、淡路さんの長男で俳優の島英津夫から「親孝行がしたい」という依頼を受け、アカペラで「アメイジング・グレイス」を“熱唱”。「聞こえました？　コンサートを上から観に来て下さい。いつでも歓迎です」と涙声で声を振り絞った。

この日は、綾戸のほかに、NHK時代劇『茂七の事件簿』シリーズで淡路さんと親子役で共演した俳優の高橋英樹も弔事を読み上げた。高橋は「正直、すごく怖そうと思いましたが、現場での優しさ、楽しさがまるでイメージを一新させました」と回顧。「収録の間に、楽屋に戻らず私のつまらない雑学や世間話を『面白い』と聞いて下さった」と懐かしみ「タバコの吸い方、日本一！」と讃えた。

　告別式には、徳光和夫、栗原類、デヴィ夫人、遠野なぎこ、加藤和也、ミッツ・マングローブらが弔問に訪れた。