確かな演技力で幅広い役を演じ分ける女優の尾野真千子が、実写版『魔女の宅急便』で主人公キキが居候するパン屋の女将・おソノ役を演じることがわかった。香川・小豆島で行われているロケの撮影現場が7日、マスコミに公開され、尾野は「アニメ版を気にせず、この自然のなかで、この場所でしか撮れない『魔女の宅急便』、私なりのおソノを楽しんでいただきたいです」と力強くコメント。一方、なにかと引き合いに出される宮崎駿監督によるアニメ版(1989年)に対して、清水崇監督は「(実写版は)マイナスから始まったその世界観をどう作るか、自分のなかのオリジナルが見えてくるまで時間がかかったが、今は見えています。(原作者の)角野さんに違うと言われても突き進まないといけない」と自信をのぞかせた。
今回の実写版は、宮崎監督のアニメと同じく、作家・角野栄子氏の同名児童文学を原作にするが、アニメが1巻を描いていたのに対して、実写版では1〜2巻をもとにし、アニメとは異なるストーリー、世界観の物語を作り上げる。しかし、すでに宮崎監督作が国民的アニメとして親しまれていることから、そことの比較は避けられず、自ずと制作陣はオリジナル化を強く意識させられることになる。
清水監督は「自分の手であの有名な『魔女の宅急便』を実写化することは感慨深い。アニメが世界中で有名になり、みんなのイメージがすでに固まっているので、実写化は無謀だとわかっています。しかし、だからこそ挑戦したい」と静かな口調で熱い決意を口にする。これまで『呪怨』『富江 re-birth』などホラー作品を主に手がけてきていた清水監督だが、今作では「候補にあがった5〜6人の監督のなかで、作品に対するモチベーションが最も高かった」(森重晃プロデューサー)こと、そして人間ドラマを描く手腕だけでなく、ホラー作品で培ってきたVFXを扱うテクニックとセンスも評価され、監督として起用された。
撮影は、5月23日に東京の撮影所でクランクイン。5月30日から小豆島でのロケをスタートした。オリーブの産地としても知られる小豆島のなかでも、地中海的な雰囲気と建物がある、海と島々が見渡せる小高い山の風車小屋の形をした建物をベースにして、そのすぐ側らにグーチョキパン屋(キキとおソノが働く)の建物を含む大掛かりなオープンセットを組んで撮影が行われている。そのグーチョキパン屋は、白い壁に緑の窓枠、ステンドグラスの装飾がある外装で、ヨーロッパ風の雰囲気がありながらも、屋根は瓦という和洋折衷の様式。海に向くと遠くまで視界が抜ける美しい景観が目に飛びこんでくる、まさに実在するかのようなコリコの町が作りだされている。それぞれキキとおソノの衣装をまとって、そんなセットにすっかりとけこんでいた小芝風花と尾野は、撮影の合間は談笑してリラックスしている様子。しかし、カメラがまわると、キキの仕草や表情への繊細な演出が清水監督から度々入り、ねばり強くテイクが重ねられ、ほどよい緊張感のなかで撮影は進められていた。
この日、初めて撮影現場を訪れた原作者の角野氏は、小芝演じるキキを見て「すごくかわいらしくてイメージ通りです。今まで生身のキキを見たいとずっと思っていました」。また、小豆島での撮影に関しても「コリコは、世界中どこの国にもない町として書いています。なので、日本で撮れるのだろうかと思ったこともありましたが、実際に見て、すばらしいロケーションで驚きました。ここからキキが飛ぶ姿を楽しみにしています」と満足そうにうなずく。そして、自らも望んでいたという実写化について「『魔女の宅急便』はアニメにもミュージカルにもなっていますが、いろいろなキキがあっていいと思います。実写版では、キキがいろいろなものを運んだりして、ドラマティックなアドベンチャーがあります。(原作が)どう解釈されてどう作られるのか楽しみです」と期待を寄せた。
クランクインから約2週間が経った今、小芝は「監督に具体的な指示をたくさんいただいて、現場は楽しくて充実しています。角野さんが作った作品を、監督と私でどう新しい『魔女の宅急便』にできるかいつも考えています!」と持ち前の明るさをはじけさせて、50人を超える報道陣の前で元気いっぱいに語る。そんな小芝を清水監督は「ほどよい緊張感とゆるさを持っているのがキキ。まだ確固とした芯がなくて、それを作ろうとしているところが、小芝さんにもキキにもピッタリ。梅雨の時期だけど天気がよくて撮影は順調。小芝さんの演技も順調です(笑)」と温かく見守る。
またこの日、おソノの夫のパン職人・フクオ役を山本浩司が演じることも発表された。実写『魔女の宅急便』は撮影が7月末まで行われ、2014年公開予定。
◆【フォトレポート】グーチョキパン屋のセット外観、キキの箒など撮影現場の様子
◆映画『魔女の宅急便』 [公式サイト] [公式 Facebook] はこちら☆
今回の実写版は、宮崎監督のアニメと同じく、作家・角野栄子氏の同名児童文学を原作にするが、アニメが1巻を描いていたのに対して、実写版では1〜2巻をもとにし、アニメとは異なるストーリー、世界観の物語を作り上げる。しかし、すでに宮崎監督作が国民的アニメとして親しまれていることから、そことの比較は避けられず、自ずと制作陣はオリジナル化を強く意識させられることになる。
清水監督は「自分の手であの有名な『魔女の宅急便』を実写化することは感慨深い。アニメが世界中で有名になり、みんなのイメージがすでに固まっているので、実写化は無謀だとわかっています。しかし、だからこそ挑戦したい」と静かな口調で熱い決意を口にする。これまで『呪怨』『富江 re-birth』などホラー作品を主に手がけてきていた清水監督だが、今作では「候補にあがった5〜6人の監督のなかで、作品に対するモチベーションが最も高かった」(森重晃プロデューサー)こと、そして人間ドラマを描く手腕だけでなく、ホラー作品で培ってきたVFXを扱うテクニックとセンスも評価され、監督として起用された。
撮影は、5月23日に東京の撮影所でクランクイン。5月30日から小豆島でのロケをスタートした。オリーブの産地としても知られる小豆島のなかでも、地中海的な雰囲気と建物がある、海と島々が見渡せる小高い山の風車小屋の形をした建物をベースにして、そのすぐ側らにグーチョキパン屋(キキとおソノが働く)の建物を含む大掛かりなオープンセットを組んで撮影が行われている。そのグーチョキパン屋は、白い壁に緑の窓枠、ステンドグラスの装飾がある外装で、ヨーロッパ風の雰囲気がありながらも、屋根は瓦という和洋折衷の様式。海に向くと遠くまで視界が抜ける美しい景観が目に飛びこんでくる、まさに実在するかのようなコリコの町が作りだされている。それぞれキキとおソノの衣装をまとって、そんなセットにすっかりとけこんでいた小芝風花と尾野は、撮影の合間は談笑してリラックスしている様子。しかし、カメラがまわると、キキの仕草や表情への繊細な演出が清水監督から度々入り、ねばり強くテイクが重ねられ、ほどよい緊張感のなかで撮影は進められていた。
この日、初めて撮影現場を訪れた原作者の角野氏は、小芝演じるキキを見て「すごくかわいらしくてイメージ通りです。今まで生身のキキを見たいとずっと思っていました」。また、小豆島での撮影に関しても「コリコは、世界中どこの国にもない町として書いています。なので、日本で撮れるのだろうかと思ったこともありましたが、実際に見て、すばらしいロケーションで驚きました。ここからキキが飛ぶ姿を楽しみにしています」と満足そうにうなずく。そして、自らも望んでいたという実写化について「『魔女の宅急便』はアニメにもミュージカルにもなっていますが、いろいろなキキがあっていいと思います。実写版では、キキがいろいろなものを運んだりして、ドラマティックなアドベンチャーがあります。(原作が)どう解釈されてどう作られるのか楽しみです」と期待を寄せた。
クランクインから約2週間が経った今、小芝は「監督に具体的な指示をたくさんいただいて、現場は楽しくて充実しています。角野さんが作った作品を、監督と私でどう新しい『魔女の宅急便』にできるかいつも考えています!」と持ち前の明るさをはじけさせて、50人を超える報道陣の前で元気いっぱいに語る。そんな小芝を清水監督は「ほどよい緊張感とゆるさを持っているのがキキ。まだ確固とした芯がなくて、それを作ろうとしているところが、小芝さんにもキキにもピッタリ。梅雨の時期だけど天気がよくて撮影は順調。小芝さんの演技も順調です(笑)」と温かく見守る。
またこの日、おソノの夫のパン職人・フクオ役を山本浩司が演じることも発表された。実写『魔女の宅急便』は撮影が7月末まで行われ、2014年公開予定。
◆【フォトレポート】グーチョキパン屋のセット外観、キキの箒など撮影現場の様子
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2013/06/10