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ORICON NEWS
宮崎あおい『“人としてどう生きているか”に重きを置くようになった』
やはり家族のことは大事にして欲しい
宮崎もともと何か準備をしていくタイプではないんです。榛名の衣装を着て現場に入ると、2年前に演じた頃に自然に戻れた気がしました。
――前作に比べて榛名が成長したと感じたところは?
宮崎榛名は、女性としても人間としてもすばらしい人なので、改めて“ココが成長しました”と前回に比べて変えた部分はないのですが、お腹に新しい命を宿していることが今回演じるうえでの意識としてありました。意識して演じることで、観てくださる方にも成長が伝わるのではないかなと。
――再び櫻井翔さんと共演していかがでしたか?
宮崎櫻井さんは前回と変わらず真面目で良い方でした。誰に対しても丁寧に接していらっしゃいますし、いつもお会いするたびに忙しいのにすごいなって感じていました。取材を一緒に受けていても言葉を丁寧に選んでお話されていますし、疲れた顔をいっさい見せないんです。それってすごいことだと思います。
――初共演となった藤原竜也さんはいかがでしたか?
宮崎一度CMでご一緒させていただいているんですけど、ストイックな方という印象があったんです。今回ご一緒させていただいて改めてそう思いましたし、ちょっと変わった方だなとも……(笑)。
――それはお話していくなかでそう思われたんですか?
宮崎いえ、お話はあまりしていないんですけど……“役者さん”という感じがする人というか、とても可愛らしいところがありながらすごくストイックで強い部分もあって、そのバランスが不思議な感じがして引き寄せられるといいますか。“こういう部分が変わってて”と具体的に説明ができるものではないんですよね(笑)。
――そんな藤原さん演じる辰也と櫻井さん演じる一止は正反対のふたりですよね。仕事を優先する一止のような男性と、家族を優先する辰也のような男性だったらどちらを選びます?
宮崎家庭を大事にする人がいいですよね。でも、一止は人の命を助けるというとても大事な仕事に就いていますから、簡単には比較できないです。人の役に立てるという事は人生のなかでとてもすばらしいことだと思います。ただ、どんな事情があってもやはり家族のことは大事にして欲しいなと思います。
――辰也の妻・千夏(吹石一恵)は医師として働いています。最近では家庭を持ちながら働く女性も増えていますが、宮アさんは仕事と家庭のバランスをどうやってとっていますか?
宮崎そのときによって違いますね。10代は仕事が一番で、仕事のなかに自分の生活がところどころ入っている状態だったんですが、年齢やいろんな経験を重ねていくなかで“人としてどう生きているか”ということのほうに重きを置くようになりました。そこがしっかりしていれば、お仕事でも良い形で表現できるんじゃないかなと思いますし、家族との時間も大事にしたいと自然に思えます。仕事ばかりしていたら家族と一緒に過ごす時間もなかなか作れないので、昔とは違うバランスで生活していると思います。
意地悪な部分も持っているタイプだと思う(笑)
宮崎濱田さんの出演作を観て、以前からおもしろい役者さんだなと思っていたのでご一緒できて嬉しかったです! とてもチャーミングで魅力的な役者さんだなぁと思いました。次回ですか? 榛名は真面目な役だったのですが、濱田さんとふたりでふざけあう役とかやってみたいです(笑)。
――それは楽しみです! また、深川栄作監督は“内緒話のような演出”をされると聞きましたが、どのような演出だったんですか?
宮崎それは監督の声が小さいっていうことなんです(笑)。あえて意図的にほかの役者さんに聞こえないようにしているときもあると思いますけど、基本的に声が小さい方で、今回よりも前作の方が小声でコソコソっと演出していらっしゃいました(笑)。
――また深川監督の作品に出るとしたらどんな役を演じてみたいですか?
宮崎深川監督はとても好きな監督なので、どんな役でもご一緒させていただきたいです。
――できれば悪女役の宮アさんも見てみたいです(笑)。
宮崎やってみたいですね〜。わりと意地悪な部分も持っているタイプだと思うので(笑)。
――笑顔がとっても素敵なイメージがありますけど、実はその笑顔の裏には……。
宮崎尻尾が隠れている……みたいな感じですか?(笑)
――(笑)原作は『神様のカルテ3』が出ていますが、もしかしたら?
宮崎それはもう、監督や櫻井さんが“いくぞ!”となったら私はついていきます!
――お母さんになった榛名が見たいです!
宮崎一止と榛名がふたりで子育てする姿はきっと可愛いでしょうね〜(笑)。
――今作の観てほしいポイントとは?
宮崎続編ではありますが、キャスト、監督、スタッフ全員が“新しいものを作る”という気持ちで作りました。前作を観ていない方でも楽しんでいただけると思います!
――今作のテーマのひとつである“繋いでいく”。宮アさんにとって繋いでいきたいものとは?
宮崎何年か前からおせち料理を作るようになったんです。私の家では祖母も母も作っていて、家族が受け継いできたものを自分も継ぎたいなって。黒豆、しめ鯖などいろいろ作ります。おせち料理って一つひとつにちゃんと意味があるんですよね。
――家族が受け継いできたおせち料理を繋いでいくってすごく素敵ですね! 作るといえば、編み物が好きと以前おっしゃっていましたが、今もされますか?
宮崎一年中編み物はしています。細かく手を動かす作業が好きで、モザイクアートや刺繍なんかもしてみたいんです。これからも興味が持てることを増やしていきたいなと思っています。
(文:奥村百恵/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
神様のカルテ2
関連リンク
・『神様のカルテ2』公式サイト