• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)

日本一低い火山の島!島根・湖上に浮かぶ「大根島」観光


島根の中海という湖に浮かぶ、ほぼ平らな大根島。実はこの島、最高地点が標高約42メートルという日本一低い火山の島なのです。その火山が作り出した溶岩洞窟には世界的にも珍しい生き物が住み、珍しい地形を持つため、海外からも研究者たちが訪れる、知る人ぞ知る穴場スポットです。
牡丹で有名な庭園や、雲州人参、海に浮かぶ鳥居や廃船など、ノスタルジックな風景を持つ大根島。そんな島の魅力をたっぷりお伝えします。

世界的にも珍しい溶岩洞窟を探検!

写真:山田 光子
写真:山田 光子

大根島は平坦な島に見えますが、地下にはアリの巣のように無数の溶岩洞窟があります。そしてその内部を垣間見ることができる場所が「幽鬼洞」と「竜渓洞」という溶岩洞窟です。
現在、幽鬼洞は崩落の危険から一般の入洞はできませんが、竜渓洞は自然観察指導員の案内により見学することができます。そんな竜渓洞はなんと、洞窟内で火口跡が見られるという世界的にも稀有な地形を持つ洞窟なのです。

写真:山田 光子
写真:山田 光子

上の写真が、洞窟に入ってすぐ右側にある「神溜り(かんだまり)」と呼ばれる火口です。溶岩の表面にある縄模様の溶岩は「パホイホイ溶岩」と呼ばれ、陸上噴火により大根島ができた証でもあります。
その火口から流れ出た溶岩により、洞窟は約100メートルほど続きます。現在は崩落の危険から奥までは行けませんが、内壁に刻まれた溶岩の流れた跡や、ガスの抜け穴、溶岩がしたたり落ちた痕跡と言われるつらら石等を見ることができ、また、地上の植物が伸ばした根を下から観察することもできます。

写真:山田 光子
写真:山田 光子

さらに洞窟内には、世界的にも珍しい生き物が暮らしています。洞窟内の環境に適応するため、目が退化していたり、体色が白い生き物、世界でもここにしか生息していない生き物がいます。
写真はコムカデと呼ばれる生き物で、なんと5億年前から姿を変えずに生きている、まさに生きた化石です。
こうした世界的にも希少な生き物が生息していることから、各国から学術研究者が訪れる場所でもあります。
国指定天然記念物である竜渓洞ですが、島根県自然観察指導員の門脇和也さんに連絡をして予約をすれば、飽きさせない見事な案内で溶岩洞窟を見学することができます。
大根島を訪れた際には、表からは想像もつかない地下内部を覗いてみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
住所:島根県松江市八束町寺津
電話番号:090-3178-2483(自然観察指導員・門脇和也)
アクセス:山陰道・米子自動車道米子ICから車で約40分、松江だんだん道路西尾ICから車で約15分
見学:無料
持ち物:長靴、懐中電灯貸出
営業日時:自然観察指導員の都合による

龍の亡骸!?廃船と鳥居の不思議な光景

写真:山田 光子
写真:山田 光子

松江方面から大根島へ入ってすぐ左側に、湖の上にぽっかりと浮かぶ龍宮神の鳥居があります。そして海沿いを歩くと、鳥居の前に廃船が沈むという不思議な光景を見ることができるのです。
1954年に波除けを目的として置かれた廃船ですが、護岸工事が行われると共に撤去され、残った一部が現在の姿となっています。船の竜骨部分が見え、後ろに龍宮神の鳥居があることから、一部では龍の亡骸とも呼ばれており、美しい海との景色と相まって独特な雰囲気を醸し出しています。

圧巻の日本庭園!美しき山陰を凝縮した由志園

写真:山田 光子
写真:山田 光子

大根島にある由志園は牡丹と雲州人参で有名ですが、魅力はそれだけにとどまりません。
池を中心に園路を巡らせた、池泉回遊式庭園と呼ばれる山陰最大級約1万坪の園庭である由志園。出雲地方の地形や神話に基づいて造られ、地下水を利用した水の流れで、ヤマタノオロチ伝説の斐伊川や宍道湖、中海の水景も表現しています。
また、火山の島である大根島の特徴を活かし、園内には溶岩庭園も造られています。

写真:山田 光子
写真:山田 光子

また、例年8月中と11月、12月は園内で山陰最大級のイルミネーションとライトアップを行っています。コンピューター制御された水中イルミネーションや、浮世絵プロジェクションマッピング、ARアプリを利用したりと、最新テクノロジーを導入した企画が行われています。
また、2018年は9月30日まで霧の涼風ミストを設置し、霧に包まれる日本庭園や光の光芒など、涼しげで美しい光景を眺めることができます。

写真:山田 光子
写真:山田 光子

そして園内の牡丹の館では一年中大輪の牡丹を楽しむことができます。この館をプロデュースするのは、エリザベス女王から「緑の魔術師」と称賛された石原和幸氏。苔を素材にした作品で、チェルシーフラワーショー、ガーデンワールドカップなどで数多く受賞し、世界を魅了している石原氏による牡丹の館は圧巻!カラクリ水車や苔と牡丹のコラボレーションに心癒されることでしょう。
<基本情報>
住所:島根県松江市八束町波入1260-2
電話番号:0852-76-2255
アクセス:米子I.C.から車で40分、松江玉造I.C.から車で30分、矢田I.C.から車で20分

世界の一級品!大根島の雲州人参

写真:山田 光子
写真:山田 光子

火山の島である大根島の黒ボク土から生まれる雲州人参は、滋養強壮、動脈硬化、糖尿病などに効果がある高麗人参で、古くから漢方として珍重されてきました。
雲州人参は6年間、大根島の豊かな水、ミネラルの多い大地、澄んだ空気のなかで大切に育てられ、世界最高級品として海外へ出荷されます。連作を嫌うため、15年以上置かなければ同じ畑で作ることができないという貴重な作物ですが、大根島の由志園などでは雲州人参を使用した料理やスイーツ、高麗人参コーヒーから高麗人蔘ソフトクリームまで楽しむことができます。
雲州人参を使用した多彩な商品は美容と健康に良く、男女問わず喜ばれるのでお土産にするにもぴったりです。

大根島最高地点!標高42メートルの大塚山

写真:山田 光子
写真:山田 光子

大塚山は日本で最も低い火山のひとつで、火口から吹き出したマグマが飛散冷却されてできた丘です。頂上は公園となっており、春には満開の桜を見下ろしながら花見ができる、隠れた桜の名所となっています。
頂上からは大根島の牧歌的な風景と中海が眺められ、晴れた日には鳥取の大山が見事な姿を見せてくれます。

写真:山田 光子
写真:山田 光子

松江市街地から大海崎堤防道路を走って大根島へ入る際にも、遠くに大塚山を望むことができます。
また、中海を割くように通るこの道路は水面とほぼ同じ高さにあるため、水の上を走っているような爽快感のあるドライブとなるでしょう。

洞窟に庭園に…不思議な景観を満喫できる島根・大根島

島根県の中海に浮かぶ大根島では、珍しい洞窟探検、美しき日本庭園、独特の景観など、様々な楽しみ方ができます。
近くには国宝松江城、CMで有名になったベタ踏み坂、妖怪好きにはたまらない水木しげるロードなど、あわせて観光できる場所も充実。ゆったりとした島の空気を感じつつ、ぜひ不思議な大根島を堪能してみてください!
2018年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
しまね観光ナビ
http://www.kankou-shimane.com/ja/spot/detail/192
松江観光協会
http://kankou-daikonshima.jp
由志園
http://www.yuushien.com/yuushien/

【トラベルジェイピー・ナビゲーター】
山田 光子

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

あなたにおすすめの記事

オリコントピックス