1927(昭和2)年、関東大震災からの復興のシンボルとして開業した「ホテルニューグランド」が、2017年12月1日に開業90周年を迎えます。これを記念し、「ホテルニューグランド」ではさまざまな企画催事を実施中。この機会に、マッカーサー元帥が執務室として使用した部屋に滞在したり、ホテル発祥のメニューに舌鼓を打ったり、さまざまなかたちで、日本が誇るクラシックホテルを堪能してみてはいかがでしょうか。
横浜の歴史を象徴するクラシックホテル
山下公園に面したクラシックホテル「ホテルニューグランド」は、マッカーサー元帥が執務室として使った「マッカーサースイート」や、同ホテルが発祥とされる「スパゲッティ ナポリタン」「シーフードドリア」「プリン・ア・ラ・モード」の存在など話題にはことかきません。
横浜生まれの作家、大佛次郎氏も長く逗留したそう。開業時の雰囲気をそのまま残す本館の建物は、横浜市認定歴史的建造物、経済産業省の近代化産業遺産にも指定されています。まさに、横浜の歴史を象徴するホテルです。
開業90周年を記念してさまざまなプランを提案中
その「ホテルニューグランド」、90周年を記念してさまざまなプランを提案しています。目玉のひとつは、9組限定1泊2日90万円の宿泊プラン(1室2名、25時間ステイ)。神奈川県内、東京都内のロンドンタクシーでの送迎が付き(地方や外国人旅行者は空港への送迎)で、ホテル最上階に位置するプレジデンシャルスイートに滞在できるなど、「ホテルニューグランド」の魅力を味わい尽くせるプランとなっています。ちなみのこちらのプランは、2018年11月末日までの販売となります。
旧チェックインカウンター「ザ・ロビー」で美酒に酔う
さて、「ホテルニューグランド」でぜひ訪れて欲しいのが、開業当初の面影を色濃く残す「ザ・ロビー」。旧チェックインカウンターのあった場所で、現在は宴席時のウェイティングスペースとして利用されていて宿泊やレストラン利用でホテルを訪れてもなかなか足を運ぶ機会のない場所ではあるのですが、こちらがとても素敵。高い天井の漆喰のレリーフも開業時の意匠のまま。横浜家具と称されるキングスチェアが配された「ザ・ロビー」は90年の歴史をドラマチックに語ります。
その「ザ・ロビー」では、2017年8月31日までの特定日に、「トワイライト ラウンジ」の名のもと、クラシカルな本館の雰囲気を気軽に楽しめるプランを実施中。お酒(ドリンク1杯1500円、おつまみ付、税・サ料込)と音楽が楽しめる空間として解放されています。DJによる上質な音楽のなか、触れると幸運が舞い込むと言われるキングスチェアに座って過ごす時間はなんとも贅沢! 期間限定ではりますが、この機会に「ザ・ロビー」ならではの空気感を味わってみてはいかがでしょうか。
ペリー提督一行が日本の役人に振る舞った!? 「ウイスキー トディ」に舌鼓
ちなみに、お酒はカクテル「ウイスキー トディ」がおすすめ。「トディ」とは好みのウイスキーやスピリッツに砂糖など甘みを加えて水や湯で割るスタイルのこと。1854年、ペリー提督一行が初めて横浜に上陸し、3月31日に日米和親条約が結ばれました。その条約締結交渉のため、神奈川沖で停留していた船の上で、日本の役人の舌と心をうるおしたのが、この「トディ」だと言われています。重厚な雰囲気を気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。DJは開催日によって変わるので、HPをチェックしてから訪れてみるといいでしょう。
開業時の雰囲気を漂わせる、階段、エレベーターも必見
220平方メートルの広さを誇る「ザ・ロビー」もクラシカルですが、2階へのアプローチとなる階段もうっとりする空間。ブルーの絨毯が敷きつめられ、目の前には当時のエレベーターが残っていたりとフォトジェニック! 階段脇のタイルも、開業時のままのものなのだそう。ウェディングの撮影スポットとして人気というのもうなずけます。
なお、本館1階コーヒーハウス「ザ・カフェ」では、やはり8月31日まで、「大人のお子様ランチ」(3996円、税込、サ料別)を提供中。ホテル発祥メニューのスパゲッティ ナポリタン、シーフードドリアと、ホテル特製デミグラスソースをかけたハンバーグステーキがワンプレートに盛り合わせた、大人の心を浮き立たせるメニューで、冷製ヴィシソワーズ、カスタードプリン、コーヒーまたは紅茶も付いています。
「ホテルニューグランド」、その90年の歴史を体感する
90周年を迎える記念すべき年に、横浜の歴史を象徴する「ホテルニューグランド」で、クラシカルな時間を過ごしてみませんか。さまざまなエピソードを持つ同ホテルには、新たな発見がたくさんあるはずです。
■関連MEMO
ホテルニューグランド
http://www.hotel-newgrand.co.jp/
【トラベルjpナビゲーター】
Aya Hasegawa
