自分だけでなく周りも幸福にしてくれる、そんな幸せの波紋が生まれる場所が福岡県宗像市にあります。宗像三女神が祀られ、世界遺産にも登録されている宗像大社。その境内の「むなかた茶愉」(ちゃゆ)は参拝者の休憩所であり、カフェやショップも併設された場所。オリジナル和菓子の姫餅(きもち)は、運が開けますようにという想いが込もった姫神からのお福分けです。おみやげとして持ち帰れば大切な人にも福が行き届きます。
国内で最も古い神社のひとつ
古の時代より、大陸との交易拠点という土地柄から航海安全の神様として信仰を集めてきた宗像大社。こちらでは最高神の天照大神(あまてらすおおかみ)から生まれた三姉妹が祀られています。現在も交通安全にご利益があるとされ、道を司ることから自分の進むべき道を切り拓いてくれるとも聞きます。
参道沿いに佇み、周囲の自然や建物に溶け込んでいる木造建築が「むなかた茶愉」です。柔らかな色あいを帯び、壁一面のガラス窓からは自然光が注がれ、奥には静謐な日本庭園も。駐車場の目の前にありますが、こちらに立ち寄ることで参拝後の晴れ晴れとした余韻にいっそう浸れそうです。
控えめな甘さにホッとするカフェ時間
店内には30席以上の椅子が用意され、カフェも併設。参拝者用の休憩所なので、誰でもひと休みできるのが魅力ですが、ころんとした見た目もかわいい姫餅はここでしか味わえないお餅です。
外側にけしの実をまぶしたこし餡と、隠し味に乾燥わかめを入れたみたらし餡の2種類。店内用は海にちなんで舟皿で提供し、化粧箱に包装された姫餅は大事な方へのお福分けにおすすめしています。
お餅のほか、洋菓子は注文してから最後の仕上げを行うというこだわり。プレミアムシュークリームは、マスカルポーネやホワイトチョコを使用した濃厚クリームを注文後に入れるため、サクサクなシューと新鮮なクリームを堪能できます。
ピスタチオを使用したクーラン・ピスターシュは、温められたフランボワーズのソースが口の中に広がり、甘みと酸味のバランスが絶妙な一品です。
使用する食材は地産地消を心がけていて、それは旬のフルーツが入った季節の酵素ドリンクも同じ。冬は福岡県産のレモンを麹家の米麹で発酵させますが、最初に柑橘類の爽やかな風味があり、その後に麹ならではの柔らかな甘みが続くという、リフレッシュにぴったりなオリジナルドリンクです。
さらにお茶の名産地である福岡県の八女茶や和紅茶、九州産の生姜を使ったしょうがエールなど、幅広いメニューを楽しめます。
床の間からヒントを得た、身近で美を楽しむギャラリー
室内の一角を占めるアートギャラリーでは、地元中心の作家さんによる現代アートが空間を鮮やかに彩ります。作品はどれも60cm四方の棚に収まるように飾られていますが、このサイズは置き場所を問わず、どこでも飾りやすいようにあえて指定したもの。気に入った作品はその場で購入でき、気軽にアートを楽しめるきっかけを提供しています。
セレクトショップには眼福ものがずらり
福岡県を中心に九州のおみやげや伝統工芸品が並ぶセレクトショップもあり、そこでは知らなかった九州の魅力を伝える銘品が並びます。宗像三女神が素敵だと思うものをテーマに集めていて、商品の入れ替えも頻繁なのだとか。
ただし訪れた人たちがこの地域をより満喫できるようにと、すぐ近くにある「道の駅むなかた」とは商品をかぶらないようにしているとのこと。観光客だけでなく周辺地域に対する細やかな配慮も忘れずに。自分だけでなく周囲とも一緒に福を分かち合いたいという姫餅の気持ちはここにも表れています。
むなかた茶愉の基本情報
住所:福岡県宗像市深田106
電話番号:050-8887-2672
営業時間:10:00～15:00
定休日:なし
アクセス:JR東郷駅から神湊波止場行きバスに乗車し、「宗像大社前」で下車(乗車時間 約12分)
2024年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
■関連MEMO
むなかた茶愉(外部リンク)
https://munakata-chayu.com/
むなかた茶愉(instagram)(外部リンク)
https://www.instagram.com/munakata_chayu/
宗像大社(外部リンク)
https://munakata-taisha.or.jp/
【トラベルjp・ナビゲーター】
浅井 みら野
