• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)

桜と歴史的建造物の競演!和歌山「根來寺」でお花見を満喫


和歌山県岩出市にある根來寺(ねごろじ)は、高野山で修行を重ねた覚鑁上人(かくばんしょうにん)によって開かれた新義真言宗の総本山で、開山以来、約900年の歴史と伝統を誇ります。広大な境内は、四季折々の変化に富み、中世の佇まいを残しています。また根來寺は、和歌山県随一の桜の名所として名高く、春には多くの花見客で賑わいます。春の根來寺で、咲き誇る桜と歴史的建造物の競演を楽しんでみませんか?

和歌山県随一の桜の名所「根來寺」とは

写真:モノホシ ダン

根來寺は、平安時代の1132年(長承元年)、覚鑁上人が鳥羽上皇の勅願寺として高野山に建てたお堂に始まります。その後、1140年(保延6年)、現在の根來寺に拠点を移し、真言密教の一つ、新義真言宗の総本山として栄えました。
総面積約350万平方メートル(甲子園球場約90個分)というとてつもない広さの境内には、春になるとソメイヨシノやヤマザクラなど、約7000本の桜が咲き誇ります。根來寺の桜の見ごろは、例年3月下旬から4月上旬です。

写真:モノホシ ダン

根來寺の凄いところは、目にする主要な建物のほとんどが、国宝や重要文化財ということです。
根來寺の総玄関である大門(重文)は、1852年(嘉永5年)に建立されました。大規模な二重門で、同じ形式の門は、和歌山県では金剛峯寺大門と根來寺大門の二棟しかありません。
春は、門の左右に桜が咲き、ライトアップも行われます。
<大門の基本情報>
アクセス:バス停「岩出図書館」から大門まで徒歩約5分。根來寺まで徒歩約10分
車利用の場合は、無料駐車場利用

写真:モノホシ ダン

大門から根來寺の主要伽藍に向かう途中には、根來寺の院家(塔頭)が建ち並んでいます。院家は、僧侶の住坊と教学を学ぶ場でした。
律乗院(りつじょういん)は、江戸時代の宝暦年間に組織された学頭寺院の一つで、同じ学頭寺院の蓮華院と輪番で、根來寺の運営に当たりました。蓮華院とともに根來寺の隠れた桜の名所として知られています。
<律乗院の基本情報>
アクセス:バス停「岩出図書館」から律乗院まで徒歩約3分。根來寺まで徒歩約7分
車利用の場合は、大門 無料駐車場利用

雄大な姿の根來寺のシンボル「大塔」と「大伝法堂」

写真:モノホシ ダン

根來寺のシンボルといえるのが、大塔(国宝)です。高さ37mを誇る日本最大の木造多宝塔です。室町時代の1547年(天文16年)頃の建物で、完成まで70年近くかけて造られました。
安土桃山時代の1585年(天正13年)、根來寺は豊臣秀吉の紀州攻めで一部の建物を残し焼失しましたが、大塔は奇跡的に焼打ちを免れました。基壇のところには、秀吉の紀州攻めの際の火縄銃で撃たれた跡があります。
青空と満開の桜と大塔の競演は、とても絵になる風景です。

写真:モノホシ ダン

根來寺の本堂に当たるのが大伝法堂です。江戸時代の1827年(文政10年)の再建で、堂内に安置されている像高3mを超える根來寺の御本尊の三尊像とともに重要文化財です。
この堂は、新義真言宗の中心的な行事が行われる最も重要な建物で、現在も、覚鑁上人以来の伝法大会(でんぽうだいえ)という教義研修の成果を問う討論会はここで行われています。

写真:モノホシ ダン

大塔とともに秀吉の紀州攻めによる焼打ちを免れたのが、大師堂(重文)です。室町時代の1391年(明徳2年)の建立で、根來寺の中で最も古い建物です。
真言宗を開かれた弘法大師・空海像を本尊として祀っていて、弘法大師の命日である毎月21日には御供養の法要が行われています。

徳川家ゆかりの「光明真言殿」と浮御堂っぽい「聖天堂」

写真:モノホシ ダン

根來寺は、天正年間の豊臣秀吉による焼討ち後、紀州徳川家の支援により復興しました。
写真の光明真言殿(重文)は、通称「光明殿」といい、紀州徳川家8代藩主、重倫公の母、清信院の発願により、1804年(文化元年)に落慶したものです。
内部には、根來寺の開祖、覚鑁上人のご尊像が安置され、左右には紀州徳川家歴代藩主、座主の位牌をはじめ、信徒の位牌が祀られています。また、光明殿の前には「根来塗発祥地」の石碑が立っています。

写真:モノホシ ダン

光明真言殿に連なる行者堂(重文)は、本尊像に役行者を祀り、山内の僧侶が護摩を焚いて真言密教の大切な修法をするところです。
この付近は、根來寺の境内で最も早くひらけた地で、覚鑁上人が鳥羽上皇の院宣により、荘園と行場の豊福寺(のちの根來寺)を賜わった故地です。

写真:モノホシ ダン

行者堂と回廊でつながっている聖天堂(重文)は、聖天池に浮かぶ浮御堂を思わせるお堂で、聖天尊を安置しています。堂内の朱塗の壇は、有名な「根来塗」で、室町時代から伝わっているものです。

国指定名勝の「根來寺庭園」も見逃せない

写真:モノホシ ダン

ほかに根來寺には、国指定名勝の根來寺庭園があります。名勝庭園は、聖天堂の南側の聖天池と堂塔の景観、光明真言殿の手前の砂紋が美しい「枯れ山水」、紀州徳川家から拝領した名草御殿に面する「池泉回遊式庭園」の3つから構成されています。
春の根來寺で、歴史的建造物と桜の調和した景色を楽しんでください。

写真:モノホシ ダン

根來寺の御朱印場所は「本坊・寺務所」と「不動堂」の二ヵ所です。本坊・寺務所でいただける御朱印は、御本尊の大日如来と、開祖、覚鑁上人の諡号「興教大師」の二つです。参拝の記念に授かってみてはいかがでしょうか。

根來寺の基本情報

住所:和歌山県岩出市根来2286
電話番号:0736-62-1144
入山料:大人500円(中学生以上)、小人無料
拝観時間:
(4月〜10月)9:10〜16:30
(11月〜3月)9:10〜16:00
アクセス:
バス停「根来寺」からすぐ
バス停「岩出図書館」から徒歩約10分
車利用の場合は無料駐車場利用
2024年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
新義真言宗 総本山 根來寺(外部リンク)
https://www.negoroji.org/
和歌山県岩出市「根來寺」は中世のたたずまいを残す名刹
https://www.travel.co.jp/guide/article/44371/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

あなたにおすすめの記事

オリコントピックス