「おいっ!」ドヤ顔で指図され…“結婚前提”同棲4年はワンオペ家事だった アラサー彼女が不満爆発、マンネリカップルの行く末
2023-03-09 eltha
「コピー用紙が切れてるんだけど」職場で“女が雑務やれ”アピールする男性も…
縛さんクセのある男性を描く『クズメン百鬼夜行』のシリーズを担当することになって、女友達数人にダメ男のエピソードをたくさん聞いたんです。その中である人が、職場に「コピー用紙が切れてるんだけど」「ポットのお湯がないんだけど」などと言う男性社員がいるそうで…。それくらい自分でやればいいのに、遠回しに「女のお前が雑務をやれよ」とアピールしているんですね。
――同じ職場にいたらイライラしそうですね。
縛さんですよね(笑)。これは職場の話ですが、同じことは家庭の中でもある話だなと思ったんです。例えば、家事や子育てを「お手伝い」感覚でいる勘違い男性とか。そういうパートナーにイラついている女性って多いだろうなと思って、家庭の話にアレンジして作品にしました。
――読者からは、たくさんの共感の声が寄せられています。
縛さん作品を描くうえで、読者の共感を得られるものにしたいということは常に考えていますので、そのお声をいただけたことはすごくうれしかったです。
――リアルなエピソードが満載ですが、中でも子育てについて訳知り顔で語る未婚・子ナシの男性に対して、子育て中の先輩男性が「当事者にならないとわからない」と諭すシーンが印象的でした。縛さんは昨年、出産されたそうですが、実体験も活かされているのでしょうか?
縛さん子どもを産んで、ネタの引き出しは増えたなって思います。今までは、子育て中の人はきっとこうらしいと、知識としては持っているつもりでしたが、実際に当事者になってみると「こういうことだったのか!」と、答え合わせの日々です(笑)。
――例えば子育てのエピソードで、当事者になって気づいたことは何ですか?
縛さん電車の中でお子さんを抱いたお母さんに席を譲ろうとしたら、「大丈夫です」って断られたという話を聞いたことがあります。子どもを持つ前は、座ったほうがぜったい楽なのに…と思っていたんですけど、座ると子どもが泣くんですね。初めて知りました。
――日常の細かな描写をリアルに追求するこだわりが、縛さんの作品に活きています。
縛さん「わかるわかる」と思えるシーンが多ければ多いほど、読者は作品に引き込まれると思うので、そこはとても大切に考えています。
「よくぞやってくれた!」モヤモヤ抱える読者に思ってもらえたら…仕事への誇り
縛さん旦那に対してのイラつきは、正直なくはないですよ(笑)。でも、向こうもそれは同じだと思うので、お互い様って思いながら過ごしています。うちの旦那は家のことも子育ても自主的にやってくれる人なので、とても助かっていますね。感謝しています。
――そんな男性を間近で見ているからこそ、やりもしないで口先ばかりの男のダメさがわかるし、怒りも覚えそうです。
縛さんたしかに…そういう面はあるかもしれませんね。ワンオペ子育てが大変という話もよく聞きますが、「これを全部ひとりでやるなんてとても無理!」って思っています。
――そんなクズ男に対して、読者のうっぷんを晴らすようなラストのスッキリ展開は爽快感があります。縛さんの作品の特徴とも言えますね。
縛さん『クズメン百鬼夜行』シリーズは、ムカつくキャラクターが最後、因果応報な目にあうというのがコンセプトです。読者に「よくぞやってくれた!」と思ってもらえるように、人物やストーリー背景はこだわっています。
――これからも、人間関係のストレスを解消させてくれる作品を期待しています。
縛さんありがとうございます。4コマのギャグ漫画でデビューしましたが、女性向けの作品を手がけるようになった今、人には言いにくい悩みやモヤモヤをスッキリさせる手助けを私ができているとしたら、とても光栄な価値ある仕事だと思うので、がんばります。
『ちょっとは俺を見習って欲しいもんだね【クズメン百鬼夜行】』
(著)縛
“結婚前提”の同棲のはずが、気づけば4年も結婚を待たされ続けているユキ。彼氏のダイキは「家事や育児に協力的な俺!」をアピールするくせに、好きなところだけ手をつけて満足する“口先だけの男”で…? 現代にはびこる有象無象の“クズメン”を描いた百鬼夜行シリーズ第4弾。
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