薬の選び方ひとつで快適に!
秋花粉はあなどれない!
注意すべきポイントとは?
風邪でもないのになぜか鼻みずや鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみが止まらない…。こんな症状が出ていたらご用心。もしかしたら秋花粉のアレルギー症状かも!? 秋花粉の原因から、みんなの花粉症対策調査、薬の選び方まで、秋花粉への対処法をご紹介します!
花粉飛散は春だけじゃない! 秋花粉にご用心!
秋花粉の原因となる代表的な植物
【ブタクサ】キク科
ブタクサのほか、オオブタクサ、ブタクサモドキなども。道端や荒れ地など、比較的身近な場所で生息している。秋花粉の代表的植物。
【ヨモギ】キク科
天ぷらや団子などでお馴染みのヨモギも、実は秋花粉の代表的植物。繁殖力が強いため全国に分布している。夏から秋にかけて白い花を咲かせる。
【カナムグラ】アサ科
一年草のツル植物で、全国に広く分布。茎から葉にかけてトゲがあり、木や電柱、フェンスなどに絡みつく。荒れ地や道端まで身近な場所に生息。
【アキノエノコログサ】イネ科
「ネコジャラシ」の名前で知っている人も多いエノコログサや、アキノエノコログサなど。野原から住宅地までさまざまな場所で生育していく。
「花粉は年中飛散している」という事実
花粉症といえばスギ花粉が飛散する春がお馴染みですが、春夏秋冬さまざまな草木が息づき実を結んでいます。つまり、花粉は1年中飛散しているということ。厚生労働省によると、日本ではアレルギーの原因となる花粉が50種類以上報告されているんだとか。地域によって飛散する花粉や飛散時期が異なりますが、秋に飛散するブタクサやヨモギなどの花粉はアレルギーを起こす人も多くいるため、近年では秋花粉の存在も注目され始めています。
春と何が違う? 秋花粉の特徴は?
花粉症の代表格といえばスギ花粉。厚生労働省の花粉症対策ガイドブックによると、杉林は全国の森林の約18%、国土の約12%を占めていると言われています。また、木が高いため風に乗って遠くまで飛んでいくことができる点もやっかいです。しかし、ブタクサやヨモギなどの草本花粉は、スギ・ヒノキ科花粉と比べて飛散距離が短い点が特徴。そのため、個々の症状によるものの、その植物が生育している場所には近づかないことがなによりも重要。ただし、自宅の庭や通勤・通学路など、思わぬところに生育していることがあるため、注意が必要です。
風邪の症状と何が違う? 秋花粉症状の見分け方
「風邪がなかなか治らない」は要注意
日に日に気温が下がっていくこの季節は体調を崩しやすいもの。秋花粉はそんな時期に飛散するため、風邪と秋花粉を間違えてしまう人も多くいます。花粉が飛び始めるとすぐに症状が出る人もいれば、そうでない人もいるなど、花粉症は症状の出方も強さも人それぞれ。「目のかゆみがあるかないか」「鼻水は黄色っぽいかサラサラしているか」など、花粉症と風邪を見分ける大まかな目安はあるものの、風邪の症状がなかなか治らない場合は秋花粉を疑ってみて。
気になるようならアレルギー検査を受けて
判断を
毎日の天気予報で飛散量を教えてくれる春の花粉症シーズンと比べ、秋花粉についての情報は多くありません。そのため、いつ飛散しているのか、自分の症状は何の花粉によるものなのか、把握していない人が多いのが現実。また、あきらかにアレルギー症状が出ていても、すぐに“花粉のせい”にするのは早計。秋口は夏場に繁殖したダニの死骸が増える時期であるため、ハウスダストの可能性もあるからです。気になる症状が出る場合は、医療機関でアレルギーの検査を受けた方が良いでしょう。
春の花粉シーズンから対策法を学ぼう!〜みんなの花粉症実態調査
花粉症の症状が出ることで困ることTOP5 | ||
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1位 | 集中力や注意力が低下 | 65.2% |
2位 | 仕事や勉強、家事の効率が落ちる | 41.6% |
3位 | 外出したくない | 29.9% |
4位 | 気分が憂鬱になる | 29.9% |
5位 | イライラする | 28.1% |
一歩間違えれば大事故に!
花粉症で困ったことは?
そんな秋花粉に備えるためにも、オリコンでは通勤や業務で外に出る機会の多い20〜50代のビジネスマン・ビジネスウーマンが今年の春に行った花粉症対策のアンケート調査を実施しました。まず、花粉症の症状で困ることを聞いたところ【集中力や注意力の低下】が65.2%でもっとも多く、【作業効率の低下】を上げた人も41.6%いました。「気力がなくなる」(女性/20代/愛知県)という声のほか、「運転中に くしゃみが出てヒヤリとしたことがあった」(男性/50代/愛知県)「バイクに乗っているときにくしゃみが止まらなくて危うく事故」(女性/20代/埼玉県)など、一歩間違えば取り返しのつかない事態につながる出来事も…。
気になるようならアレルギー検査を受けて判断を
そして大切なのが花粉症対策。行った対策方法でもっとも多かったのは【内服薬】で55.9%に。次いで【マスク】(54.9%)、【目薬】(52.0%)となりました。また、実際に行って効果があったと答えたものは、【内服薬】が46.1%、【マスク】が21.7%という結果に。薬でアレルギー症状を抑える対策は定番になっているようです。しかし、その一方で「眠くなるから」(女性/40代/和歌山県)「のどがかわくから」(男性/50代/三重県)という理由で服用しなかった人や、服用を中止した人もいました。
花粉症対策でご注意を! 薬のせいで起こる「ナゾの能力低下」
Doctor’s Profile
谷内一彦(やないかずひこ)
東北大学大学院医学系研究科 機能薬理学分野 教授。
昭和56年 東北大学医学部 卒業 医学博士。 薬理学・臨床薬理学を専門とし、 モノアミン神経系の神経科学、特にヒスタミン神経系の神経薬理学 ヒトの非侵襲的分子イメージング法の基礎開発と応用を研究。
どうしてアレルギー薬を
飲むとだるくなるの?
鼻みずやくしゃみなどの症状を抑えてくれる、花粉症の薬を飲むと、眠くなったり、ボーっとしてしまうため抵抗を感じる人は多い様子。そもそも、どうして花粉症の薬を飲むとだるくなってしまうのでしょうか。東北大学医学部で機能薬理学を研究している谷内一彦教授にうかがいました。
「花粉症の薬にはアレルギーの主要な原因となるヒスタミンの働きをブロックする、抗ヒスタミン薬を使うことになります。しかし、昔からよく使われている第一世代の抗ヒスタミン薬は鼻みずやくしゃみなどといったアレルギー症状を抑えるだけではなく、集中力や判断力、作業能率や覚醒の維持に必要な脳内ヒスタミンまでブロックしてしまう場合があります。それにより、脳の認知機能が低下するのです。この状態をインペアード・パフォーマンス(損なわれたパフォーマンス)と言います」(谷内教授)。
インペアード・パフォーマンスを
起こさないようにするには?
谷内教授によると、インペアード・パフォーマンスは「気づきにくい能力ダウン」とも呼ばれ、眠気のように自覚することがなくても、集中力や判断力、作業効率が低下していることが多いんだとか。この副作用が起こるのは古くからある第一世代の抗ヒスタミン薬で、能力ダウンのほか、口が渇いたり、目の焦点が合わなくなって視界がボヤけたりするそうです。では、インペアード・パフォーマンスを起こさないためにはどうすればいいのでしょうか。
「最近注目されているのは、1990年以降に開発された第二世代の抗ヒスタミン薬です。こちらは、脳内ヒスタミンには作用しにくいため、インペアード・パフォーマンスが起こりにくくなっています。連続服用も可能で、花粉症時期の対策としては有効でしょう。この第二世代の抗ヒスタミン薬の使用法としては、花粉が飛散し始めたら、早めに飲み始める方が良いと言われています。また、1回飲むだけでも効果はあるのですが、花粉症シーズンは毎日飲み続けている方がより効果的です」(谷内教授)。
注目度上昇 薬局で買える第二世代抗ヒスタミン薬
医療用と同じ成分を同用量配合したスイッチOTC薬
谷内教授の言う「第二世代抗ヒスタミン薬」。現在では薬局でも購入できるようになっています。例えば、雑誌やテレビなどで注目を集めている『アレグラFX』(久光製薬)。2012年11月に登場した同商品は、医療用と同じ成分である「フェキソフェナジン塩酸塩」が同用量*配合されている点が特徴。スイッチOTC薬ということもあり、登場時から高い注目を集めていました。
※フェキソフェナジン塩酸塩を1錠あたり60mg配合
初の「春花粉シーズン」でいきなりトップシェアを獲得したその実力
そんな前評判や人気グループ・嵐の大野智を起用したインパクトのあるCMもあり、『アレグラFX』は今年の春花粉シーズン時にも注目商品に。薬剤師からは、「しっかり効いて眠くなりにくいので、お客様に自信を持っておすすめできます」という声が、消費者からは、『病院へ行く時間が無い時でもドラッグストアで購入する事ができるから非常に助かる』という声が寄せられているとか。
口が渇きにくく、眠くなりにくい『アレグラFX』。第一世代の抗ヒスタミン薬は眠気を催す可能性がありますが、仕事で運転せざるを得ない人は多いもの。また、インペアード・パフォーマンスにより仕事でミスしてしまうのも困りものです。鼻みずやくしゃみを抑えつつ業務に集中できる同商品は、忙しいビジネスマン&ビジネスウーマンにとって、とっても有難い秋花粉の救世主になりそうです。
【調査概要】
◆調査名 :「花粉症の実態と対策についての意識・実態調査」
◆調査期間:2013年7月22日(月)〜7月29日(月)
◆調査地域:全国
◆調査対象:20〜50代 ビジネスマン・ビジネスウーマン 計1,000サンプル
◆調査方法:インターネット調査
◆調査機関:オリコン・モニターリサーチ
◆調査企画:株式会社oricon ME