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流行りモノ調査隊 流行りモノ調査隊
#060 今週の急上昇キーワード(更新日:2008/09/16)
イセタンガール
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今回の調査内容
カワイイがいっぱい!「イセタンガール」に潜入取材
伊藤忠ファッションシステム川島蓉子さんのお話
志穂が見た!小田急百貨店の「ヒートアップパーツ」
ルミネエストがメンズファッションの新たな発信地に
マルイワン新宿のインディビジュアルファッション
伊藤忠ファッションシステム川島蓉子さんのお話
 日本最大の繁華街・新宿。たくさんの人が行き交い、夜になればネオンが妖艶に光るこの街には、7つの大手百貨店・ファッションビルが集まる激戦区でもある。

 そんな新宿地区の百貨店・ファッションビルでは、地下鉄・副都心線開業に前後して、大規模な改装が相次いでいる。

  2007年4月に、新宿高島屋が全面改装オープン。これまで20〜30代の客が中心だった同店は、40才代以上の客層の取り込みを狙って、改装に130億円を投入した。

 京王百貨店も2004年春から今年3月まで約80億円を投入して全面改装を実施。こちらは50才代をターゲットにした店づくりを推進した。

 そして、9月。新宿地区では、売り上げ1位の伊勢丹だ。今回は本館婦人フロアの一部改装では、若い女性など新しい顧客層開拓を明確に打ち出している。

 この新宿の変化をどう見るか。『ビームス戦略』(PHP)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)などの著書がある伊藤忠ファッションシステム株式会社マーケティングマネージャー、川島蓉子さんに話を聞いた。
『イセタンガール』は青田買いのためのフロア

 「今、10代後半と40代の母娘マーケットが強い。そんな母娘が一緒にショッピングを楽しめるブランド、例えばマーク BY マーク ジェイコブス、シー バイ クロエといったブランドが『イセタンガール』にはしっかり入っているというのがひとつポイントですね。

 10代だと、まだ自分から積極的に百貨店に買い物に行かないでしょう。ルミネなどの駅ビルや、渋谷109のようなファッションビル、バラエティショップのほうが安いし、品揃えも魅力的な年頃。

  でも、ファッションに目覚めたばかりの若年層を取り込んでおかないと、将来の顧客につながらない。青田買いのためのフロアなんですよ『イセタンガール』は。娘の買い物につき合うだけでなく、お母さんも欲しくなるような服がそこにあったら、財布のひもも緩むのではないかと。什器も伊勢丹の統一したものなので、お母さん一人でも買いに行っても全然違和感がない。ものすごくよく考えて作られているフロアだと思いました。」

伊勢丹が引っ張っているファッション性はやっぱりスゴい

  「何よりもすごいのは、ブランドの壁を取り払ったこと。これは、『メンズ館』から取り入れていることなんだけど、パッと見ただけではどこにどのブランドの服が置いてあるかわからない。『イセタンガール』も同様に、ブランドロゴプレートも統一しているし、販売員にも制服を着せている。メイクだけは、ギャルメイクだったりして、不思議な感じもします(笑)。ブランド側にとっては、好ましいことではないのだけれど、それだけの売り上げをはじき出せるということなのでしょう。

  本来、ブランドの壁を超えた品揃えができるのは、百貨店という業態の優位性だったはずです。百貨店だからできることなのに、どの百貨店でもできていない。百貨店が若者の支持を得られなくて困っているところで、「イセタンガール」という先端的なことを仕掛けてきたというのが、伊勢丹らしい。

 新宿というエリアは、巨大すぎるし、いろいろな種類の人が行き交う、総花的な街なので、実はファッションの特徴ってないんです。その中で、伊勢丹が引っ張っているファッション性はやっぱりスゴいと思いますよ」(談)

川島蓉子さん
伊藤忠ファッションシステムで、ファッションという視点から消費者や市場の動向を分析する会員制クラブ組織「マーケティングアイ」にて、アパレル、化粧品、流通、家電、自動車、インテリアなどの会員企業と異業種ネットワークを組み、レポート誌の編集、セミナーの企画運営などを行なう。著書に『おしゃれ消費ターゲット』(幻冬舎)、『TOKYO消費トレンド』(PHP)、『描かれたエルダー』(創美社)、『ビームス戦略』(PHP)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)など。
虎屋ブランド物語『虎屋ブランド物語』
川島 蓉子
発売日:2008年8月22日
価格:1,680円
東洋経済新報社
ISBN-10: 4492501843
ISBN-13: 978-4492501849
amazon.co.jpで購入する
  若い女性など新しい顧客層開拓を狙った改装は、伊勢丹だけではない。小田急百貨店も20代女性に人気のブランドを集めたファッションフロアを9月10日にオープンしたというので、さっそく見に行ってみた。


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