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流行りモノ調査隊 流行りモノ調査隊
#011 今週の急上昇キーワード(更新日:2007/10/09)
『塩スイーツ』
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ブームの発端!?ブルターニュ名産の塩キャラメル
『C.B.S.(セー・ベー・エス)』
『C.B.S.』は、加塩バターの塩味と甘味のコンビネーションが絶妙。 刻んだアーモンド、クルミ、ヘーゼルナッツの歯ざわりも楽しい
『パティスリー・オ・セー・ベー・エス』
『パティスリー・オ・セー・ベー・エス』は、C.B.S.キャラメルをたっぷり使って作り上げた、日本限定の焼菓子。アンリ・ルルーのアイデアが光るケーキ、タルト、マカロンなどがある
フランスで1995年に始まり、毎年催される世界最大のチョコレートの祭典『サロン・ド・ショコラ』。2003年、日本に初上陸し、以来、1月下旬に東京・新宿の伊勢丹で毎年開催されている。

  この日本版『サロン・ド・ショコラ』では、日本に常設店のないブランド品が多数紹介されるのも魅力の一つになっているのだが、そこで、飛ぶように売れるキャラメルがあった。

 それは、『アンリ・ルルー』の『C.B.S.(セー・ベー・エス)』。

 世界で唯一の「キャラメリエ(キャラメル職人)」アンリ・ルルーの店『LE ROUX』は、フランス、ブルターニュ地方の小さな港町キブロンにある。1977 年、「誰もが知っていて、誰にも真似できない味を」と、この土地ならではの、自分だけのスペシャリテを作りたい、そんな思いで店を開き、作り始めたのが『C.B.S.』だった。

  『C.B.S.』とは、「Caramel au Beurre Sale(キャラメル・ブール・サレ)」の頭文字をとったもの。「Beurre Sale」、すなわち加塩バターの入ったキャラメルを意味する。

  加塩バターは、ブルターニュの名産で、とりわけ塩田で名高いゲランドで採れた自然海塩を練り込んだバターは、今でこそ高級食材として有名だが、当時はブルターニュだけでしか使われていなかった。


アンリ・ルルーさん
フランス、ブルターニュ地方ボン・ラベ生まれのアンリ・ルルーさん。パティシェの父からパティスリーを、スイスでチョコレートを学び、一流のショコラティエとしても広くその才能を知られている
このバターをたっぷりと使い、ナッツ類をアクセントに加えて作り上げたキャラメルが『C.B.S.』。口に含めばとろりと柔らかく、絶妙な塩味と甘さのハーモニーの中に、ナッツが香ばしさを与える。その豊かな味わいは、フランスはもとより、世界中にその名が知れ渡るようになる。

  日本では『サロン・ド・ショコラ』が開催されるたびに、『アンリ・ルルー』の『C.B.S.』は話題となり、ついに今年5月、東京にショップをオープン。しかも、海外初出店。伊勢丹新宿店本館地下1 階にあるショップの店頭には、キブロンのアトリエで、アンリ・ルルーが作ったキャラメルやショコラが、おいしさそのままに直輸入されている。


HENRI LE ROUX(アンリ・ルルー)伊勢丹新宿店
東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店本館B1
TEL:03-3352-1111(大代表)

詳しくはこちらから>>
日本でも発見!地元の名産を生かした「塩スイーツ」
『塩ロールケーキ』
『塩ロールケーキ』は、きめ細かく、目のつまった重層感のあるスポンジに、卵黄をたっぷり使った自家製カスタードクリーム、甘さ控えめな生クリーム、そして『塩竈の塩』を混ぜ込み、丁寧に巻き上げた
塩ブッセ『竈っこ』
塩ブッセ『竈っこ』は、ほんのり甘いブッセ生地に塩味のバタークリームをサンド。女優の井上真央がTBSの情報番組『はなまるマーケット』で“おめざ”に選んだこともある
お取り寄せスイーツ(通販)でも、「塩スイーツ」を発見。

 宮城県塩釜市周辺の菓子(スイーツ)を中心に販売する『えんふぁん。』では、2年前から『塩ロールケーキ』や塩ブッセ『竈っこ(がまっこ)』などの塩スイーツを開発。インターネット販売を始めた。

 塩釜といえば、その名に表れているように、縄文時代から製塩の地として栄えた地。塩作りを教えたとされる神様が祀られている「塩釜神社」や、塩を作った際に使った竈を納めた「お釜神社」などがある。

 「塩釜の町おこしの一つになれれば、という想いから、塩釜にちなんだスイーツを作って、ネットショップで地域を売り込もうと考えました」と店主の三浦辰也さん。店名も塩釜の「塩(えん)」の「ファン」になってもらいたいという意味が込められている。

 『えんふぁん。』で使用しているのは、もちろん地元の『塩竈の塩』。天日・天然塩で自然海塩(原塩)を原料にし、加熱せず独自の製法で仕上げた塩で、さらさらとしているのに塩けが強く、また、しょっぱい中に、まろやかさと甘みがあるのが特徴だ。

 あえて、塩とスイーツを組み合わせた『えんふぁん。』の「塩スイーツ」は、しょっぱすぎず、甘すぎずの絶妙な味のバランスが人気の秘密のようだ。

  「塩はそれだけでも旨みがあり、料理の調味料として必要不可欠です。お菓子作りに様々な塩を使うことで、味も変わってくると思います。『しょっぱ甘い』という表現が正しいか分かりませんが、『塩スイーツ』というジャンルがすでに確立されていると言っても過言ではないかもしれません」(三浦さん)。
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