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木村拓哉&綾瀬はるか、12年ぶりの共演は意識せず “信長”と“濃姫”からにじみ出る信頼関係【インタビュー】

信長は「素直で愛おしい人」、濃姫は「ただ美しいのではない」互いが語る魅力

――お互いが演じた信長、濃姫に対してどのような印象を抱きましたか。

木村当時は、恋愛をして相手をすべて理解した上で結婚することはできないじゃないですか。そういう彼女のストレスすら、かわいく見えるし、美しく見える。半歩、もしくは一歩離れた状態で作品として観るとあれほど切なく悲しく辛い、ラブストーリーはないし、導入として非常に刺々しいですが、最後はとんでもなくあったかくてやわらかい。2人の人生が終わりを迎えても、彼が愛したという敦盛の一節では“滅せぬものはあるべきか”。つまり、この世にあるもので滅せないものはない、とは言っているけど自分たちの間にあった、気持ち、本人(濃姫)に直接言ってないのは非常に馬鹿なんですが…「好いておった」という信長の単純な気持ちは、そこだけ未来永劫残り続けると思いましたね。

綾瀬初夜のシーンを最初に撮ったとき、監督が信長のことを「かわいい」と言っていて、その意味がわからなかったのですが、完成作では、濃姫が別の方向を見ている間に信長がすごく濃姫のことを見ていて。それを知ったときに確かにすごくかわいいな、と思いました(笑)。かわいらしい人だなと。最後も濃姫のために向かおうとしたり、言葉では言わないけど不器用なところも含め、素直で愛おしい人だなと思いました。
――『南極大陸』以来12年ぶりの共演で久々に一緒に撮影した印象は。

木村ありがたいことにみなさんが触れてくださいますが、実際には「何年ぶり」という感覚は必要なく、実質、12年ぶりの共同作業かもしれないけどその間、彼女の作品はみなさんと同じタイミングで僕も観ているし、今回は自分がこの役どころで、彼女がこの役どころで、2人が夫婦で。その設定があるだけで十分。その肉付けとして才に長けた濃姫であり、彼女がいてくれるから成立する若き日の信長だった。

――木村さんが綾瀬さんにさすがだなと思う点はありましたか。

木村それはもうわかりやすく彼女が濃姫を演じてくれなければ、あのアクションは存在していない。彼女だから武芸に長けた濃姫ができるし、綾瀬さんが演じるからこそ「鷹など必要ない、弓で十分じゃ」という濃姫が成立する。ただ美しいのではない。いろんなことが可能になるのだと思います。
――綾瀬さん自身は『久しぶり感』みたいな心情はありましたか。

綾瀬意外になかったかも。私も久しぶりだな、とかはまったく感じていなかった。

――綾瀬さんが木村さんをさすがだな、と思った部分はありますか。

綾瀬現場でも「じゃあ、もっとこうした方がいいじゃん」と言ってくださって。私が着流しを着ていて、それを踏んじゃったり動けなくなっちゃう大変さがあったのですが、木村さんの声がけで流れを変えてもらったり。そういう意味でも「先輩!」といった感じですね。

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