ドラマ&映画 カテゴリ
(更新: ORICON NEWS

ドロドロ系から本格サスペンスまで!今観たい“没入度最高”の韓ドラ3選【ハングクTIMES Vol.70】

ハングクTIMES
K-POP、ドラマ、映画などさまざまエンタメコンテンツが盛り上がり、まさに時代は“第4次韓国ブーム”。現地の最新トレンドや話題のドラマ・俳優、グルメ・ファッション・コスメなど…“今”気になる韓国情報をお届けします!
今年も続々ヒットを飛ばしている韓ドラですが、この夏は見始めたら止まらない! 世界観にどっぷりと浸れる“没入度高め”の韓ドラが目白押しなんです! 本記事では人気のドロドロ系から本格サスペンスまで、今見たい“没入度最高”の韓国ドラマ3作品『模範家族』『アダマス 失われたダイヤ』『優雅な友達』を厳選してご紹介します。

『模範家族』

『イカゲーム』や、『D.P.−脱走兵追跡官−』など近年ヒット作を続々と誕生させているNetflixオリジナル作品。8月12日から配信開始となったばかりのホヤホヤの新作である本作は、スピード感溢れるテンポのいいストーリー展開と壮大なスケール、オリジナルならではの長所を存分に活かし、「これぞネトフリオリジナル!」と言いたくなる、没入度最高の一作です。

【あらすじ】
破産と離婚の危機に陥った、一家の主ドンハ(チョン・ウ)。金銭的に追い詰められ、出来心で死んだ男が抱えていた麻薬組織の大金を盗んでしまう。崩壊寸前の家族を救うには、麻薬の運び屋として組織のために働くしか道はなく…。
【見どころ】
本作は、心臓疾患を抱える息子の手術費が回収不可、妻には離婚を迫られ、まさにどん詰まり状況の主人公ドンハが、人気のない道で追突された車の中から、偶然二人の遺体と大金を発見し、犯罪組織と絡み合って繰り広げられる犯罪スリラー。誘惑を振り切れず、結局お金に手を出してしまうドンハですが、彼が手に入れた大金は薬物組織のお金であり、死者の一人は警察官。お金を探している麻薬組織と、その組織を追い、死体を探している警察の麻薬捜査チームが動き出します。「偶然大金を発見したら、どうする?」そんな問いがふっと頭をよぎるようなスタートから、「面白そう…」という予感が確信に変わり、次々見進めてしまいます。
主演を務める俳優チョン・ウが、台本を受けたやいなや一気に全部読んだというのも納得してしまうほど、まさに一度見始めたら止められない、息を呑む展開がラストまで続いていきます。ある崩壊寸前の家族と、麻薬組織、両者を監視する刑事の「大金」をめぐる息の詰まる追撃戦、そして騙し騙され、裏切られ、誰を信じたらいいのかわからない手に汗握る展開に、時間を忘れて夢中で観てしまう、一気見必至の一作です。
『応答せよ1994』で、多くの韓ドラファンをときめかせた“スレギオッパ”チョン・ウが、今作ではコミカルな演技を封印し、極限まで追い込まれ、恐怖、不安を抱えた主人公の心理変化と葛藤を繊細な表情演技で表現して、猛烈な感情移入を誘うほか、昨年『マイネーム:偽りと復讐』で全世界に自分の存在感を知らせたパク・ヒスンが、麻薬組織のナンバー2グァンチョルを演じ、「大人セクシー」な魅力を爆発させているのにも注目です!
さらに『刑務所のルールブック』や『秘密の森2』のチェ・ムソンや、『怪物』、『イカゲーム』の我らが悪役ホ・ソンテ、『怪物』でも強烈な存在感を見せ、『地獄が呼んでいる』で今年、「百想芸術大賞」で助演賞を受賞したキム・シンロクなど、助演も超豪華で、登場のたびに「おお〜!」と、歓喜してしまいます。
「麻薬」「家族」といったテーマから、麻薬王に追い詰められたサラリーマンが家族を巻き込み犯罪に手を染めていく海外ドラマ『オザークへようこそ』や、平凡な高校の化学教師が麻薬王へと変貌を遂げる『ブレイキングバッド』を彷彿とさせます。洗練されたOSTや映像も海外ドラマっぽい雰囲気で、なおかつ1話45分前後×10話と短めなので、普段韓ドラを見ない人にも比較的見やすい作品ではないかと思います。
▼配信情報
Netflixで独占配信中

『アダマス 失われたダイヤ』

『被告人』や、『医師ヨハン』など、これまで数々のヒット作を誕生させてきたチソン主演作というだけでワクワクが止まらないのに加えて、『愛の不時着』、『二十五、二十一』など名作を誕生させてきた、“アジアの龍”と呼ばれる韓国の制作会社スタジオドラゴン制作ということで、「観ない選択肢はない!」と、見る前から期待値MAX状態になってしまう本作品。序盤から期待を裏切らない面白さと、まるで大豪邸を舞台にしたミステリー小説のような世界観に、ぐっと引き込まれる一作です。
【あらすじ】
22年前、殺人事件で父親を亡くした双子の兄弟ウシンとスヒョン。ベストセラー推理作家ウシンは、父親を殺害した凶器が“アダマス”という名のダイヤモンドの矢だと知り、それを手に入れるためヘソングループのクォン・ジェギュ会長宅に回顧録の代筆者として入り込む。中央地検特捜部の検事スヒョンは、22年前の事件の真実を明かそうとする記者ソヒと出会い、父親の死に疑問を抱くようになり、この事件の再捜査を始める。

それぞれのやり方で事件の秘密を探る双子の兄弟によるスリリングな真実追跡劇が始まる。
【見どころ】
本作が斬新なのは、クォン・ジェギュ会長宅に潜入し、父親を殺害した凶器のダイヤモンド“アダマス”を探す推理作家であるウシンのストーリーと、検事であるスヒョンが真実を追うストーリーが同時に進行していき、それぞれ異なる方向から真実に向かって近づいていくということ。それぞれ「22年前の事件の真実を明らかにするため」という同じ目的を果たすためではありながらも、この双子をめぐるさまざまな秘密が絡み合っているのも本作の面白いところです。
「真犯人は誰なのか」というミステリー要素に、「アダマスを探す」まるで宝探しのような要素、財閥の闇、出生の秘密といった要素が絡み合って、まるで一冊のミステリー小説を読んでいるような感じで、ハラハラドキドキが止まりません。ストーリーはじっくりと流れていくので、『模範家族』のようにスピード感が与える快感は少なくても、たくさんの情報をひとつひとつ集め、パズルのピースがハマっていくように真実が少しずつ明らかになっていくじわじわ感は、ミステリー好きにはたまらないはず…!
チソンは洞察力抜群の推理小説作家であり、理性的で思慮深い性格の弟と、検事で正義感が強く、無鉄砲な兄という、顔は同じでもまったく性格が異なる双子を圧巻の演技力で演じています。双子の兄弟が会話する場面が出てくるのですが、表情と話し方、行動などで繊細に演じ分けていて、本当に別人かのように思えてくるその表現力には感服してしまいます。
また『愛の不時着』のソ・ダン役で一躍スターダムとなったソ・ジヘが、登場から息を呑む美しさで画面を圧倒…! 優雅さの中にも毒を持つミステリアスな魅力を見せているほか、『ロースクール』『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』でその演技力が評価された注目の若手俳優イ・スギョンや、『模範家族』にも出演しているHOTな俳優ホ・ソンテが、本作でもかなり重要な役どころを演じているのも見逃せません。抜け出せないほど世界観にどっぷり浸かって、謎解きを楽しみたい人にはぴったりの一作です。
▼配信情報
韓国ドラマ『アダマス 失われたダイヤ』(毎週木・金0時各1話ずつ配信/全16話)
ディズニープラスのスターで日本最速独占配信中

『優雅な友達』

ある殺人事件から夫婦の葛藤を描くという興味深いテーマで、“第二の『夫婦の世界』”と放送前から話題を集めていた本作。過去と現在、二つの事件を通して、男性仲良し5人組の驚愕の真実が明らかになっていくミステリーメロドラマです。本作、筆者も何気なく見始めたところ、1話から衝撃の展開であっという間に引き込まれてしまい、鬼の速さで駆け抜けてしまった作品です。ドロドロ系好きの人も、サスペンス好きの人も、さらにはヒューマンドラマ好きも、夢中になる事間違いなしの超押しの一作です。
【あらすじ】
マンションの一室で若い男が遺体で発見される。容疑者となったのは大企業で本部長を務め、家庭的で温厚なグンチョル(ユ・ジュンサン)。グンチョルの友人たちは無実を訴えるが、グンチョルが殺人事件の容疑者となるのは実はこれが初めてではなかった。20年前、大学の演劇サークルで青春を謳歌していた頃、教授が構内で亡くなる事件が発生。グンチョルが容疑者となった過去があった。

それから20年、グンチョルは精神科医の妻ジョンへ(ソン・ユナ)と息子と共に幸せな日々を送っていた。大学時代に親しかったジェフン(ぺ・スビン)、ヒョヌ(キム・ソンオ)、チュンボク(チョン・ソギョン)、マンシク(キム・ウォネ)ら4人とは事あるごとに集まっては一緒に飲む仲だった。だがある日突然マンシクが脳卒中で他界。葬儀場に男子学生の憧れの的だったヘスク(ハン・ダガム)もやってくる。その後マンシクに女性の影があったことが発覚。しかもマンシクがジョンへと連絡を取り合っていたことが分かり、グンチョルは妻と生前の友人の仲を危惧する。一方のジョンへもグンチョルがヘスクと再会したことを知り夫の浮気を疑うが、ヘスクから「20年前の秘密を知っている」と言われ動揺する。そんな中ジョンへはゴルフ練習場で講師のガンサン(イ・テファン)と出会い事件に巻き込まれる。

【見どころ】
一人の若い男の遺体が発見され、第一発見者のグンチョルのもとに、仲良しの友人たち4人が駆けつけるところから物語が始まる本作。第一発見者のグンチョルが犯人なのか?はたまた友人4人の中に犯人がいるのか? 「犯人は誰なのか」というミステリー要素に最後の瞬間までグッと惹きつけられ、サスペンスドラマとしても超秀逸な本作ですが、最大の魅力は、5人の男たちのアツイ“友情物語”でもあるという事。
20年前の大学時代と現在が交差していくため、『応答せよ』シリーズや『賢い医師生活』のような要素もあって、大人になっても子供のようなアラフィフ5人の人生にいつの間にかどっぷりと感情移入してしまうんです。
そしてサスペンス展開や友情物語と同時に、友人たちさえも知らなかった、彼ら5人が抱えている人生の秘密と苦悩が徐々に明らかになっていくんですが、これがまたリアルなものばかりで。人生の中盤を生きる男たちが抱える、それぞれの問題や葛藤、そして深い人間ドラマに涙が溢れてしまう場面も。それぞれ人生の重圧を背負いながら、ボロボロになりながらも、大人男子たちのカッコいい生き様に胸が熱くなってしまいます。
グンチョルを演じているのは、今『還魂』でカリスマ性溢れるソンリムの総帥パク・ジンを演じ、いい味を出しているユ・ジュンサン。愛と友情に満ち溢れた優しい男を熱演しているほか、ソン・ユナ、ペ・スビン、キム・ヘウンなど実力派たちの、大人の哀愁溢れる演技に引き込まれてしまいます。女性目線ではなく、男性目線から見た「夫婦」、「仕事」、「人生」というテーマが斬新で、「ドロドロ系はちょっと苦手…」という人や、男性にもおすすめしたい一作です。
▼放送情報
フジテレビTWOで放送中
ライタープロフィール
Dramawriter Nana
韓国ドラマをこよなく愛するドラマライター。
WEB媒体を中心に、ラジオ、雑誌等で韓ドラ愛を叫ぶ記事執筆中。Twitterでは推しドラマ愛を暑苦しく配信中。
マニアックで隠れた名作なら任せて下さい。
Twitter:https://twitter.com/Nana_writer76

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索