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横山だいすけも「攻めてるなぁ!」 コロナ禍を踏まえた『映画 おかあさんといっしょ』が今だから伝えたい想いとは

(C)2021「映画 おかあさんといっしょ  ヘンテコ世界からの脱出!」製作委員会

(C)2021「映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!」製作委員会

 60年以上の歴史を持つ「おかあさんといっしょ」(NHK Eテレ)。その劇場版3作目となる『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』が10日より公開される。今作は子ども向けの参加型エンターテインメント作品ではあるが、コロナ禍を意識した内容になっているという。プロデューサーである古屋光昭氏は、同番組が「この10年で大きく変わってきた」と話す。第11代目歌のお兄さんで本作にも出演している横山だいすけと、古屋プロデューサーに話を聞いた。

「『おかあさんといっしょ』はファンタジーだった」東日本大震災で大きく変わった制作

──『映画 おかあさんといっしょ』は今作で3作目となりますが、かなりメッセージ性の強い作品になっているようですね。

横山だいすけ1作目から続けてゲスト出演させていただいているなかで、『映画 おかあさんといっしょ』はどんどん成長してきているなと感じます。特に今回は、子どもだけではなく、大人の方にも胸にぐっとくるシーンが増えていて。前作よりパワーアップした映画になったなと思います。

古屋光昭今回は3つの課題がありました。1つは、アニメーションと生身の合成。今までストーリー上は一緒でもシーンとしては別々だったんですが、今回はアニメと生身のキャストを1つの絵の中に重ねて入れられるようにして、ちゃんと同じ世界にいるんだということを示したかったんです。 2つ目は、“参加型”の映画であること。1,2作目も“参加型”ではあったのですが、今作ではコロナ禍の状況でどういう“参加型”が成立するのか、ということに注力しました。具体的には、声を出さずに拍手で答えたり、指を差して方向を教えたり、座ったままで体操したり、これまでとは違った新しい“参加型”の要素を考えていきました。そして3つ目は、コロナ禍であることをきちんと意識した内容。物語の中で明確にコロナだとは言わないんですが、今の生活を思わせるストーリーや設定を考えました。今のこの世の中の状況は避けて通れませんので、きちんと描いていこうと思いました。
横山だいすけそういう意味で、僕は台本をいただいたときに「おかあさんといっしょ、今回は攻めてるなぁ!」と思いました(笑)。僕が番組で現役の歌のお兄さんをやってるときに東日本大震災があって、震災後の大変な状況の中で生活している子どもたちに何を届けていくかということを、古屋さんたちと考えながら番組を作っていたんです。今回の映画も直接「コロナ」とは言わないんですけど、制作側が現実を意識して、想いを込めて作っているのを感じました。

古屋光昭僕は以前、「おかあさんといっしょ」は、現実世界とは少し離れているファンタジーのような存在だと思っていたんです。でも、東日本大震災のときに、もう少し社会と近い存在でもいいし、むしろもっと関わっていくべきだなと感じて。そしてコロナもあり、番組の作り方や受け止められ方もこの10年でさらに変わってきたんです。現実世界のリアルな子育てにリンクした番組、もっと現実に起きていることとリンクした番組として受け止められていると思います。

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