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平澤宏々路、スタジオジブリNEWヒロイン「アーヤ」と似ている13歳の素顔

 宮崎駿(※崎はたつさき)が企画し、宮崎吾朗が監督を務めるスタジオジブリ初のフル3DCG長編アニメーション『アーヤと魔女』が、27日より劇場公開される。本作は、昨年12月30日にNHK総合で放送された際、これまでのジブリヒロイン像とは少し異なる主人公アーヤのたくましくひたむきな姿が大きな話題となった。当初より映像・音響を映画基準で制作されており、一部新たなカットを追加し、満を持して映画館のスクリーンに登場する。主人公アーヤの声を吹き込んだのは、女優の平澤宏々路(13)。宮崎吾朗監督が「アーヤというキャラクターが完成したのは彼女のおかげ」と言い切っていたほど、若き才能あふれる平澤にインタビューした。

『アーヤと魔女』(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli

『アーヤと魔女』(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli

――NHKでの放送前、宮崎吾朗監督に取材した際、主役のアーヤ役を演じた平澤さんについて「本当にいい役者さんを発見したなと思いました。彼女のおかげでアーヤが嫌な子にならない、かわいらしさも備えたキャラクターになっています。アーヤというキャラクターが完成したのは彼女のおかげです」と絶賛されていました。まず、オーディションで選ばれたと伺いました。オーディションを受けた時の感想や手応えについて聞かせてください。

平澤声優のオーディションは人生初の挑戦でした。とにかく結果を気にせずに楽しんで挑もう、という気持ちだったので、マネージャーさんから「受かったよ」と聞いて驚きましたし、友達の役かな?と思ったので、アーヤ役だと聞いて、「ええっ!」とさらにびっくりしました。とてもうれしかったんですが、正直なところ、「主人公」という響きがピンとこなくて、ドッキリなんじゃないかと思ったくらいです。台本をいただいて、練習していくうちに実感が湧いてきて、しっかりアーヤにならないと、と思いました。

――収録まで時間があったと思いますが、どのような準備をされましたか?

平澤声のお仕事は初めてのことだらけで、アフレコ台本もどう読んでいいのかわからなかったくらいです(アフレコ台本は上下に分割されていて、上に画面(カット)ナンバーと状況説明、下にせりふが書かれている)。アフレコ用の映像をいただいて、ひたすら練習をしていました。映像に合わせて声を当てるのは思いの外、難しかくて、挑戦でした。

――『アーヤと魔女』は、自分が魔女の娘とは知らず、施設で育った少女アーヤが、ある日、奇妙な家に引き取られ、そこで意地悪な魔女と暮らすことになったことから始まる物語です。『ハウルと動く城』のダイアナ・ウィン・ジョーンズが著した児童文学が原作。アーヤはどんな女の子だと思いましたか?

平澤アーヤが学校のお友達の中にいてくれたら、いろんな事がスムーズに進むんじゃないかなと思いました(笑)。ずる賢くて、生意気に見えるところもあるのに、周りの人たちから嫌われずに慕われているのはどうしてなのか、を考えました。彼女は自分の意志をしっかり持っていて、ただそれを押し通そうとするのではなく、相手がしてほしいこと、喜ぶこともしてあげているな、と思いました。相手によって態度を変える人って、一歩間違えたら嫌われてしまうけれど、アーヤは相手のことを尊重して、その結果、対応の仕方が変わっている。親友のカスタードに対する態度と、園長先生に対する態度が違うのは当たり前のことなのかもな、と思いました。魔法を教えてもらいたいと思ったアーヤは、ちゃんとベラヤーガの言いつけを守ってイラクサを取りに行って、お手伝いもちゃんとしている。だから好かれるのかな?

――宮崎駿さんも「アーヤのしたたかさというのは、ずるいということじゃない。昔はみんな持っていて、なぜか無くしてしまったもの。こんな時代を生きるために、必要なことなのです」とコメントしています。

平澤アーヤは、最初はちょっと嫌だなと思った相手とも良い関係になるのが得意なんです。見習いたいな、と思えるヒロインですね。

『アーヤと魔女』(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli

『アーヤと魔女』(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli

――2007年生まれとのことなので、スタジオジブリの作品を劇場で見る機会があんまりなかったのではないでしょうか。

平澤そうなんです。私にとって劇場で観る最初のジブリ作品が『アーヤと魔女』になりますね。でもスタジオジブリの作品はDVDやテレビでいろいろ観ています。最初に観たのは、『崖の上のポニョ』か『となりのトトロ』だったと思います。キャラクターの真っ直ぐな感じがすごく好きです。

――今、13歳。2歳から子役として芸能活動をされていますが、気がついたらこの仕事をやっていた、という感じですよね?

平澤そうですね。

――このまま芸能活動を続けていきたいと考えているのですか?

平澤はい。挑戦していくことが好きなので、お芝居でいろいろな人物になれる女優の仕事にとても魅力を感じています。いろいろなことに挑戦して、自分の引き出しを増やして、成長して、どんな役でも演じられるようになりたいです。

――チャレンジ精神というか、好奇心旺盛なんですね。

平澤好奇心はある方だと思います。役についていろいろ調べるのも好き。やりたいこと、気になることがあると、とりあえず一回やってみようって。失敗することもあると思いますし、不安を感じることもあるんですが、やってみたい、触ってみたいという好奇心の方が勝っちゃう感じです。

――27日から劇場の大スクリーンとすばらしい音響で『アーヤと魔女』を楽しむことができます。劇場公開にあたって、おすすめしたいことはありますか?

平澤『アーヤと魔女』の宮崎吾朗監督が以前つくったテレビアニメ『山賊の娘ローニャ』がすごく好きなんですが、『アーヤ』の中に、『ローニャ』のキャラクターが何人か出ているんです。完成した作品を初めて観た時、「あっ!」と気づきました。劇場で探してみてほしいです。

予告編

キャスト:寺島しのぶ 豊川悦司 濱田 岳 平澤宏々路

原作:Diana Wynne Jones 田中薫子 訳 佐竹美保 絵/徳間書店刊
企画:宮崎 駿
監督:宮崎吾朗
音楽:武部聡志
主題歌:シェリナ・ムナフ(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)

※宮崎 駿さんの「崎」は正しい文字が環境により表示できないため、「崎」を代用文字としています。

(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli

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