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別人級メイクが話題、YouTuberおふみ メイク動画発信への想い「生きていくための選択をした1年だった」

  • YouTubeチャンネル「おふみ」は登録者数19万人を突破(撮影:尾崎大輔)

    YouTubeチャンネル「おふみ」は登録者数19万人を突破(撮影:尾崎大輔)

 猫顔メイク、中華メイク、コスプレメイク…様々なスタイルのメイクを発信し、すっぴんと化粧後のビフォーアフターが整形級に変化することで話題のYouTuberおふみさん(20歳)。10代の頃から舞台女優・モデルとして活躍し、自身のすっぴんを見て「二重の幅がもっと広ければ…」「頬のソバカスがたくさんあって目立つ」と“コンプレックス”に感じることもあったという。現在ふり幅の大きいメイクをしながらも「コンプレックスを隠そうと意識してメイクすることはなくなった」と語る彼女に、メイクを発信することの思いを聞いた。

『一瞬でも違う自分になりたい』願望をメイクで解決していた

――おふみさんが、メイクに興味を持ち始めたきっかけは何だったんですか?

「私は15歳の頃から舞台女優やモデルなど、芸能のお仕事をさせていただいているんですけど、舞台の役としてメイクをしたのが最初です。その時は言われるがままにやっていたんですけど、17歳のときに舞台でかなり年齢の低い女の子を演じることになって、幼く見せるためにアイラインをタレ目にしてもらったんです。メイク後の顔を見て、お化粧でここまで変われるのかと思って。今までは、お芝居で違う人物になりきるのが楽しかったんですけど、メイクで見た目も違う人になるのって楽しいなと思って、そこからメイクに興味を持ちました」

――舞台のジャンルは?

「殺陣がメインの時代劇を多くやらせていただきました。父が俳優をしていて、舞台で人数が足りないから出てくれと頼まれたのが最初で。メイクも時代劇風のメイクをならっていて、一度学校にそのメイクをしていったことがあるんですが、友達にびっくりされちゃって。舞台用のメイクを学校にしていっちゃったんで、そういうこともありましたね(笑)」

――TikTokやYouTubeで活躍されている印象が強かったので、そんなバックボーンがあったとは驚きです。投稿される動画は、ビフォーアフターのふり幅が大きいメイクの動画が多いですね。ご自身のメイクをコンテンツにしようと思った理由は?

「メイクを連続して投稿するようになったのは、メイク動画が今まで投稿していた動画よりも伸びたからです。じゃあもっと本数を増やしてみようと、研究を始めました。お芝居をするのと自分のなかでは似ていて、『一瞬でも違う自分になりたい』という願望をメイクで解決していた。どうせ配信するなら、“別人級”といえるくらい振り切ったメイクをしたほうが自分の色々な可能性を知ることができます。視聴者の方にも、すっぴんの自分の顔ひとつで、色々な自分になれる可能性を伝えたかったんです」

――おふみさんは、独自の世界観を表現したメイクから、有名人の顔に似せるものまねメイクも実践されています。かなりのメイク技術が必要ではと思いますが、それらはどのように研究されてきたのでしょうか?

「オリジナルの女の子を表現するメイクは、その時思ったとおりにやります。ものまねメイクは、自分のなかでは難しい挑戦で…。自分の顔写真と有名人の方の顔写真を合成して、どちらの写真もうっすら見えるように重ねるんです。比較して、自分の顔にどこが足りていないのか、どこのバランスを整えたほうがいいのか、メイクする前に考えています。お絵かきアプリも使います。自分の顔写真を取り込んで、『この線をひいたらどうなるんだろう?』と自分の顔に絵を描くような感覚でシュミレーションします。そうすることで、本番のときに失敗は少ないのかなと思います」

タレ目のアイラインを施して舞台で役を演じたおふみさん

タレ目のアイラインを施して舞台で役を演じたおふみさん

「そのそばかすいいね」ある一言でコンプレックスがチャームポイントに

――おふみさんは、ご自身の顔でコンプレックスに感じている部分はありますか?

「メイクにこだわりはじめたのも、自分の顔がまったく好きじゃなかったからで。自分のなりたい顔とすっぴんのギャップがデカすぎて、『目はもっと大きい二重がよかった』『そばかすもないほうがよかった』って、“コンプレックスを隠す道具”として最初はメイクしていたんです。でも、今は割り切っているといいますか、考え方が変わりました」

――どんな風に変わったんですか?

「初めてモデルとして撮影をした時に、カメラマンさんが『そのそばかす、いいね』って声をかけてくれて。自分ではコンプレックスだったそばかすを、メイクでさらに足して撮影したんです。『そばかすって、かわいいと思っていいんだ』と、絶対に消さなきゃいけないと思っていたものが、人によって、メイクによって、チャームポイントになるんだと気づいたんです。そこから自分の顔を卑下したり、必要以上に落ち込んだりしないようになりましたね。変身願望はあるんですけど、元の顔をもっとカバーしたい、隠したいってことはそんなになくなってきましたね」

――メイク動画に対する周囲の反響はいかがですか?

「私が絵を描くことが好きだと知っている友達や親は、『絵を描くみたいにするのが楽しいねん』って言ったら納得してくれる。でも初見で私のメイクを見ると、めっちゃ濃いじゃないですか(笑)。崩れやすそうとか、普段にはしていけなさそうっていうアドバイスもいただきます。私はほんまに絵を描いている感覚でメイクしているんで、美容に関する知識が申し訳ないことに無くて。美容系YouTuberって認識いただく場合も多いけど、お絵かき系YouTuberになっちゃっている(笑)。

 ひとつひとつの動画が作品みたいな感じですね。自己満で始めたことで、それでファンの方も付いてくださっている。私自身も絵を描いている感覚でメイクするほうがやりやすいんです。これは、私の譲れない部分でもあります」

「夢のために頑張っていた1年じゃなくて、生きていくための選択をした1年だった」

――今は、デザイン系の専門学校に通われていると動画で拝見しました。

「実は、もう辞めてて(笑)。このインタビューで言おうかどうか、すごい迷ったんですけど…。1年間学費を稼いで、専門学校に入学しました。それは事実で、動画でもそのように説明していたんですけど、そこに行き着くまでの過程や詳細をカットして話していたので。『夢のために1年働くなんて、すごい!』とコメントもたくさんいただんですけど、実は全然そうじゃないんです」

――どのような過程があったのですか?

「高校は進路を決めず卒業しました。大学進学せず、芸能のほうで頑張っていこうと思ったからです。でも簡単にご飯が食べられるわけでもなくて。ある時、母から家計がそんなに豊かではなくなってきているというニュアンスのことを話してもらいました。そんな素振りは今まで見せない強い母だったので、その話をしている母の背中がめっちゃ小さく見えたんですね。もう18歳だし、私も自分のことばっかり考えてたらあかんなって思って、ちゃんと就職して家にお金を入れようって思ったんですね」

――なるほど。

「就職するならより長く続けなあかん。より長く続けるなら、自分の興味のあることのほうがいいか。向いてることって何やろ? 絵を描くこと好きやからデザイン系にしよ。でもデザイン系の職種は募集を見ると、専門学校を卒業してなきゃいけない条件がある。じゃあ専門学校行こうみたいな(笑)。こんな楽観的な考えで、技術を学ぶためと、就職に有利になるように、専門学校を目指して、アルバイト掛け持ちしたりして資金を集めて入学したんです」

――学校を辞めた理由は何だったのでしょうか?

「理由としては、去年の春からYouTube等でインフルエンサーとして活動を開始して、ある程度食べていけるくらい収入が安定したからです。あとは、コロナ禍で学校に通えなくなってしまったことが大きいです。オンライン授業でスタートして、右も左もわからないまま講義を受けて。デザインの技術を学ぶなら、ワークショップなどで短期的に学ぶ選択肢もあると思いました。もともと就職してお金を稼ぎたいと入学したので、YouTubeの仕事が安定している今、もっとこっちの仕事に力を入れて、幅を広げていきたいと考えました」

――確かに、対面の授業が受けられない辛さはありますよね。コロナ禍で色々考える学生さんも多かったのではないかと思います。

「だから『夢のために頑張っているね』『自分で学費を稼いですごいね』とか、コメントでいただいたような、尊敬されるような人じゃないんです私は。夢のために頑張っていた1年じゃなくて、むしろ生きていくための選択をした1年でした。理想だけでは生きていけないと。でも私にとっては、この経験がめっちゃプラスになって、いまの活動力の源でもあります」

――ご自身の人生に、向き合っていらっしゃる。すごく尊敬します。

「まだこの先の人生長いと思うんで、こんなちょっとの引っかかりで、ずっとなよなよしているわけにはいかない。後悔はありません。ただ、視聴者の方には言うに言えなくて。どう伝えるか、迷っていたので今回お話させていただければと思いました」

欠かさず動画をチェックしてくれる母「応援してくれるのがありがたい」

――ご家族は、SNSを起点に活動しているおふみさんを見て、どんな言葉をかけてくださいますか?

「私の家族は結構ひょうきんで(笑)。父や弟は『もっと有名になれるよ〜』とか、冗談半分で褒め言葉とかよく言うんですけど、母はめったに口に出しては褒めない。でも、行動で私のことを応援してくれているのがわかるんですよ。家族のなかで私のYouTubeを絶対に欠かさずチェックしてくれているのは母なんです。絶対に毎動画楽しみにしてくれている。毎日更新を待ってくれていて、動画を見ている母はちょっと嬉しそうなんです」

――すごい良いご家族!

「私が専門学校に入った後、元気をなくしていたこととか母は気づいていたみたいで。動画を投稿して、明るくなってくれて良かったって思ってくれている。子どもたちに迷惑をかけたくないっていうお母さんなので、きっとギリギリまで収入面のことは黙ってようとしていたと思うし、記事自体も母に見せるか悩むんですけど(笑)。そうやって応援してくれるのが、ありがたいんです」

――将来どういう活動をしていきたいですか?

「私のフォロワーさんが増えたり、動画がバズったりした理由は、メイクをする人として浸透したからだと思います。でも、その前に私は演者でもある。メイクだけじゃなく、どうしたらおふみという人間を皆さんに好いてもらえるか、いい影響を与えられるのかを考えるのが今後の課題です。ただメイクの技術だけを上げるのではなく、人として注目してもらえる存在になれたら。

 一言で言えば、マルチに活躍できる表現者になりたいです。色々な仕事をしてみたいですね。コロナで劇場もしまっちゃって、この1年ほとんど舞台にも立てていない。コロナ禍での厳しい環境もあるけど、今後舞台に立つお仕事もやっていきたいと思っています」

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