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中井貴一、「ギャップが…」 内田有紀が最愛の妹から愛人へ“華麗なる転身”
中井はい、その作品以来ぶりです。最愛のかわいい妹が、突如、愛人になるわけですから(笑)。役者同志とは面白いもので、がっつり兄妹を演じると、その後もずっと妹のような感覚が抜けない。別の作品で共演することで払拭したいと思っていましたが、いきなり愛人になるとは思わなかったので、そのギャップを乗り越えるのが最初の作業となりました(笑)。今後は2人でどんな役もできると思います。
内田何でも?(笑) 私にとっては、貴一さんとご一緒する作品が、いつも女優としてのターニングポイントになっていくんです。『最後から〜』の時も「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と慕いながらも、自分を変革して、高める努力をしないと太刀打ちできない現場でした。今回も自分の中で新しい挑戦がありました。共演すると必ずご利益がある。貴一さんの神社を建てたいくらいです。
中井神社?(笑) お賽銭は多めでお願いします。
内田(笑) それくらい神聖な気持ちで今回も演じさせていただきました。
内田相子は学生時代にアメリカに留学し、そこで結婚・離婚を経験するなど不遇な人生を歩んできました。それが、万俵家に家庭教師として入り込み、政略結婚のアイデアを出して大介を味方につけると、水を得た魚のように万俵家を仕切っていきます。悪女だと思う方もいると思いますが、私は悪女を演じている感覚はありませんでした。相子にとって大介さんは自分を認めてくれて、居場所を与えてくれた恩人。政略結婚を成立させて、大介さんの望みを叶えていけば、自分の居場所も守れるし、大介さんにも愛してもらえる、その一心で生きている女性だと思いました。歪んだ愛情かもしれませんが…。
――現代の感覚では、妻と愛人が同居するなんてありえないことですが…
中井大介にとっては、相反するものを持っている(妻の)寧子(麻生祐未)も、相子も、両方必要だったんでしょうね。いまの価値観で言ったら、男尊女卑に見えるかもしれないけど、作者の山崎豊子さんは女性。山崎さんが書かれたこの物語は、果たして男尊女卑なのか、女尊男卑なのか、むしろ、ジェンダーレスってこういうこと?というか。万俵大介が最終的にどうなるか、ぜひ、最後までご覧いただきたいですね。