“ももクロ伝説”に刻まれる新たな1ページ

 その後、「ピンキージョーンズ」、「労働讃歌」、そして「Chai Maxx」とライブの勢いをグングン上昇。息もぴったりにコールと引き換えに、モノノフへの大量放水もバシバシ上がっていく。さらに、ももクロの定番となったライブ中での映像サプライズ発表では、クリスマスライブ『ももクリ』の開催が告げられた。すると、南国ピーナッツ(メンバーが命名)こと、松崎しげるが高々と上昇した一塁側ステージで「愛のメモリー」を替え歌で歌いきり、12月24日、25日の2デイズ、さいたまスーパーアリーナで行うことが発表された。それを祝うかのように、夏だけど赤のポンチョを着てクリスマスソングの「サンタさん」を歌う5人。動く歩道で、2つのボックスを通り抜けると水着風衣装にチェンジ。バックスクリーン下ステージで、必殺チューン「行くぜっ!怪盗少女」をブチかます。そして、一塁側と三塁側のトロッコに乗り、有安だけ自主的に自転車にまたがり、スタジアムの客席内をグルッと回りながら「スターダストセレナーデ」を、観客と合唱していく。

 ラストスパートは、センターステージから伸びる5本の花道が、各メンバーを乗せて上昇旋回しての「ココ☆ナツ」。上から放水しながら歌いまくるももクロ。センターステージに戻った5人は、本編ラストチューン「コノウタ」で、会場をひとつにする。全く興奮の冷めない会場から巻き起こる大アンコール。そこに、ベースボールウェアに着替えたメンバーが登場し、「走れ!」を熱唱。途中、ステージのライトが消え、モノノフたちのサイリュウムがカラフルな光の渦を演出した。

 そして、「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」を壮大に歌い上げたあと、「オレンジノート」が歌われる。クレーンで上空からファン全員とアイコンタクトをとっているかのようなメンバーたち。最後の最後は、「あの空へ向かって」を、センターステージを歩きながら、この瞬間を噛み締めながら歌っていく5人。間奏では、会場中からの「世界のももクロナンバーワン!」コールが沸き上がる。

 最後のMCでは、メンバー1人ひとりが、今の思いを精一杯語った。「この景色は最高で……(涙)。バカにもなれたけど、心にグッときました。みんなの愛が注がれて、私たちは幸せ者です。これからもみんなと1個1個進みたいです」(高城)、「ありがとうしか出てこないけど、この嬉しさをみなさんにお返したいです。この思い出が、みなさんの思い出の一部になってくれたら嬉しいです」(佐々木)、「夢見てた西武ドームで、世界一のバカ騒ぎできて楽しかったです。みんなずっと好きでいてくれますか!」(玉井)、「どんな会場でもほんとに心から応援してくれるみんなが大好きです(大泣)」(有安)、「みなさんの声援で、みなさんのおかげでここに立っていられると思います。今日もまた伝説ができました。この伝説はずっと続いていくようにがんばるので、ももクロをよろしくお願いします!」(百田)。最後の最後に、再び会場全体での「ももいろクローバー“Z!”」をキメ、さらに「世界のももクロナンバーワン!」の掛け声が会場中に響き渡った。

 全26曲、約4時間に渡っての、ももクロの夏の大一番はこうして幕を閉じた。全力のパフォーマンスにエンターテインメントも盛り込み、バカ騒ぎから感動まで持っていってしまうのだから、ももクロの底力たるや恐るべし。これだけのショーを作り上げるのは、並大抵の努力ではできないものだ。1歩1歩階段を昇り、さらに上へと突き進む、ももクロの成長ぶり、さらに増した凄みを存分に体感したライブだった。

(文:土屋恵介/写真:hajime kamiiisaka)