6月のZepp Tokyoから始まった韓国アーティスト・
RAINの全国ツアー『RAIN LOVE TOUR 2010』が、7月18日のさいたまスーパーアリーナ公演でファイナルを迎えた。
この日のライブでは、RAINがプロデュースする新鋭グループ、MBLAQも駆け付け「Oh Yeah」と「Y」を披露。力強いパフォーマンスでオープニングを飾った。そして、白いペンライトが会場を埋め尽くすなか、炎をイメージした燃え上がるようなステージからRAINが登場。「盛り上がれ!!」の合図で、「HIP SONG」のイントロがスタートし、ライブの幕があけた。
いきなりの激しいダンスで会場中に熱気があふれ、スーパーアリーナが振動するほどのパワーがみなぎる。続いて「FREE WAY」「YOU」。最初のMCでは、「ライブに来てくださり本当にありがとうございます。昨日、一生懸命ライブをやって首にアセモができました(笑)」と会場を笑いに包んだ。「最近、ドラマの撮影が続いてとても疲れていたので、さっき朝鮮人参の栄養ドリンクを飲みました。なので今、力が沸いてきています。楽しいコンサートにしたいです」と最後のステージへの意気込みを語った。
続いて、「Sep.12th」「Hand Shake」でセクシーかつ優しい声で歌ったかと思えば、「SAD TANGO」「TOUCH YA」では雰囲気がガラリと変わり、火花が燃え上がるなか、ダンサーとの息のあったキレのあるダンスを披露。汗しぶきが飛ぶほど力強く踊り、その迫力に大歓声が沸き起こった。そして、クールでかっこいい姿を見せた後は、「DON’T STOP」で、ピースをしたりと可愛らしいポーズを見せ、愛らしい笑顔を届けてくれた。
その後、ファンの近くへとサブステージに移動。「ステージに立つ度に、プレッシャーがあります。いつも新しいものをお見せしないといけないと思うから。でも、みなさんが僕のことをとても愛してくれているので、つらい準備期間もがんばれます」と深い感謝の気持ちを伝えた。さらに、「今日で日本ツアーが終わりますが、この後ドラマの撮影があり、そして中国、韓国、他のアジア諸国、アメリカでもツアーを行う予定です。みなさんこれからも応援してください」と今後の活動をアピールした。
中盤では、サブステージに2つのイスが置かれ、自ら選んだ親子をステージにあげて「My Lady」を歌い、幼い子供にはクマのぬいぐるみ、母親には花束をプレゼント。親子が去った後「お嬢さんは、僕のことを知らないみたい。歌ったときに、この人は一体何をしている人なんだろう?という目をしていたなぁ。でも新たな目標ができました!あの子が20代になるまで、長生きしたい(笑)」と会場を笑わせる場面も。そして、サプライズでファンからのリクエスト曲「MOVE ON」を披露した。
後半に入ると、「ME」では、ステージに雨が舞い降り、鍛え上げられた肉体が水と光に照らされて美しく浮かび上がる。そんななかの甘くセクシーな歌声に会場は酔いしれていた。続いて、しっとりとしたムードが一変して、「RAINISM」「IT’S RAINING」と激しいダンスナンバーが押し寄せる。ダイナミックなダンスで魅せると、会場は大合唱とともに一気にボルテージが上がった。
終盤では、とめどなく流れ出る汗をぬぐい、今年韓国で発売したアルバムから「Love Song」を、せつない表情と見事な肉体美でセクシーに表現し、観客を魅了。そして「LOVE STORY」を歌う前に語った想い。「初めて作詞、作曲をしたアルバムで、昔の愛に対する懐かしさを歌った曲です。僕はアーティストだから平凡な愛ができないということが……たまにとてもつらくなるときがあります。すべての愛のために、僕はこの歌をささげます」(RAIN)。この言葉に、会場から暖かい拍手が贈られた。アンコールでは、RAINがカートに乗って会場中を回り、みんなで踊り歌ってパーティー空間の幕を閉じた。
あっという間の2時間のステージは、終始、RAINワールドに包まれていた。ダイナミックなダンスパフォーマンス、甘いセクシーな歌声、子供のような無邪気な笑顔と、たくさんの表情を見せてくれたRAIN。またこの空間に足を踏み入れたいと思わせる、ありのままの飾らないRAINの魅力がたくさん詰まっていたライブだった。