8月からスタートし、全国を巡った「
Perfume Second Tour 2009『直角二等辺三角形TOUR』」。その追加公演となる横浜アリーナ2DAYSの初日、10月29日の公演の模様をレポート!巨大なステージを活かしたダイナミックなパフォーマンスで魅了しつつも、あ〜ちゃん、かしゆか、のっちの温かいキャラクターで和ませてくれるライブとなった。
待ちわびた観客の手拍子と歓声が、スタート前から沸き起こっていた場内。早くも熱いエネルギーが渦巻くなか、突然客電が消え、「Take off」が流れ始めた。低音が利いたビートがフロアを揺るがす。そして、3人が現れて「NIGHT FLIGHT」が始まった瞬間の興奮といったらない!
ラメを散りばめた白色の衣装をキレよく躍動させながら踊り、歌うあ〜ちゃん、かしゆか、のっちの姿に、完全に惹き込まれてしまった。全身をブルブルと心地よく震わす重低音のビートを感じながら、誰も彼もが全身から喜びを溢れ返らせて踊りまくる。そこから「エレクトロ・ワールド」「Dream Fighter」「love the world」、強力なダンス・チューンが連発され、横浜アリーナは巨大なディスコと化していったが、MCタイムでは大いに和ませてくれたのであった。
客席に深く食い込んで設置されていた花道を巡りながらトークを展開した3人。客席の隅々を見渡しながら、ガチャピンの着ぐるみを着ている人、パパと一緒に観ている4才の女の子、「Dream Fighter」のコスプレの女性などに話しかけ、親密なムードを作っていった。
そんな素朴な場面を挟みつつも、曲が始まると完璧な歌とダンスを繰り広げて、Perfumeワールドへと一気に連れて行ってくれるのだから堪らない。とくに圧巻だったのは「edge(?-mix)」だ。「Speed of Sound」が流れるなか、一旦姿を消した3人。しかし、「edge(?-mix)」が始まると、黒を基調とした凛々しい衣装で再び現れた。グリーンのレーザー光線がスリリングに飛び交う場内。ステージ上には巨大なビジョンを仕込んだお立ち台がセッティングされていたのだが、それらを駆使しつつ、映像とパーフェクトにリンクしたダンスを披露したあの場面は、まさに超一級のエンターテインメントであった。
後半戦は、3人のMCから始まった。「ツアーを始めて分かったことがあるんです。人間はおなかが空いたまま寝られる人と、おなかが空いていると寝られない人。この2つに分類されると思うんですよ。私はおなかが空いていると寝られないんですが・・・」と、のっちが語り始め、それに対してかしゆかは「私はおなかが空いたらテンションが上がって寝られるタイプだけど」と答え、あ〜ちゃんは「私はおなかが空いてないと寝られないタイプ・・・って、2つ以上に分類できるってことなんじゃないの?」っと突っ込む。
大爆笑のやり取りを挟みつつ、「ワンルーム・ディスコ」で始まった後半戦にもワクワクさせられ通しであった。観客と一緒にリズムに乗って身体を動かす「P.T.A」のコーナーを交えながら、「セラミックガール」「ジェニーはご機嫌ななめ」「チョコレイト・ディスコ」「ポリリズム」「Puppy love」と、ファンに深く愛されているナンバーの連続となった。
アンコールは3曲。「かわいらしい感じの曲を用意してきました」とあ〜ちゃんが紹介し、笑顔に溢れる空間を作り出してくれた。満天の星のように電飾が瞬くステージ上で心をこめて歌ってくれたラストチューン「願い(Album-mix)」には、Perfumeの3人も観客も感極まっていた。抜群の歌とダンスを披露しつつも、いつまでも変らない素朴なキャラクターで我々を出迎えてくれるPerfume。彼女達のライブは、本当に楽しいし、観ていると元気になれるし、深く心に残る。まだ未体験の人は、ぜひ次の機会に足を運ぶことをお勧めする。