田中直樹インタビュー |
俳優・哀川翔の芸能生活25周年記念作、映画『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』が5月1日より全国公開される。2004年の映画『ゼブラーマン』の続編で、正体不明のエイリアンにたった1人で立ち向かい、地球を救ったゼブラーマンの15年後の世界を描く。「白黒つけたぜ!」…のはずが、白と黒とのメリハリがつき過ぎて、新たな戦いが繰り広げられる。公開を前に、同作に出演するお笑いタレントの田中直樹(ココリコ)に作品の見どころを聞いた。
田中が演じる市場純市は、自警団を組織する元アクション俳優という設定。新市(哀川)のゼブラーマンを元に、再び制作されたテレビヒーローシリーズ『縞馬戦士ゼブラーマン(新)』に、二河新二役で主演した過去を持つ。
◆変身ヒーローものを見るとテンションが上がる
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―——芝居で心がけたことは?
【田中】 井上正大くん演じる浅野晋平と行動を共にしていますが、どんなことがあっても暴力に屈しない浅野に対して、市場は「時と場合によっては暴力を持ってしてでも状況を打破しなくちゃいけない。やられっぱなしじゃダメだ」というタイプ。どちらも正義感が強いんだけど、それぞれ正義の貫き方が異なる。その点が際立つように演じました。どっちの正義がいいとか、悪いとか、“白黒つける”のは難しいですけど、正義にもいろいろなたどり着き方があるんですね。
――印象に残っているシーンは?
【田中】 阿部力さん演じる新実との決闘シーンです。ずっと被っていた、テレビ版ゼブラーマンのマスクがぞんざいに扱われた場面では、本当に胸が痛みました。
劇中で「白も黒もねぇ、勝ってくれ!」というセリフがあるんですけど、そのシーンもすごく好きです。
劇中で「白も黒もねぇ、勝ってくれ!」というセリフがあるんですけど、そのシーンもすごく好きです。
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【田中】 前作がすごく好きだったので、出演できるだけでありがたかったのに、テレビ版ゼブラーマンも演じることができ、本当に嬉しかったです。今、38歳なんですけど、たぶん60歳になっても、変身ヒーローものを見るとテンションが上がると思います。それくらい、ヒーローものが好きなんです。
――『ゼブラーマン』というヒーローをどう思う?
【田中】 僕にとっては『ゴレンジャー』が最初のヒーローだったと記憶していますが、常に悪いやつを倒して勝ってくれるのがうれしくて、観ていたと思う。『ゼブラーマン』は、もとは冴えない教師がどんどんヒーローになっていく。その振り幅がすごいですね。その人間臭さが普通のヒーローとは違う。胸に響く感じですね。
――ワイヤーアクションにも挑戦しましたね。
【田中】 「三池崇史監督は急に段取りを変えることがある」と、撮影初日に助監督から説明を受けた、その数秒後に段取りが変わって、僕のファーストカットがいきなりワイヤーを使うシーンだったんです(笑)。
ワイヤーアクションは、コントで何回かやったことがあったんですけど、足の付け根に巻くベルトがものすごく股間を締め付けて、くい込んでくるとめちゃくちゃ痛い。その経験を何度もしているので、今回の現場ではベルトの下にタオルを何枚も入れてやりました。コントで培った経験が役に立ってよかった(笑)。
ワイヤーを引っ張る人との呼吸が大事で、タイミングがズレると、空中でバランス崩して失敗するので、スタッフとの信頼関係で作っていくものなんです。だから、そのシーンが成功すると本当に嬉しいんですよね。
ワイヤーアクションは、コントで何回かやったことがあったんですけど、足の付け根に巻くベルトがものすごく股間を締め付けて、くい込んでくるとめちゃくちゃ痛い。その経験を何度もしているので、今回の現場ではベルトの下にタオルを何枚も入れてやりました。コントで培った経験が役に立ってよかった(笑)。
ワイヤーを引っ張る人との呼吸が大事で、タイミングがズレると、空中でバランス崩して失敗するので、スタッフとの信頼関係で作っていくものなんです。だから、そのシーンが成功すると本当に嬉しいんですよね。
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【田中】 カモノハシって、哺乳類なんですけど、卵を生むんです。哺乳類という白黒はついているんですけど、不思議ですよね……。QとAが全然違いましたね…。
――気を取り直して、最後に本作の見どころを。
【田中】 まず決闘シーン。白ゼブラと黒ゼブラの対決だけでもゾクゾクすると思う。“白黒つける”というテーマは深読みもできるし、シュールな笑いもある。映像の迫力もあって、いい意味でむちゃくちゃな世界観を成立させている展開が気持ちいい。素直に子供も楽しめる作品だと思います。
『ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-』
舞台は西暦2025年、東京=ゼブラシティ。すっかり様変わりした東京の路上で、市川新市はいきなり目覚める。時間は午前5時。強烈なサイレンとともに“ゼブラタイム”が始まった! すると、いきなり警官(ゼブラポリス)に発砲され、白黒の町を逃げ惑う新市。何が起こっているのか理解できない。何人ものゼブラポリスに追われ、最後には胸を打ちぬかれ、意識を失ってしまう。5分のゼブラタイムが終了すると、朝日が昇り、普通の日常が動きはじめる。そこに、白装束の男が現れ、新市を連れ去る。 連れていかれた先は、ゼブラシティの外にあるコミューン“白馬の家”。ゼブラシティの犠牲者たちを匿い、自給自足の生活をしている彼らのリーダー・浅野は、新市を見て愕然とする。それは15年前に行方不明になった小学校の担任の先生、かつてエイリアンと戦い、地球を救ったゼブラーマン・市川新市だったのだから。「先生・・・」と呼ぶ浅野に対して、新市は何のことかわからない。15年間分の記憶が全く無いのだ。傷ついた心と体を癒すため、新市は“白馬の家”でリハビリ生活を開始する。 その頃、ヒットチャート40週連続1位のスーパーアイドル・ゼブラクイーン(その正体は都知事の娘・ユイ)と側近の新実は、世界征服の野望を着実に進めていた。それは、父の都知事が内密に保護していたが、研究施設から忽然と姿を消したエイリアンを探し出し、もう一度地球上で暴れさせ、それを倒すことで、“地球を救ったスーパーヒロイン”として全世界に君臨しようというもの。そのエイリアンが“白馬の家”にいることをつきとめ、さっそく行動を開始する! 新市は、“白馬の家”で白黒のパンジーを育てる少女・すみれと出会う。最初は何も喋らないが、徐々に心を開いていくすみれ。だが、新市とすみれがふと触れあった時、新市の全身に戦慄が走り、失った記憶が蘇った。新市の脳裏に謎の声が響く、「まだ終わっていないんだよ、ゼブラーマン」。今、地球の存亡をかけた“白と黒の戦い”が、始まる!! 監督:三池崇史 脚本:宮藤官九郎 出演:哀川翔 仲里依紗 阿部力 井上正大 田中直樹 ガダルカナル・タカ 配給:東映 5月1日(土)より全国公開 公式サイト |
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2010/04/29