【編集長の目っ!】『のだめクラシック』の“完全無欠盤”に注目

■映画&完全無欠のサントラ盤で『のだめ』大団円

 それにしても「のだめ」ってつくづく優良なコンテンツだと思う。コミックス、アニメ、テレビドラマ、映画、CD、DVD、ゲーム…あらゆるエンタメの分野でユーザーから支持を得て、しっかりとしたビジネスになっている。やはりどの派生作品も、原点となるコミックスの持つ“匂い”を決して失うことなく、それがユーザーの満足度につながっているのではないだろうか。

 2006年にフジテレビ系月9枠でオンエアされたドラマも上野樹里玉木宏の主演の2人の息の合った掛け合いや、2人を取り巻く濃いキャラクター達が人気を集め、20%を越える視聴率を記録。また2008年お正月に放送した、2夜連続スペシャルドラマも20%を越え、オフィシャルアルバムもヒットしたことは記憶に新しい。07年に発売された『のだめカンタービレ スペシャルベスト!』は、クラシック作品としては異例の6万枚(最高位15位)を越えるヒットになり、普段はクラシックを聴かないユーザーに、クラシックをよりポピュラーなものとして提案できたのではないだろうか。

 これまで指揮者を主人公にしたコミックスがなかったという点で、題材そのものが新鮮だったということも人気の要因の1つだろうし、当然コミックスでは音は聴こえてこないが、そのド迫力の演奏シーンを観ていると、まるで音楽が聴こえてくるようだし、その曲を知らなければ、どんな曲か聴きたくなってしまう。ドラマではその音が聴こえてきて、もっとちゃんと聴いてみたい、のだめ(上野)と千秋(玉木)が追求しているクラシックをもっと知りたいというユーザーが、サントラ等に飛びついた。

 そんな「のだめ」も、『のだめカンタービレ 最終楽章』で映画化され、遂に完結を迎える。この完結編は、前編が12月19日、後編が4月17日に公開される。もちろんこの映画の全ての音楽を収録したオフィシャル・アルバム『のだめカンタービレ 最終楽章』も発売される(12月9日)。

 タイトル曲としてすでにおなじみの「ベト7」(ベートーヴェン交響曲7番 イ長調 作品92)をはじめとして、使用楽曲は全て新録音&新規音源を使用している。「運命」「田園」「第9」など、それまでベートーヴェンの交響曲の定番といわれていた作品よりも、この「のだめ」効果で断然知名度が上がった「ベト7」は、「のだめ」には欠かせない第1楽章、第4楽章もフル収録されている。

 演奏は飯森範親指揮・のだめオーケストラ他、各ジャンルのスペシャリストが起用され、前編・後編合わせて収録時間は70分を越え、3枚組になる。そこに“のだめ音楽”の全てがわかる32ページの「のだめクラッシク読本」などが付いて、3800円という手が出しやすい価格設定になっている。

 のだめの演奏シーンでは世界最高峰のピアニストの1人、ラン・ラン起用するという点にも注目したい。また、前編使用曲の他に、後編での登場楽曲を先取りしたスペシャルディスクが付いていて、前編公開時に後編への期待がますます高まるという具合だ。

 映像と音楽は切り離せないものだが、特にこの「のだめ」に関しては音楽が“キモ”になっている。映画館はさながらクラシックのコンサート会場になるだろう。前・後編の映画と、この完全無欠のサントラ盤で、『のだめカンタービレ』はまさに“大団円”を迎える。

CDアルバム『のだめカンタービレ 最終楽章』公式サイト
『のだめカンタービレ 最終楽章』楽曲情報


 上野樹里玉木宏

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